日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第111号

造幣局創業期の硬貨圧印機
-ウールホルン硬貨圧印機とトネリエ硬貨圧印機-

 1871(明治4)年創業の造幣局は、地金の溶解と鋳造、圧延、打抜き、蒸気機関駆動のプレスにより硬貨を製造するという、わが国初の大規模な金属機械工場であった。
 造幣局に保存されているウールホルン硬貨圧印機とトネリエ硬貨圧印機は、材料の円形(えんぎょう)に硬貨表裏の図柄の型(極印(こくいん))を圧して硬貨とする、貨幣製造の最終工程で使用される機械である。
 ウールホルン硬貨圧印機は、ドイツの技術者ディートリッヒ・ウールホルンが1817年に発明した硬貨圧印用のニーレバープレスである。ウールホルン硬貨圧印機は、1871~1873年にかけてドイツより10台が輸入された。造幣局保存のものはそのうちの一台で、毎分約40枚の圧印能力である。
 トネリエ硬貨圧印機は、フランスの技術者ニコラス・トネリエが開発したニーレバープレス式の硬貨圧印機である。造幣局保存のものは1857年のフランス製で、閉鎖されていた香港造幣局から購入した硬貨圧印機8台のうちの一台で、毎分50枚の硬貨を圧印できる。
 これらはわが国の圧印機製造技術の基本となっただけでなく、初期の硬貨圧印機で、世界的にみても保存されているものは数台しかなく、日本の貨幣制度の整備に貢献した歴史的価値ある機械である。

《写真提供:独立行政法人造幣局/日本機械学会 》

公開

造幣博物館

開館時間:
9:00~16:45(入館は16:00まで)
入場料:
無料
休館日:
毎月第3水曜日、年末年始、「桜の通り抜け」開催期間 など
住所:
大阪府大阪市北区天満1-1-79
電話:
06-6351-8509
HPアドレス:
https://www.mint.go.jp/enjoy/plant/plant-osaka
交通機関:
大阪メトロ南森町駅、JR大阪天満宮駅又はJR桜ノ宮駅から徒歩約15分
大阪シティバス桜の宮橋停留所下車すぐ

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