Materials and Processing Division

第95期(2017.4〜2018.3) 部門長 就任挨拶(2017.4)

部門長 小林 秀敏(大阪大学)

 機械材料・材料加工部門は,これまで多くの諸先輩方のご尽力により,機械学会の中でも屈指の規模を誇る部門に成長・発展してまいりました.昨年,思いもかけず皆様に副部門長に選んで頂き,このたび,当部門の第95期部門長を仰せつかることになり,身の引き締まる思いです.これから1年間,秦誠一副部門長,松本良幹事をはじめ,運営委員,各委員会委員諸氏のご協力を仰ぎながら会員皆様のサービス向上に努め,微力ではございますが部門のさらなる発展のために努力する所存です.何卒,宜しくお願い申し上げます.
 今期の大きなイベントとして,米国機械学会・製造工学部門と協力して開催する第6 回JSME/ASME 機械材料・材料加工技術国際会議(ICM&P2017)があります.本会議は,本年6月4日(日) ~ 8日(木)の5日間,南カリフォルニア大学で開催され,日本からも100件近くの講演がエントリーされており,機械材料や材料加工に関して,日本側とアメリカ側の研究者達の意義ある交流が期待されています.開催地の南カリフォルニア大学はロサンゼルスにあり,ハリウッドやディズニーランドばかりでなく、北東のパサディナには,宇宙科学のメッカのジェット推進研究所(NASAの無人探査機等の研究開発及び運用に携わる研究所)や工科系専門大学であるカリフォルニア工科大学があり,最先端の科学技術の一大発信地となっており,まさにICM&Pを開催するに相応しい場所と言えます。ただ,現在のJSME/ASME共催方式によるICM&Pでは,会議運営時の日米間の意思疎通の難しさや、セッション内の日米交流の欠如等,いろいろなところに問題点が目立つようになり,抜本的な対策が必要となってきています.そこで,先月末に行われた当部門の新旧合拡大運営委員会で,首都大学の小林訓史先生を主査としてICM&P改革ワーキングが組織されました.この1年間,精力的に議論を重ね,ICM&Pの改革案を部門運営委員会に答申頂く予定です.一方,当部門主催のアジアにおける国際シンポジウムASMP(Asian Symposium on Materials and Processing)は,先人のご努力で軌道に乗りつつあり,来年度開催に向けて,着実に計画を進めて頂けると期待しています.
 当部門では,皆様,よくご存知のように,部門活動の活性化と機械材料・材料加工分野の研究・開発のさらなる発展を目的に,部門賞,部門一般表彰(優秀講演論文部門,奨励講演論文部門,新技術開発部門),若手優秀講演フェロー賞の各賞を設け,毎年,質の高い研究や高度な新技術開発を選定して贈賞しています.ただ,長年行っている授賞についても,様々な問題点が浮上してきていることから,今年度は,これらの点を改善して,より良い制度にしたいと思っています.例えば,若手優秀講演フェロー賞は,これまで機械材料・材料加工技術講演会や年次大会で発表された,26才未満の若手研究者の講演の中から選定していましたが,選定対象の講演会が複数あり,年によっても異なる事から,より明快に,より公平な選定が行えるよう,若手ポスターセッションを機械材料・材料加工技術講演会またはM&Pサロンに併設して,これをフェロー賞の審査会とする案が,第3技術委員会を中心に検討されています. これにより,次世代を担う優秀な若き研究者をより一層 encourageできればと思います.
 本年度の年次大会は,9月3日(日) ~ 6日(水)に埼玉大学で開催されます.当部門でも「次世代3Dプリンティング」や「セラミックスおよびセラミックス系複合材料」等の部門単独開催セッションの他,「超音波計測・解析法の新展開」や「先端複合材料の加工と力学特性評価」等の他部門とのジョイントセッションや先端技術フォーラムを予定しており,4日の鉄道博物館での同好会も併せて,多くの皆さんの参加を期待しています.その他,産学連携強化を図り気軽な交流と情報交換の場となっておりますM&P サロンや,好評を得ております講習会「もう一度学ぶ機械材料学」など,例年通り実施する予定です.特に,これまで,東京のみ実施されてきましたM&P サロンですが,5月に初めて関西で,新日鉄住金さんのご協力により実施の運びとなりました.
 部門活動の質的向上とより一層の活性化を目指して,今年一年,務めてまいりたいと思います.どうぞ、皆様、ご協力のほど,宜しくお願い申し上げます.

第94期(2016.4〜2017.3) 部門長 退任挨拶(2017.4)

部門長 若山 修一(首都大学東京)

 第94期(2016年度)の部門長を仰せつかり,早くも1年が過ぎました.小林秀敏副部門長,岸本喜直幹事をはじめ,運営委員,10に及ぶ部門所属委員会委員ならびに荒木様ほか事務局の皆様のおかげで,大過なく職務を進めることができました.この場をお借りして,皆様方のご指導・ご助力に感謝申し上げます.
 まず,第94期の部門協議会で行われた議論について触れたいと思います.2016年5月の部門協議会では,岸本喜久雄会長から,2017年に迎える学会創立120周年,さらにその先を見据えた94期の運営方針が示されました.その中で,『部門のあり方検討委員会』を設け,部門の組織体制,運営・評価方法などにつき検討していくとの方針が示されました.各部門にはそれぞれの学術・技術分野を拡充し,世界をリードしていけるような力量が求められるとともに,カバーする領域を拡張し,新たな会員を獲得することも必要になります.また,若手会員の増強と学会の財務状況の改善を目的とし,これまで非会員にも認めてきた講演会での登壇を会員に制限する制度改革が2017年度から開始します.これらを踏まえますと,当部門でも講演会の拡充や会員サービスの向上を進め,部門活動を魅力あるものとする必要があります.
 これに対し,部門協議会に先立つ2016年3月の第1回部門運営委員会で,表彰制度の改革と国際会議の新しい在り方の検討を主な目標とさせていただきました.当部門の表彰制度としては,部門賞のほか部門一般表彰,若手優秀講演フェロー賞があります.審査の場として年次大会および部門講演会(M&P)に加え,2つの国際会議(ICM&P,ASMP)があり,多岐にわたるカテゴリから適切に審査することは大変困難なことでした.これに関し,第3技術委員会で井原郁夫委員長,品川一成副委員長を中心として検討していただき,評価シートの改善などの対応をしていただきました.特に,若手優秀講演フェロー賞の審査についてはポスター発表を導入し,透明感のある審査方法とすることとなりました.
 一方,3年ごとに米国機械学会(ASME)の加工部門と共催している国際会議JSME/ASME International Conferenceon Materials and Processing(ICM&P)の開催方法についての検討も目標としておりました.当部門は機械材料の製造,評価および加工のみならず,それらに関する様々な学術分野をカバーしており,従来は必ずしもバランスの良い国際会議とは言えないのが実情でした.これに関し,第4技術委員会・大津雅亮委員長,第6技術委員会・小林訓史委員長を中心として検討を進め,現在の形式を一旦発展的に解消し,新たにワーキンググループを形成し,将来的に部門全体の行事としてふさわしいものとなるよう検討を開始することとなりました.
 さらに,従来からの部門活動をまとめたいと思います.2016年11月には,第24回機械材料・材料加工技術講演会(M&P2016)および第2回日本機械学会イノベーション講演会(iJSME2016)が開催され,最新の研究成果の発表と活発な質疑が行われました.また,部門の重要な活動として分科会・研究会がありますが,2016年度中に新たに2つの研究会が発足しております.今後,これらの学術活動がますます充実していくことを期待します.
 当部門の主な会員サービス活動としては,講習会「もう一度学ぶ機械材料学」やM&P サロンがあり,情報発信あるいは啓蒙活動を行っております.このうち,講習会は東海地区(2016年3月),九州地区(2017年3月)で開催することができました.いずれもご好評をいただいたものと存じます.
 第95期は,小林秀敏部門長,秦誠一副部門長,松本良幹事のもとで,より充実した部門活動が展開されるものと確信しております.引き続き,皆様のご助力をたまわりますようお願い申し上げます.

第94期(2016.4〜2017.3) 部門長 就任挨拶(2016.4)

部門長 若山 修一(首都大学東京)

 部門長就任のご挨拶に先立ち,本年4月に熊本地方を中心として発生した震災により尊い命をなくされた方々に謹んで哀悼の意を表します.また,被災された皆様に衷心よりお見舞い申し上げます.
 さて,本部門は25周年を迎え,2016年3月28日に創立25周年記念講演会・懇談会を開催いたしました.これまで部門の発展に貢献された25人の歴代部門長をはじめ諸先輩方に敬意と感謝を申し上げます.新たな四半世紀を迎える今期に部門長を拝命し,大変名誉なことであると同時に重責に身が引き締まる思いです.甚だ力不足ではありますが,小林秀敏副部門長,岸本喜直幹事や10の部門内委員会の委員長・委員,30人の運営委員の皆様のお力をお借りして,部門ならびに学会の発展のために努力する所存です.どうぞよろしくお願いいたします.
 この機会に部門の発展の歩みを振り返るため,これまでのニュースレターを拝読いたしました.ご存知の方も多いと思われますが,1991年にそれまでの機械材料委員会と材料加工委員会が合併して機械材料・材料加工部門が発足しました.発足へのご苦労については,大谷利勝初代部門長(当時は部門運営委員長)が詳述されています.また,部門のシンボルカラーの緋色は『灼熱した金属,加工の火にちなんだもの』であるとのことです.日本を支えるモノづくりの基盤を担う当部門に相応しいものと感じ入った次第です.
 これからの部門に課されている課題は,今更申し上げるまでもなく部門活動を活性化し,プレゼンスを示すことであります.2014年2月末〜2016年2月末の特別員(法人会員)の部門登録数(1〜5位)は168→171→172と増加しており、全部門中1位となっています。企業から当部門への期待がますます大きくなってきていることを示しており,部門として企業会員の皆様のご要望に応えていく必要があります.これまでの取り組みとしては,講習会「もう一度学ぶ機械材料学」があります.従来は東京でのみ開催されていましたが,昨年3月には大阪,本年3月には名古屋で開催し,ものづくりの現場のみならず工業教育の最前線でご活躍の皆様からご好評をいただきました.また,本年5月に23回目となるM&Pサロンでは,主に企業の皆様から最新技術の話題をご提供いただき,学会活動への参加のきっかけとしていただけるものと期待されます.さらに,部門表彰(新技術開発部門)の制度を設けており,先端研究だけでなく新技術・新製品の開発にご尽力いただいている方の努力が報われるものと思います.今後とも部門としてこれらを拡充していくことが望まれます.
 先日の創立25周年記念行事の際に小豆畑茂93期会長からご指摘いただいたことでもありますが,機械材料・材料加工技術講演会の参加者数は400に達しておらず,部門登録者数(1〜3位)4183の1/10以下に過ぎません.多くの優秀なものづくりの技術者・研究者が学会の場から埋もれていることになり,魅力のある講演会へと前進していかねばなりません.本年11月に24回目となる講演会(M&P2016)が開催予定ですが,より発展したものとなるように期待されます.これに併せ,分科会・研究会の拡充も望まれます.2000年前後には9つあった分科会・研究会も現在4つになってしまいました.今年度中に高分子基複合材料に関する研究会が新たに発足予定ですが,さらに拡張していくことが必要と考えます.
 部門や学会の発展には若手の皆様のご活躍が不可欠であることは疑う余地がありません.そのモチベーションの1つとして表彰制度があげられます.日本機械学会では2004年から26歳未満の会員を対象とした若手優秀講演フェロー賞を贈賞しておりますが,これは主として博士前期(修士)課程の大学院生を対象としています.これに対し,当部門では,2012年から部門一般表彰として32歳未満の会員を対象とした奨励講演論文部門を設け,博士(後期)課程以降の若手研究者を表彰しております.しかしながら,これらに加えて,優秀講演論文部門,新技術開発部門もあり,現在の表彰制度は複雑になっています.本年度中に,井原郁夫第3技術委員長を中心として制度の改善を進めたいと考えています.
 若手研究者の成果の発信の場としては,年次大会,部門主催の技術講演会のほかに,当部門では国際会議を設けています.2002年から米国機械学会(ASME)との共催でInternational Conference on Materials and Processing (ICM&P)を,また2006年からはアジア諸国の機械系学術組織との共催で,Asian Symposium on Materials and Processing (ASMP)を,それぞれ3年おきに開催しています.この内,ICM&PはASMEの加工部門との共催になっており,機械材料と材料加工の幅広い分野をカバーする当部門の講演会としては,バランスが整っているとは必ずしも言えず,参加していただく皆様に満足していただけるとは言いにくいのが現状です.当部門では,大津雅亮第4技術委員長と小林訓史第6技術委員長を中心として国際会議の将来像を検討してまいりたいと思います.
 本稿作成中の4月中旬現在,熊本・大分地方では余震が続いており,いまだに被害の全容を推し量ることすらできません.多くの学会関係者も含まれるであろう被災者の皆様の心情を思うと心が痛みます.東日本大震災の復興も途上の中,今後のわが国に新たに大きな課題が課せられました.当部門としては,ものづくりの源流を担う者として,復興・発展に貢献していくことが必須であります.登録会員の皆様とともに,真摯に取り組む所存です.皆さまにはご支援,ご協力いただけますよう伏してお願いする次第です.

第93期(2015.4〜2016.3) 部門長 退任挨拶(2016.4)

部門長 岸本 哲(物質・材料研究機構)

 平成熊本地震におきまして,亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます.被災された皆様に対しまして,心からのお見舞いを申し上げます.また,余震の続く中、被災地での救難・救助・捜索・医療など,命がけで作業された全ての方々に敬意と感謝の意を表します.
 部門長退任にあたり,この場をお借りしまして,若山修一副部門長,荻原慎二幹事,荒木弘尊様(事務局)をはじめ,ご指導,ご協力いただきました部門運営委員会,所属委員会,分科会・研究会,事務局の皆様に厚く御礼申し上げます.特に品川一成前部門長を初めとする総務委員会委員の方々には,遅れがちの私の作業を良くサポートしていただいたと感謝申し上げます.至らぬ点が多々ございましたが,皆様のおかげを持ちまして任務を遂行することができました.ありがとうございました.
 2015年度の部門協議会関連の動向としては,第一回目の部門協議会に小豆畑会長がお見えになり、まず,部門評価の方針は昨年度のポリシーステートメント(PS)の達成度の重視に加えて、部門事業収支の黒字化,費用対効果や講演会での企業の方々の参加数の増加を謳われました.会員の7%しか講演会に参加しない,企業からの参加が少ないのは,企業にとって魅力のある発表がないからだとの厳しい御意見でございました。
 当部門の PS につきましては,品川前部門長をはじめとする諸先輩方の多大なご尽力により,昨年度完成いたしております。これは,当部門における学術・技術の普及と発展,対外的活動,活性化に関する目標を設定いたしております.ここで,評価期間の2年目に当たる第93期の活動を振り返ってみます.
 まず,昨年8月にASMP2015がインドネシア、ロンボク島にて他のアジアの会議との合同で開催され,盛況な国際会議となりました.国内では,年次大会(北海道大学)において,昨年度より開始いたしました多くの部門企画行事を実施しました.次の年次大会(九州大学)も同程度の企画が立てられています.また,部門の技術講演会(M&P2015(広島大学))におきましては300名に迫る方々のご参加者をいただきました。また,RD 分科会から提案し, NEDO の受託事業(SIP/革新的設計生産技術)に採択されましたプロジェクトの支援として「次世代3D プリンティング研究会」を中心といたしました第1回日本機械学会イノベーション講演会関連イベントが 同M&P2015に併設して催されました.本年11月にはM&P2016を早稲田大学で、2017年には米国カリフォルニア州南カリフォルニア大学におきましてICM&P2017 を開催する予定です.皆様の積極的なご参加をお願いいたします。
 M&P サロンも精力的に続けられ,好評の講習会「もう一度学ぶ機械材料学は,大阪でも開催さましたが,昨年同様,会場が満杯となったことから,要望が高いことを再認識することができました.また3月28日に明治記念館におきまして当部門の25周年の記念講演会ならびに祝賀会を開催できましたことは、皆様のご助力の賜と深く感謝申し上げます。
 当部門の財政改善に関しましては,経費削減や財政安定化のための方策を盛り込み,昨年に比べまして大幅な増収となっております。これもひとえに各技術委員会の方々と昨年度から準備をされている,執行部や各実行委員の努力の賜物と感謝する次第です。最後に残りました企業の方々が参加したくなるような講演会の開催ですが、当部門には次世代3Dプリンティング研究会を含め、多くの研究会がございます。企業の方々が興味を持つような研究発表をしていただき、産学連携強化に向けて,大胆で良い企画を推進していただけますよう皆様のご協力を仰げましたら幸いです.ものつくり科学技術の流れを先導しようとする当部門の取り組みは,学会内でも大きく期待されております.
 第93期より新たに設けられました所属委員会においての副委員長制度により、引き継ぎも円滑になったものと思えます.若山修一部門長,小林秀敏副部門長,岸本喜直幹事の下,より強力な新体制で,部門活動が展開されるものと思われます.材料とその加工がなくては機械システムを構築することはできません。当部門は機械工学の要と思われますので,引き続き当部門をよろしくお願い申し上げます.

第93期(2015.4〜2016.3) 部門長 就任挨拶(2015.4)

部門長 岸本 哲(物質・材料研究機構)

 この度日本機械学会機械材料・材料加工部門長を拝命いたしました.これまで多くの諸先輩方のご尽力で発展してまいりました当部門の部門長が私のような若輩者につとまるかと恐縮いたしますが,若山副部門長,荻原幹事をはじめ,運営委員,各委員会委員諸氏のご協力を仰ぎながら,微力ではございますが伝統ある本部門のさらなる発展のために努力する所存でございます.
 思うに十数年前より当部門の技術委員会委員を拝命し,その後,運営委員として運営に参加いたしました.数年前には幹事やICM&P の運営委員として当部門に深く関わるようになり,今回部門長を拝命した次第です.その間,学会賞の選考委員やメカライフの編修委員など,日本機械学会の多くの委員会委員を拝命いたしました.私と機械学会との関係は本部門から始まったものと考えております.
 さて,今期のM&P 部門の大きなイベントとして,まずは本部門主催のアジアにおける国際シンポジウムASMP2015(Asian Symposium on Materials and Processing)は本年8月に,第23回機械材料・材料加工技術講演会が11月,さらに,来年3月には部門設立25周年記念の行事がございます.
 ASMP はこれまで武藤先生を初めとする多くの方々のご努力で毎回盛大に開催され,同部門の定期的な活動に成りつつあります.今回の実行委員長の三浦先生を初め,先年度,今年度の第4技術委員長ならびに委員の方々の多大なご助力により盛大に開催されますことを希望いたします.開催されます場所は,有名なリゾート地のインドネシア・ロンボク島とうかがっております.研究の分野での交流はもちろんのこと,アジアの文化や習慣に触れるのも国際交流ではないかと思います.人的つながりを築いていくことも学会の重要な役割であると思いますので皆様の積極的なご参加を希望いたします.
 また,本年11月に広島県東広島市の広島大学で開催されます第23回機械材料・材料加工技術講演会(M&P2015)でございますが,この講演会は当部門におきましては最大の参加者を集める講演大会でございます.これに加えまして昨年度に設立されました,次世代3D プリンティング研究会を中心といたしました第1回日本機械学会イノベーション講演会も同時に開催されます.どちらかに参加登録すれば2つの講演会双方に参加可能とのことですので,今まで当講演会への参加をためらっていらっしゃる方々にも,ぜひご参加・ご登壇いただけますようお願い申し上げます.
 来年3月28日には創立25周年祝賀行事(記念特別講演会と祝賀会)を開催する予定です.皆様方のご臨席を賜り,諸先輩方の功績をたたえるとともに,当部門に関わる方々同志の親交を深められればと思います.
 皆様がご存知のように政府内閣府主導で「戦略的イノベーション創造プログラム」が進んでおります.このテーマは大別して,革新的燃焼技術,次世代パワーエレクトロニクス,革新的構造材料,エネルギーキャリアー,次世代海洋調査技術,自動運転システム,インフラ維持管理・更新・マネジメント技術,レジリエントな防災・減災機能の強化,次世代農林水産業創造技術,革新的設計生産技術に分けられます.当部門には分科会が1つ,研究会が3つ,それぞれ高次機能性粉末冶金プロセス分科会,PD(Particle Deposition)プロセス研究会,アクティブマテリアルシステム研究会,次世代3D プリンティング研究会と称します.このうち次世代3D プリンティング研究会は,「革新的設計生産技術」に関わるものであり,一昨年,米国政府が主導した3D プリンターブームとほぼ同時に設立され,本部門においてもニュースレターで特集が組まれ,また,機械学会誌にも特集として記載されております.他の分科会,研究会におきましても「戦略的イノベーション創造プログラム」と関連のあるテーマが選定されており,部門の皆様方の先見の明を感じます.これからも,新規の研究会が立ち上がることを期待いたします.
 さらに産学連携についてですが,本部門も井原郁夫前々部門長,品川前部門長をはじめ,多くの運営委員の方より産学連携強化を申し送られています.まずは企業の方のご協力を仰ぎ,会員相互の気軽な交流と情報交換の場となっておりますM&P サロンや,好評を得ております講習会などの充実化を進めたいと考えております.そのため,今年より企業の方にできるだけ運営委員に就任いただいております.産学官連携した取り組みができればと考えております.
 一方,地に足を着けた研究活動や人材育成への貢献等は学会の変わらぬ重要任務と考えられます.これからも年次大会や機械材料・材料加工技術講演会の充実化にも努めてまいります.また,若手技術者・研究者,学生へのさらなる躍進のため,若い方々への表彰を厳格かつ公平に行っていきたいと思います.関係の技術委員会の方々のお力をお借りすることになると思います.
 最後になりますが,今年度,当部門の発展のため,皆様方のご指導・ご鞭撻ならびにご助力を賜りますようお願い申し上げます.

第92期(2014.4〜2015.3) 部門長 退任挨拶(2015.4)

部門長 品川 一成(香川大学)

 部門長退任にあたり,この場をお借りしまして,岸本哲副部門長,宮下幸雄幹事,石澤様(事務局)をはじめ,ご指導,ご協力いただきました部門運営委員会,所属委員会,分科会・研究会,事務局の皆様に厚く御礼申し上げます.至らぬ点が多々ございましたが,皆様のおかげを持ちまして任務を遂行することができました.
 2014年度の部門協議会関連の動向として,まず,部門評価の方針がこれまでと変更され,ポリシーステートメント(PS)の達成度を最も重視することになったことが挙げられます.新たなPS を策定し,2019年に5年間の活動を評価することになりました.また,前年度の経費削減に続き,部門事業収支の黒字化が謳われました.
 さて,当部門のPS につきましては,諸先輩方の多大なご尽力により,基礎はすでにできておりますので,最近の取り組みなどを加味して,学術・技術の普及と発展,対外的活動,活性化に関する目標を設定いたしました.ここで,評価期間の1年目に当たる第92期の活動を振り返ってみます.まず,ICM&P2014がデトロイトにて他会議との合同で開催され,盛況な国際会議となりました.インドネシアで開催されるASMP2015へ向けての準備も進められましたが,こちらも他会議と合同開催となり,大きな国際会議となる予定です.国内では,年次大会(東京電機大学)において,例年以上に多くの部門企画行事を実施しました.次の年次大会(北海道大学)も同程度の企画が立てられています.また,RD 分科会からの提案プロジェクトはNEDO の受託事業(SIP/革新的設計生産技術)で採択となり,関連イベントがM&P2015(広島大学)に併設して催される予定です.M&P サロンも精力的に続けられ,新しい試みとして見学会&ワークショップも実施されました.好評の講習会「もう一度学ぶ機械材料学」は,初めて大阪でも開催されましたが,会場が満杯となったことから,要望が高いことを再認識することができました.
 当部門の財政改善に関しましては,次期の予算案に財政安定化のための方策を盛り込みました.ICM&P2014や講習会等の活況で幸い現在黒字となっておりますが,今後ともさらなる部門活動の活性化,産学連携強化に向けて,大胆で良い企画を推進していただけますよう皆様のご協力を仰げましたら幸いです.ものつくり科学技術の流れを先導しようとする当部門の取り組みは,学会内でも大きく期待されております.
 日本機械学会誌,英文誌MEJ では,第92期においても当部門発の特集号が発行されました.新学術誌のSMM カテゴリ運営内規も定まり,編集体制も整いました.今後とも部門として新学術誌への協力を継続していただけますことを願います.より円滑な部門運営を考えて,第93期より新たに,所属委員会において副委員長を設けることになりました.岸本哲部門長,若山修一副部門長,荻原慎二幹事の下,より強力な新体制で,部門活動が展開されるものと思われます.引き続きよろしくお願い申し上げます.

第92期(2014.4〜2015.3) 部門長 就任挨拶(2014.4)

部門長 品川 一成(香川大学)

 機械材料・材料加工部門はこれまで多くの諸先輩方のご尽力で発展してまいりました.このたび部門長を仰せつかり身の引き締まる思いですが,岸本哲副部門長,宮下幸雄幹事をはじめ,運営委員,各委員会委員諸氏のご協力を仰ぎながら会員皆様のサービス向上に努め,微力ではございますが伝統ある本部門のさらなる発展のために努力する所存です.
 今期の大きなイベントとして,まずは米国機械学会・製造工学部門と協力して開催する第5回JSME/ASME機械材料・材料加工技術国際会議 (ICM&P2014)がございます.開催地のデトロイトは財政破綻が大きなニュースとなりましたが,かつての"自動車の街"は,心の中では未だに製造業の象徴のようなイメージが強く残っています.ものづくりの分野にとって自動車産業が大きなけん引力のひとつとなってきたことを考えますと,複雑な思いがいたします.1980年頃の貿易摩擦のニュースは強烈な印象として残っていますが,その後企業の海外進出が進み,昨今は東アジア諸国の天候や政情が直接的に自動車産業に影響している様子を見ますと,地域経済統合の趨勢にまで思い至ります.地域協力の点では,本部門主催のアジアにおける国際シンポジウムASMP (Asian Symposium on Materials and Processing) も先人のご努力で軌道に乗りつつあります.来年度開催に向けて,着実に計画を進めていければと思います.普段,留学生とは研究室または授業で接していることが多いですが,学術的にしっかりしたレベルでの交流を深め,人的つながりを築いていくことも学会の重要な役割であると感じます.
 ところで,経済活性化へ大学の研究活動の寄与が期待されるようになってから久しいですが,本部門関係者は特に産学連携を意識されていることと思います.しかし,現実はバブル崩壊後,各学会とも会員数の減少に見舞われ,いかに学会活動,行事の魅力を上げるかに苦労してきております.本部門も井原郁夫前部門長からは特に産学連携強化を申し送られています.まずは企業の方のご協力を仰ぎ,会員相互の気軽な交流と情報交換の場となっておりますM&Pサロンや,好評を得ております講習会など,一層の充実化を進めたいと考えております.また,昨年は,製造業復活の切り札として米国政府が主導した3Dプリンターブームが日本にも到来しました.製造業のパラダイムシフトが起こると期待されており,本部門においてもニュースレターで特集が組まれたり,新規の研究会が立ち上がったりしました.関連する特別行事は今期も計画されています.
 一方,地に足を着けた研究活動,地道な人材育成への貢献は学会の変わらぬ重要任務と考えられます.年次大会,機械材料・材料加工技術講演会の充実化,維持にも努めてまいります.若手技術者・研究者,学生の表彰は,公益性に鑑みて厳格性,公平性の堅持が肝要であると認識しています.さて,最近,若手研究者の育成に関する話題がマスメディアにも流れましたが,発端となったのが海外有名雑誌への論文投稿にまつわる騒動であり,図らずも研究者のキャリア形成と学会誌の問題について改めて考えさせられました.機械材料の研究については,材料科学の色合いが濃いテーマは,他者とのいろいろな面での競争を有利にするために,投稿雑誌のImpact factor等を意識せざるを得ない状況があると思われます.しかしながら,材料加工のようなモノづくりのための技術の研究開発は,そのような競争とは一歩離れた領域に属するものも多いのではないでしょうか.生命科学の領域でさえ,ノーベル賞学者が世界的に有名な3大科学誌の商業主義的な体質を批判し,"時流に乗った研究"以外の重要な分野がおろそかになるとの問題提起があったようです.昨年度創刊された日本機械学会新学術誌の存在感を高められるよう,部門としてできることを地道に取り組んでいければと思います.

第91期(2013.4〜2014.3) 部門長 退任挨拶(2014.4)

部門長 井原 郁夫(長岡技術科学大学)

 平成25年4月より部門長を仰せつかり、おかげさまで大過なく任務を遂行することができました。部門所属会員ならびに運営委員の皆様のご支援に心より感謝申し上げます。
 第91期を振り返りますと、年度当初に掲げた所期の目標はほぼ達成されており、総じて、例年同様の活動実績を残すことができました。各技術委員会を中心とした皆様のご尽力のもと学術の普及、成果発信、技術と人材の育成、技術支援、さらに他部門との連携から国際交流に至るまで実に様々な活動がなされました。紙面の関係上、それらの全てを掲載できないのが残念ですが、ここでは、新しい取組みについて少し紹介したいと思います。学術活動としては、M&P部門独自のアプローチから「次世代3Dプリンティング研究会(2014年1月時点の会員数71名)」を新設し、活動を開始しました。同研究会には企業からの参画も目立っており、新しい形の産学連携が実践されつつあります。この研究会で培う学際的技術をベースとして、現在、他部門との連携により日本機械学会主導プロジェクトが立ち上がりつつあり、部門横断型の新領域の創成に繋がることが期待されています。また、国際交流の強化という点では、ICM&P(北米地域での国際会議)の開催がほぼ定常化したのに加え、ASMP(アジア地域での国際会議)についても次回および次々回の開催地がほぼ決定しており、性格の異なる二つの国際会議の継続的発展への枠組みが構築されつつあります(ICM&P2014は本年6月に米国デトロイトで、ASMP2015は来年インドネシアで開催の予定)。このように、皆様のご尽力により第91期もM&P部門のプレゼンスを内外に示すことができたことを大変嬉しく思います。
 学会を取り巻く環境は依然厳しく、その基盤を揺るがすようないくつかの問題が顕在化しつつあります。学会の変革が叫ばれて久しく、部門に対しても活動の活性化のみならず合理化が強く求められ、その成果が厳しく評価される状況が続いています。しかし、安易に楽観するわけではありませんが、当部門はそのような評価に十分に耐えうるだけの強みがあります。平成26年4月に開催された本会定時社員総会特別企画「企業大集合・部門における企業の活動・企業会員が語る」では学会と産業界との新たな連携の必要性が強く指摘されておりました。特別員(法人会員)登録者数第1位を維持する当部門はそのようなニーズに応えるためのリソースに恵まれていることから、それらを活用することで機械学会の中での産学連携の旗頭として独自のプレゼンスを発揮することができる優位な立場にあり、そこに本部門の強みがあります。部門の特徴を生かした新たな産学連携の構築と深化は今後も継続的に取り組むべき重要な課題と考えます。機械学会での活動はあくまでもボランティアですが、その活動には他では得られない確かな価値があります。次年度も皆様のお力添えを賜り、M&P部門を盛り立てていただきたいと思います。
 最後になりますが、1年間の部門運営に献身的なご協力をいただいた品川副部門長、小林幹事ならびに事務局の石澤氏に厚く御礼申し上げます。第92期は品川部門長、岸本副部門長により堅実かつクリエイティブな部門運営が為されると期待しています。会員の皆様におかれましては、引き続き暖かいご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

第91期(2013.4〜2014.3) 部門長 就任挨拶(2013.4)

部門長 井原 郁夫(長岡技術科学大学)

 部門長就任にあたり,部門設立から現在に至るまでの経緯や活動状況を把握したいという思いから,これまでのニュースレターを通読しました. 今更な感もありますが,部門発足当時の状況について少し触れたいと思います. 機械材料・材料加工部門は,それまで個別に活動していた二つの委員会,すなわち機械材料委員会と材料加工委員会とが合併することで第69 期(平成3 年度)に発足しています.その実現には様々な紆余曲折があったことを伝え聞いておりますが,この統合の必然性,妥当性については歴代部門長が所信で仰っているとおりであり,材料と加工が一体となることで大きなシナジー効果が期待されたことは疑う余地はありません. その意味で,当部門は当時の学界・産業界のニーズに応えるべく創設された画期的な学術組織と言えます.今日に至るまで部門の発展を担ってこられた歴代部門長ならびに部門所属会員の方々のご尽力に改めて感謝と敬意を表する次第です.
 発足当時,当部門において注目すべき点として運営委員会構成員のバランスの良さが挙げられます.すなわち,運営委員27 名中,企業から12 名,大学から12 名,公的研究機関から3 名という陣容でした.所属委員会も企業からの構成員が半数を占めており,研究会・分科会でも同様でした.講師のほとんどが第一線で活躍中の企業人である講習会も開催されていたようです. このような状況から,当時,当部門では既に活発な産学連携が実践されていたことが容易に想像できます. 翻って昨今では産業界の学会離れが危惧されており,当部門でも運営や活動において産学連携が必ずしも活発かつ有機的に機能しているとは言い切れず,その強化が叫ばれて久しい状況です.当時と現在では学会を取り巻く環境が異なるというご指摘もあろうかと思います.しかし,当時は長く続いた好景気に陰りが見え始めた時期で,部門発足直後には景気の後退がはっきりと現れ,材料や加工関連の業界においてもその影響が浸透していました. したがって,経済状況の悪化やそれに付随する環境変化を,今日の産業界の学会離れの要因とするのは必ずしもあたらないと思われます. その要因は外的なものよりもむしろ内的なもの,すなわち学会自身にあると考えることもできます. 当部門が目指すべき産学連携のあり方を今一度精査するとともに,まずは当部門が学界のみならず産業界にとって魅力ある組織となるよう,温故知新の観点から考えてみる必要がありそうです. 諸先輩や産業界の関係者からは,自分たちのこれまでの貢献が見えないのかとお叱りを受けるかもしれませんが,産業界との新たな連携にチャレンジしたいとの思いから敢えて言及させて頂きました.
 当部門は発足以来,(1)講演会の充実,(2)分科会・研究会の増強,(3)講習会の充実,(4)国際会議・国際交流の促進,(5)他部門との連携,(6)ものづくり支援・産学交流の推進,などに取り組み,着実な発展を遂げています. いずれの取り組みも部門活性化には不可欠であり,これからも継続的に推進することが肝要です. 英文ジャーナルの再編,ICM&P やASMPの継続的発展への枠組み・組織作り,本部門の特徴を生かした新たな産学連携の構築と深化などは喫緊に取り組むべき重要な課題です. 浅沼前部門長が提案された減災・サステナブル工学の具現化も中期的視野で取り組むべき重要かつ夢のある課題です.これらの取り組みには何よりもその担い手が必要ですが,幸いにも当部門にはポテンシャルの高い人材が継続的に参画しくれており,非常に心強く思います. 当部門は特別員登録者数において20 部門中第1位を維持しています. これは当部門の設立経緯と潜在的な特徴に基づくものですが,同時に,当部門に対する産業界からの期待の高さを示すものでもあります. 設立以来培ってきた部門の強みを活かし,独自のプレゼンスを発揮し,より一層の社会貢献を果たすべく,第91 期は品川一成副部門長,小林訓史幹事とともに,新たなメンバーをお迎えして部門運営にあたります. 部門登録会員各位にはご支援くださるようお願い申し上げます.

第90期(2012.4〜2013.3) 部門長 退任挨拶(2013.4)

部門長 浅沼 博(千葉大学)

 部門長退任にあたり,この場をお借りして御礼と御挨拶を申し上げます.
 先ずは,多大なる御指導を賜りました大竹前部門長始め部門長経験者の先輩方,訥々とした運営にも拘らず辛抱強く御協力下さった井原副部門長,岸本幹事,委員各位,石澤様始め事務局の皆様,行事等にて御尽力頂いた関係各位,熱心に御参加頂いた皆様方に心より御礼申し上げます.
 第90 期は活力が弱まった日本でどのように発展路線を考えるか,大変難しい時期にありましたが,当部門で培われた英知とネットワークを生かし,「持続的発展」,「日常的国際化」,「減災・サステナブル工学創成」等を目標に活動し,明るい未来への橋渡しをさせて頂けたと感じております.
 特に当部門が,部門内外の研究仲間の楽しく集う場,また,新たな研究にチャレンジする,特に若手の活躍の場として,機能できたと自負しております.
 行事等につきまして少々振り返らせて頂きますと,先ずは何と言いましても,関係各位の完璧なお膳立てによりIITMadras で開催したASMP2012 です.
 質,スケール共に,揺ぎ無い地位を確立し,今後の発展が益々楽しみです.
 続く金沢大での年次大会では,他部門・学会員や,ASME会員始め海外との積極的交流を行い,力強く発信致しました.
 12 件の活発なジョイントセッション展開,その一つであり永年手掛けてきた「知的材料・構造システム」が講演件数50 件超に成長,特別企画「M&P 最前線」,「減災・サステイナブル工学研究会創設に向けて」,特に大竹前部門長による基調講演「DLC コーティングの最前線」は聴講者が溢れる程の盛況ぶり,また,日常的国際化のためフロリダ大のGreenslet 先生,EPFL(スイス)のMichaud 先生による基調講演も実現し,日頃は当部門にあまりお出ででない方々からも,高い評価を頂きました.
 部門のメインイベントM&P2012「日本を支えるものづくり」(大阪工大)では,技術講演会での充実したセッション群・記録的講演数,タイムリーなワークショップ,熱気に満ちた特別講演会,笑顔と歓声に満ちた「子供ものづくり教室」(同ものづくりセンター),これぞM&P と言わんばかりの技術フォーラム「大阪の中小企業の底力」・見学会(三共合金鋳造所)・企業展示等々,第20 回を祝うに相応しい内容となり,当部門の存在意義と発展モデルを示すことが出来ました.
 また,金子会長にはワークショップにおいて特別講演と我々が提案中の新規工学への御助言を賜り,佐藤前会長には産学連携等に係る熱い御指導を深夜まで賜るなど,懇親会での御挨拶,親睦のみならず,貴重な御指導を頂けましたことを改めて記させて頂きます.
 最後に,部門は,上記行事はもとより,広報,表彰,国際,研究・分科会,将来計画,ジャーナル,講習会を始め,M&P サロンなどの新たな産学交流企画等々,重要かつ盛り沢山な業務からなり,委員・事務局を始め多くの方々の熱意と努力により実現していること,そのネームバリューと責任は大で,企業始め様々な組織との少なからぬ協働が可能になること,当部門は若手が大変活発に活動し,その将来は極めて有望であることを強調させて頂きます.
 幸い井原部門長,品川副部門長,小林幹事という大変有能なチームにバトンタッチできましたので,今後は出来るだけ御迷惑にならない範囲で貢献したく,何卒宜しくお願い申し上げます.

第90期(2012.4〜2013.3) 部門長 就任挨拶(2012.4)

部門長 浅沼 博(千葉大学)

 御挨拶に先立ち、当部門の素晴らしい発展のため、大変な御努力を続けてこられた諸先輩方、メンバー各位に、この場をお借りし、心より御礼申し上げます。
 私自身、当部門に登録させて頂きましてから、それほど永い年月が経過したわけではございませんが、部門での研究会創設、講演大会等での活動、ハワイでの国際会議を始め、諸々の行事の幹事等を務めさせて頂き、力不足ながら沢山の充実した楽しい経験をさせて頂きました。当部門の温かさ、寛容さに甘え過ぎましたことを反省しつつ、少しでも重責を果せますよう、今後の活動等につき述べさせて頂きます。
 先ずは、当部門の持続的発展に向け、その強みである産学連携を意識した新研究会の設置を進めたく、皆様方からも沢山の御提案をお願いしたく存じます。予算の都合等もございますが、極力、設置に向け、協力させて頂きます。当部門を、その有意義な核発生の場、居心地良い成長の場、刺激的な発信の場とし、新たな分野開拓、新産業創出へと展開させましょう。
 次は、機械材料・材料加工の強みを十二分に意識した、生かした活動の展開です。単なる材料では無く、機械工学という環境の中での材料、材料と加工の相乗効果、異分野との融合、等々、機械工学という総合的でグローバルな環境の中での材料の面白さは測り知れません。機械は、これまでの縦割り的な体系の集合体から、マイクロ・ナノテクノロジーの進歩等により、より材料の範疇へと進化、革命的な進歩を遂げつつあります。今後は、益々、私共の出番です。 御存知の通り、日本機械学会には、それを実現する様々なチャンスがあります。例えば、年次大会は、他部門、異分野と連携する絶好のチャンスです。特別企画等による、提案、展望、討論、啓蒙、交流、国際交流、等々も容易に可能です。また、部門の講演大会では、同志の密な討論、共同研究等のみならず、産学官民、開催地の皆様方との連携等々、可能性は無限大です。
 最後は、様々な国際展開です。これまでの米国、アジア諸国中心の強い絆、ネットワークの維持、発展に加え、今年度は、さらに欧州に向けての積極的な展開を図って参ります。皆様方が既にお持ちのネットワーク等も是非とも御教示下さい。近い将来には、当部門の凄さ、面白さを前面に打ち出した、当部門主催の国際会議を計画したいと考えております。
 また、我国は、その英知と努力を以って、新たな価値観と新産業の創出を心がけ、どんな状況に在っても持続的発展を続ける必要があります。以下、やや個人的な視点ですが、新たな国際展開について御提案申し上げます。
 地球上のディザスターフロントとでもいうべき日本列島で、災害をばねに「知」を集積し、「人」を磨き、特徴的な「物」作りを推進する、そのための学問「減災・サステイナブル工学」を創成し、「減災産業立国」を目指しましょう。日本のローカルな減災から、世界の安全・安心、減災へと発展させ、世界に貢献しましょう。当部門がそのフロントランナーとなるため、今年度中に仮称「減災・サステイナブル材料システム研究会」を立ち上げ、他部門にも御協力、御指導を仰いで、近い将来「減災・サステイナブル工学研究会」と改称し、持続と発展の基盤を築きたい、また近未来には、我国のみならず近隣諸国の皆様、世界の皆様に、安全・安心、減災を、学問、技術、製品としてお届けしたいと考えております。
 ここではやや極端な考えも述べさせて頂きましたが、皆様方の御期待に添うことが基本ですので、バランス良い活動に終始心がけて参ります。皆様方からの新たな御提案、御意見等を常に賜りながら、当部門のさらなる充実と発展のため、微力ながら努力して参る所存です。何卒宜しく御指導の程、お願い申し上げます。

第89期(2011.4〜2012.3) 部門長 退任挨拶(2012.4)

部門長 大竹 尚登(東京工業大学)

 本稿を記している3月30日,第2回M&Pサロンが開催されました.部門長として最後の日まで行事に携わることが出来,改めて今期を振り返る良い機会となりました.
 第89期は大震災の影響を鑑み,期前半においては国内集会を伴う活動を抑えて体力を蓄積し,期後半に部門活動を盛り立てる方針を据え,部門運営に臨みました.まだ震災の影響が色濃く残る2011年6月13〜17日に,オレゴン州立大学においてASME MSEC (6th Int. Conf. Manufacturing Science and Engineering),NAMRC (39th Annual SME North American Manufacturing Research Conference)とCo-locatedで開催された部門国際会議ICM&P2011では,全体で約400件,うち当部門側で111件の発表があり,開催をも危惧していた米国側に機械材料・材料加工における日本の底力を印象づける機会となりました.さらに英文論文集JSMMEに本会議の特集号(2011年12月発行)を企画・発行し,学術的にも貢献することが出来ました.
 89期の活動内容の特徴は,以下に述べる4点に要約されます.
1) 部門創立20周年記念講演会・懇談会を2011年9月12日に明治記念館において開催し,併せて部門創立20周年記念誌を企画・発行した.部門のこれまでの足跡を辿り,より力強い進化を期すための意義深い会になった.
2) 部門タスクフォース委員会を設置し,M&P主催の国際会議およびM&P国内講演会の将来構想,ジャーナルの将来構想,部門の将来構想,震災対応について検討した.技術委員会間の調整が必要な事項について理解と議論を進める場として機能したのに加え,郡山の日本大学において合宿形式で開催したことで,大震災の被害と影響を共有する機会となった.
3) 講習会,特別講演会に加え,湯浅第八技術委員会委員長の提案で,会員の交流を目的とした「M&Pサロン」を企画・実施した.参加者は決して多くないが,継続的にこのサロンを開催することで特別会員等への貢献が期待される.
4) 学会本部,事務局との情報交換を密にし,学会全体の流れを把握しつつ部門運営を行った.学会自体の改革が迫られている環境下で,変化の方向を常に注視しながら部門を舵取りした.
 以上の特徴的活動と並行して,定常的活動としてニュースレタ−No.41,No.42を発行し,WEBを随時改善するとともに,東京工業大学で開催された2011年度年次大会において部門企画を検討・実施しました.部門国際シンポジウムASMP2012(開催地はインド)の企画,2012年度年次大会(金沢大学)における部門企画検討も行いました.
 総じて,震災後にもかかわらず通常期と比較しても遜色のない活動実績を残すことが出来たと感じています.これは浅沼副部門長,大津幹事を始めとする運営委員会,技術委員会の委員長・委員の方々,事務局石澤氏の献身的なご努力に依るもので心から御礼申し上げます.村井前部門長には期の引継ぎにあたり数多くのご示唆をいただきました.また歴代部門長の方々にも大変御世話になりました.今期実施された本部門の最近5年間の活動評価結果が,総合評価でA,個別評価も全てAであったのは部門運営に携わった歴代部門長,部門委員の方々のご尽力の賜です.
 第90期は浅沼部門長,井原副部門長により国際色豊かな部門運営が為されると期待しています.会員各位の部門行事への積極的な参加を期待して退任の挨拶と致します.この一年間部門運営にご協力をいただき誠に有り難う御座いました.

第89期(2011.4〜2012.3) 部門長 就任挨拶(2011.4)

部門長 大竹 尚登(東京工業大学)

 千年に一度と言われる東日本大震災によって,多くの尊い命が奪われました。お亡くなりになられた多くの方々に深い哀悼の意を捧げます。また,被災された方々に衷心よりお見舞い申し上げます。東北及び関東地方の企業・大学等の現状をお知らせいただく度に大変胸が痛みます。さらに,地震と津波の被害地域,福島原子力発電所など被災地において復興のために昼夜を問わずご尽力なさっておられる方々に,敬意を表し感謝申し上げます。
 機械材料と材料加工の専門家約4,700名の集う本部門は,今後長期に渡ると考えられる日本産業の復興に貢献する責務を負っています。我々はこの大震災により多くのものを破壊されました。同時に,これまで意識の最表面になかった電力使用量大幅削減,さらには電気の通じない事態への対処という緊急命題を突きつけられました。しかも大震災が起こるまで多くの技術者の意識の中核を占めていた環境・エネルギー問題は全く解決した訳ではありません。この劇的環境変化により,日本の科学技術のベクトルとものつくりのパラダイムは大きく変化すると想定されます。
斯様な困難な状況を,より省エネルギーでより先進的なものつくり技術開発によって克服・発展させることこそが,機械工学を専門とする我々に課せられた使命であると認識しています。部門ご登録の方々におかれましては,是非心を一つにし,科学技術を通じて産業復興に邁進していただきたくよろしく御願い申し上げる次第です。
 一方,学会員個々の母体組織・家庭を維持する努力が要求されている点及び電力供給逼迫・交通手段制限の観点から学会活動がある程度限定されることもありましょう。3月24日開催予定であった本部門創立20周年記念講演会・祝賀会も中止となりました。また本学会をはじめ,春の学術講演会を中止とした学会は枚挙に暇がありません。以上を鑑み,本部門においては暫定的に5月末まで及び夏期(7,8月)は集会を伴う活動を極力抑えることとし,国際会議開催予定の6月及び9月以降に部門内10委員会の総力を挙げて社会に貢献すべく活動を進めて参ります。ご理解を賜れば幸いです。学会本部としても,緊急タスクフォース組織を設置し,専門家集団としての本会に相応しい活動を行うことを表明しております。皆で知恵を出し合ってこの国難に正面から立ち向かいましょう。どうかよろしく御願い申し上げます。
今年は部門国際会議開催の年にあたっており,ICM&P2011 が6月13日(月)〜17日(金)に Oregon State Universityで開催されます。参加者の限られるのは致し方の無い事ですが,ご参加の方々には,機械学会会員として世界各国からの参加者に大震災について正確な情報を伝えるとともに,日本のものつくり力が衰えるどころか将来に向けて着実に邁進している姿を当地に刻み込んで頂ければ幸いです。
 最後に,若手技術者,研究者及び学生の方々に申し上げます。日本産業の復興は短期間に済むものではありません。ですから,復興の上に発展を重ねるためには皆さんの柔軟な頭脳と機敏な行動力が必須です。被災していない方も決して傍観者にならないでいただきたい。思考停止にならず社会の変化に先んじて対応していただきたい。そしてこの大震災から謙虚に多くのことを学び取り,人間としてまた技術者として将来の糧とすることが,お亡くなりになられた多くの方々,被災された方々,災害現場で尽力されている方々に報いる道でありましょう。本部門は言うに及ばず,日本産業にとって皆さんは希望です。ご発展を切に望みます。

第88期(2010.4〜2011.3) 部門長 就任挨拶(2010.4)

部門長 村井 勉(三協立山ホールディングス(株))

 このたび第88 期機械材料・材料加工部門長を仰せつかりました村井勉でございます.大竹副部門長(東京工業大学),秦幹事(東京工業大学)をはじめ,運営,総務委員会,各委員会委員の皆様のご協力をいただき,部門のさらなる発展とサービスの向上に努める所存ですので,ご協力の程よろしくお願い申し上げます.さて,本年度は当部門が発足いたしまして,ちょうど20 年目の節目にあたります.当部門は,諸先輩方のご尽力により,部門講演会の充実,ASME とのジョイント国際会議の定着と着実に発展してまいりました.しかしながら,機械学会全体の会員数減少の流れは,当部門においても同様であり,さらなる発展のためには,新たな魅力ある部門づくりへのアクションが求められています.是非,皆様方の知恵とご協力を賜わりたいと思います.
 私事で恐縮ですが,ここ10 年,私はマグネシウム合金展伸材の開発に携わってきました.マグネシウム合金は,軽量で比強度が高い魅力的な材料ですが,実際に構造用材料に適用するには,材料の開発から加工およびその評価まで,幅広い機械工学的観点からの検討が必要になります.私が当部門に深く関わりを持ちはじめたのが,ちょうどマグネシウム合金の開発を始めた時期です.歴代部門長が述べておられますように,材料を縦糸にして加工の横糸で紡ぐ当部門の基本姿勢が,実際に製品を世の中に出すための生みの苦しみに悩んでいた私には,大いに魅力的であり,共感を持ちました.本年は,11 月に東京大学でM&P2010 が開催されます.是非一度足を運んでいただきたいと思います.必ず新しい発見があると思います.また,M&P2010 では,講演発表をベースにしたノート論文小特集号の発刊も企画されています.多くの投稿をお待ちいたしております.さて,当部門では,より専門性の高い情報交換,研究を行う場として多くの研究会,分科会が活動しています.本ニュースレターで活動内容の紹介がなされています.是非有効にご活用いただきたいと思います.昨年度は,分科会の成果を基に,「学会基準フレッティング疲労講習会」「自動車軽量化の未来を拓く展伸マグネシウム合金講習会」を開催いたしました.本年度も,皆様の実戦のお役に立つ講習会を企画したいと思っています.また,昨年度は,当部門編集による「機械材料学」をテキストとして「もう一度学ぶ機械材料学」の講習会を実施いたしました.今年度も引続き開催する予定ですので,企業の新入社員教育,若い技術者の再教育に是非ご利用いただきたいと思います.最後になりましたが,アメリカ機械学会とのジョイントで,来年度にICM&P2011 が,アメリカのOregon State University で開催されることが決定しております.今,着々と準備を進めているところです.近々,詳細のご案内をできると思いますので,奮ってご参加の程,よろしくお願いいたします.
 冒頭に申し上げましたように,会員の皆様が実戦の役に立つ学会になることを最優先に,会員技術者,研究者へのサービスの向上,学術振興に微力ではありますが尽力したいと考えておりますので,皆様方のご協力をよろしくお願いいたします.

第88期(2010.4〜2011.3) 部門長 退任挨拶(2011.4)

部門長 村井 勉(科学技術振興機構,元三協立山ホールディングス(株))

 3月11日の未曾有の大震災で貴い命を失われた方,被災された方々に哀悼の意と心からのお見舞いを申し上げます.機械材料・材料加工部門におきましても,大竹新部門長は,第89 期の部門活動は大震災からの復興支援を最優先にすることを宣言されました.我々機械工学に携わるものにとって,「安心・安全・エネルギー」に関わる問題は,重要な課題です.今回の大震災と原子力発電所の事故は,「安心・安全・エネルギー」に関する建造物,機械構造システムの考え方,危機管理に対する信頼を根底から揺るがす大きな課題を我々人類に投げかけました.復興,再生そして新たな繁栄へと向かう道のりは,厳しく遠いものになると存じますが,大震災から得られる教訓をしっかりと反映した対策を講じるのが重要であり,まさしく国民が一致協力して乗り越えるべき試練と認識しております.当部門におきましても,復興過程で発生する技術課題の克服を通じて,新たな「安心・安全・エネルギー」に関するシステムの構築に協力していくのが我々に課せられた使命 であると存じております.
 さて,第88 期の活動を振り返りますと,M&P2010 が東京で開催され,234 件と多くの講演発表がなされました.当部門では,国際化への対応およびアジアとの連携を重視しています.第8 9期ICM&P2011 開催に向けて,準備をいたしました.また,当部門は特別員(産業界)の会員数が多いのが特長であり,産業会の役に立つ企画の充実を心がけています.その一環として「もう一度学ぶ機械材料学」,「摩擦攪拌接合の事例紹介と最近の動向」の講習会を開催し,多くの方にご参加いただきました.また,専門分野を充実させる観点から,部門所属の多くの分科会,研究会が活発な活動を実施しています.  最後に,前部門長として至らぬ点が多々あり,皆様にご迷惑をおかけすることもあったと存じますが,運営委員,部門所属委員会,分科会研究会所属の皆様,会員の皆様,学会事務局のご尽力,ご努力のおかげを持ちまして,第88期を乗り切ることができました.深く感謝申し上げます.また,第88期は部門創立20周年の節目の年にあたり,記念事業を計画させていただきましたが,大震災による交通事情,エネルギー事情への影響を鑑み中止とさせていただきました.改めてご尽力賜りました皆様にお詫び申し上げます.
 第89期は,大竹部門長のもと,大震災への復興支援,部門の新たな充実に対して力強く部門創立21 年目の歩みを踏み出すものと確信致しております.会員の皆様におかれましても,引き続き暖かいご支援,ご協力をよろしくお願い申し上げます.

第87期(2009.4〜2010.3) 部門長 退任挨拶(2010.4)

部門長 服部 敏雄(岐阜大学)

 昨年の金融界の破綻に始まる不況の真っただ中で当部門の部門長をお引き受けし,社会と機械学会の関わりについていろいろ考えさせていただきました.皆様がたも,何の責任もないものづくり産業界が,なぜ金融界の不祥事に振り回されないといけないのかとの苛立ち,やはり社会は,金融界には任せられない,ものづくり産業立国であらねばとの再確認,・・・等それぞれに思いをはせられたと思います.
 当部門としてはものづくり企業/ 大学/ 学会の連携強化こそがこの局面打破の重要事項と考え,企業ニーズ重視のOS,講習会,分科会,研究会活動を進めてまいりました.連携に関しては,当部門は,「材料」「プロセス」「評価・力学」の3 本柱で構成されており,そもそも他の部門との連携のための触覚を取り揃えている.この利点を生かした,他部門,支部,他学協会との連携したOS・研究会・分科会・講習会等の企画にも展開できたと考えております.
 最終的に講習会4 件,分科会4 件,研究会3 件といずれもそれに合った展開ができたと感じております.今後とも積極的に企画・活用願いたい.
 当部門の国際交流の特長は,ICM&P(欧米),ASMP(アジア)の2 本立ての国際会議の主催を定常化していることです.これは大学・企業の研究者が欧米の最先端研究者との技術競争に学会が関わる重要性のみならず,現在及びこれからの日本のものづくり企業の成長のためにはアジア
地域への展開・リーダシップが不可欠であり,この関連ででも大学研究者,学会の協力が有効であると考えているためであります.国際会議開催に際しては,その組織委員会の中だけでも政治・文化の違いに基づく様々な不都合が交錯しますが,これを克服してこその国際化だということを実感しました.現在ICM&P2011(米国,オレゴン),ASMP2012(インド,マドラス)と着々に進められており積極的に活用願いたい.
 このような個人的な思い込みもあり,活動の進め方で大学の先生方には多分にご迷惑をおかけしたとの反省もしております.その他不慣れなこともあり,人選,連絡等でもご迷惑をおかけするなど,前期部門長としては,至らない点が多々ございましたが,運営委員会・部門所属各種技術委員会・部門関係者・学会事務局の皆様のご尽力により,なんとかこの一年第87 期を終えることができました.厚くお礼申しあげます.
 第88 期は,村井勉部門長のもと,いろいろと魅力ある企画が実行に移されますので,引き続きご支援のほどお願い申し上げます.
 Make your Dream Success with M&P !

第87期(2009.4〜2010.3) 部門長 就任挨拶(2009.4)

部門長 服部 敏雄(岐阜大学)

このたび、藤本前部門長(東大)の後を継いで、この伝統ある機械材料・材料加工部門の部門長を仰せつかりました。1年間村井副部門長(三協アルミ)、鈴木幹事(日立)をはじめとする部門の方々のご協力を頂きながら以下の如く連携・交流をキーワードに運営に当たらせていただきます。
1.企業・大学・機械学会の連携  ものづくり産業界のこの厳しい難局を乗り切るには、これまで蓄積されてきた大学・研究機関の知的財産を効率よく企業にT.Tしていただくことが不可欠。大学は企業のニーズ・レベルに合った情報提供を、企業は必要以上の秘密主義に陥らないで情報開示を、学会・部門は研究会・分科会・講習会を活用してその橋渡しに徹底したい。
2.機械学会内・他学協会との連携  機械材料・材料加工部門は、「材料」「プロセス」「評価・力学」の3本柱で構成されており、そもそも他の部門との連携のための触覚を取り揃えている。この利点を生かした、他部門、支部、他学協会との連携したOS・研究会・分科会・講習会等の企画をしたい。現状3件の研究会(PD研究会/アクティブマテリアル研究会/医療材料コーティング界面研究会)、3件の分科会(マグネシューム合金加工技術分科会/締結・接合・接着技術分科会/粉末技術分科会)、2件の講習会(もう一度学ぶ機械材料学/フレッティング疲労学会基準)はいずれも他部門・他学協会と密接な相関関係にあり引き続き新規連携提案につなげたい。
3.国際交流  ものづくり技術領域の国際化での日本の立場で重要なことは、最先端技術のリード役研究者としての役割と、産業界の海外進出・学生の留学交流等ビジネス技術者としての役割があることを認識する必要がある。この観点から部門では2002年から3回に亘る欧米での国際会議(ICM&P; Hawaii/ Seattle / Evanston)を主催し、それと併行して、2回のアジア各国での国際会議(ASMP; Bangkok/ Penang)も主催してきた。いずれもそれぞれの役割で十分な成果・評判を博してきている。これからもこれら両者の意味付けを明確にしての、2本立て国際交流の維持・継続を進めたい。
    Make your Dream Success with M&P !

第86期(2008.4〜2009.3) 部門長 退任挨拶(2009.4)

部門長 藤本 浩司(東京大学)

 第86期における最大のイベントは、何と言っても、昨年10月に米国ノースウェスタン大学にて開催された国際会議ICM&P2008ではないかと思います。この国際会議では、ASME(米国機械学会)主催の国際会議MSEC2008と同じ会場で同時開催という形態をとり、多くのセッションで相互乗り入れを行いました。初の試みとあって、当初はいろいろと不安もありましたが、お陰様をもちまして成功裏で終了し、ご好評を賜ることができました。関係者ご一同のお骨折りに対しましては頭が下がる思いです。次回もASMEとの連携により三年後の開催を目指し、検討中です。
 当部門は他部門と比べて特別員(法人会員)の登録が多く、産業界との連携が非常に重要です。分科会・研究会、講習会等の企画についても、学界のみならず産業界にとってより魅力あるものを模索する必要があります。第86期から、各分科会・研究会に対して前渡しで予算を配分することになりました。金額としては不十分かもしれませんが、少しは活動しやすくなったのではないかと思います。新規の分科会・研究会の積極的なご提案を期待する次第です。昨年12月には講習会「締結・接合部の設計の実際と今後の展開」が、今年3月には第87期の行事となりますが講習会「高品位厚膜創製プロセス−溶射・Cold Spray・Aero-Sol Depositionの基礎と将来展望−」が開催されました。また、昨年1月に発行されたJSMEテキストシリーズ「機械材料学」につきましては、マイナーな修正を施した上で昨年11月に第二刷が発行される運びとなりましたが、これを教材として用いた講習会を、ものづくりの現場でご活躍の技術者を対象として企画・検討中です。
 その他、第86期は、昨年8月の年次大会(横浜)におけるOS等の各種企画、今年2月のJournal of Solid Mechanics and Materials EngineeringのICM&P2008特集号発行など、さまざまな企画が実行に移されましたが、紙面の都合で詳細を割愛しなければならないのが残念です。
 前期部門長として、至らない点が多々ございましたが、運営委員会・部門所属各種委員会・部門関係者・学会事務局の皆様方のご尽力により、何とか無事第86期を終えることができ、厚く御礼申し上げます。第87期も服部敏雄部門長の下、いろいろと魅力ある企画が実行に移されますので、引き続きご支援の程お願い申し上げます。

第86期(2008.4〜2009.3) 部門長 就任挨拶(2008.4)

部門長 藤本 浩司(東京大学)

 機械材料・材料加工部門は、第69期(平成3年度)にそれまでの機械材料委員会と材料加工委員会を統合することによって発足し、今期で18年目を迎えました。材料と加工はまさに縦糸と横糸の関係にあり、材料なしの加工も加工なしの材料も考えられません。材料と加工は互いに相補的な関係にあり、一体となることで極めて大きな相乗効果が期待できる分野であるということは、歴代の部門長が仰っている通りだと思います。
 当部門における国際的な活動は、時代の要請もあって、近年益々活発になっています。昨年10月、台北にて「高性能マグネシウム合金の加工技術分科会」主催の「日−台マグネシウムジョイントセミナー」が開催され、128名ものご参加を頂きました。また、今年の10月7−10日に予定されている第16回機械材料・材料加工技術講演会は、ICM&P2008(第3回 JSME/ASME機械材料・材料加工国際会議2008、3rd JSME/ASME International Conference on Materials and Processing 2008)として、米国イリノイ州エバンストンのノースウェスタン大学にて開催されます。今回は、初めての試みとして、ASME(米国機械学会)主催のMSEC2008(The international Manufacturing Science and Engineering Conference 2008)と同じ会場にて同時開催し、多くのセッションが相互乗り入れすることとなりますので、皆様のご参加をお待ち申し上げております。さらに、一昨年にバンコックにて開催されたASMP2006(Asian Symposium on Materials and Processing 2006)では予想外の好評を博しましたので、来年6月にマレーシアのペナン島にてASMP2009を開催すべく、鋭意企画準備中です。
 今年度の年次大会は8月に横浜国立大学で開催されます。当部門主催または他部門との共催のオーガナイズドセッション、基調講演、ワークショップ等が数多く企画されておりますので、こちらへのご参加もよろしくお願い申し上げます。
 今年の1月に、丸善よりJSMEテキストシリーズの「機械材料学」が出版されました。このテキストは当部門の事業の一環として執筆されたもので、このテキストを用いて、機械・製造技術者のための基礎講座「もう一度学ぶ機械材料学(仮称)」なる講習会を今年度中に開催の予定です。また、当部門所属の分科会・研究会企画の講習会も数件開催される見込みです。
 当部門の性質上、産業界の方々の積極的なご参加が不可欠です。従って、分科会・研究会、講習会等の企画については、学界のみならず産業界にとっても魅力あるものを模索していく必要があります。
 また、昨年初めに材料力学部門との合同で創刊された英文電子ジャーナルJournal of Solid Mechanics and Materials Engineeringにつきましては、お陰様で無事軌道に乗せることができましたが、今まで以上に、数多くの質の高い論文を投稿して頂けるよう努力を続ける必要があります。今期末を目処に、ICM&P2008で講演された論文から内容の優れたものを厳選した特集号Special Issue on Recent Advances in Materials and Processingを発行予定ですので、奮ってご投稿ください。
 以上、いろいろと魅力的な行事の企画が進行中であるのと同時に懸案事項も数多く残っております。皆様方の部門運営に対するご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

第85期(2007.4〜2008.3) 部門長 退任挨拶(2008.4)

部門長 京極 秀樹(近畿大学)

 第85期機械材料・材料加工部門・部門長として藤本浩司(東京大学)副部門長,佐藤千明(東京工業大学)幹事をはじめ,運営委員,各種委員会委員の皆様方ならびに機械学会事務方のご協力により,無事に大任を終えることができました.この1年間の皆様方のご支援に対しまして厚くお礼申し上げます.
 さて,第85期は部門自己評価の指摘事項を踏まえて,(1)学術活動の活性化として,@ASMEとの連携によるICM&P2008の継続的開催とASME部門講演会MSECへの参加,およびアジアとの連携強化を図るための国際会議(ACMP)開催の定常化による国際化への対応,AInt. J.への投稿の推進,(2)会員へのサービスの充実として,@研究会・分科会活動の活性化,A地域連携も含めた講習会等の充実,B広報活動,特にホームページの充実,(3)社会貢献として,"機械の日"を利用した子供ものづくり教室などのイベントの開催への対応などの重要な課題に取り組んでまいりました.(1)の国際化への対応については,ASMEとの連携による部門独自の国際会議ICM&P2008は実行委員会の皆様のご努力により,ほぼ予定通りの発表件数で10月に実施される運びとなりました.また,アジアとの連携による国際会議ACMP2009も計画が進められており,国際化への対応も十分であると考えております.(2)会員へのサービス向上については,新たに1研究会,1分科会を立ち上げ,現在2研究会,3分科会での活動体制となり,また部門として企画されましたJSMEテキストブック「機械材料学」が出版の運びとなり,さらにホームページもリニューアルされ,会員の皆様へのサービスも大いに向上したものと考えております.(3)社会貢献につきましては,"機械の日"を利用したイベントも各地で開催され,一定の成果が得られたように思います.
 何れにしましても,会員の皆様のご協力があってはじめて成果として現れるものです.第86期も藤本浩司(東京大学)部門長の下,引き続きご支援頂きますようお願い申し上げます.

第85期(2007.4〜2008.3) 部門長 就任挨拶(2007.4)

部門長 京極 秀樹(近畿大学)

 このたび,第85期機械材料・材料加工部門長を仰せつかりました京極秀樹(近畿大学)です.藤本浩司(東京大学)副部門長,佐藤千明(東京工業大学)幹事をはじめ, 運営委員ならびに各種委員会委員の皆様方のご協力を得まして,部門の更なる発展と会員の皆様方へのサービス向上に努めてまいる所存ですので,何卒宜しくお願い申し上げます.
 さて,機械材料・材料加工部門は,ご存知のとおり多岐に亘る材料と加工の分野に携わる研究者・技術者の横断的情報交換の場としての位置づけられております.歴代の部門長を はじめとする部門会員の皆様方の献身的な努力により学術普及,国際交流,社会貢献活動などが推進され,実を結んできております.昨年度は,機械学会における部門自己評価の 年に当たり,前三浦部門長のご指示により自己点検書の作成にかかわりました.5年前の部門自己評価において指摘されました,@部門独自の講演会,講習会,国際会議の開催が限 られる,AInt. J.への投稿が少ないとの問題点を解消するため,新たに委員会を立ち上げ,部門講演会の活性化,国際会議の開催,さらにはInt. J.への投稿の推進を図るなど多 くの活性化策が講じられました.その結果,当部門独自の技術講演会(M&P)を東京地区,地方,ASMEとの共催による国際会議として3年ごとに開催することを定常化できたこと, また昨年度はアジアとの交流を目指した国際シンポジウム(ASMP)の開催,Int. J.における特集号の発刊なども大きな成果といえるでしょう.
 本部門の更なる発展のためには,(1)学術活動の活性化として,@ASMEとの連携によるICM&P2008の継続的開催とASME部門講演会MSECへの参加,およびアジアとの連携強化を図るた めの国際会議(ACMP)開催の定常化による国際化への対応,AInt. J.への投稿の推進,(2)会員へのサービスの充実として,@研究会・分科会活動の活性化,A地域連携も含めた 講習会等の充実,B広報活動,特にホームページの充実,(3)社会貢献として,“機械の日”を利用した子供ものづくり教室などのイベントの開催への対応などが重要な課題と考 えております.(1)の国際化については,国際会議も定常化されてきており,来年開催予定のICM&P2008には是非ともご参加下さい.(2)会員へのサービス向上については,一昨 年より開催されております“やり直し金属・鉄鋼材料”は多くの参加者を得ており,このような講習会を地域と連携しながらいくつか立ち上げたいと思っております.もう一つの重 要な課題は広報活動,特にホームページの充実です.これまで多くの先生方にご協力頂きながら充実をしてきておりますが,昨年度の運営委員会でも承認されましたように,大幅な ホームページのリニューアルが今年度行われます.これに対しては,部門としても資金を投入していくことが重要であると思います.
 本部門は,材料と加工を対象としている以上企業からのご参加もなければ成り立ちません.企業の会員の方からも魅力ある部門にしていくためのお知恵も拝借できればと思います. 微力ではありますが,機械学会の目指す“世界の機械工学をリードし,世界のものづくり・製造技術を発展させることに貢献できる学会“の中心的役割を十分に果たし得る部門とし て発展させていきたいと思っておりますので,会員の皆様方のご協力をお願いいたします.

第84期(2006.4〜2007.3) 部門長 退任挨拶(2007.4)

部門長 三浦 秀士 (九州大学)

 第84期としては,先ず5年毎の部門活動評価のための自己評価に取り組み,それに対する評価として学術普及・発展活動実績ではA評価を頂いたものの,対外活動以下総合的にもB評価を受けました. しかしながら,機械材料・材料加工部門すなわちM&P部門では,積極的な対外活動(国際交流)を行っており,その1つに第4技術委員会(国際交流関係)の武藤(長岡技術大)委員長がCo-Chairとなって 開催された,初の環太平洋のネットワーク作りとしてのAsian Symposium on Materials and Processing 2006(ASMP,タイにて)では,170件の研究発表を得たばかりでなく,材料力学部門との英文ジ ャーナル”Journal of Solid Mechanics and Materials Engineering”に26件を特集号として組むほか,通常号にも13件を載せるなど,その成果は大きく,ASMPの継続を東南アジアの諸国も歓迎してい ることから,対外活動はA評価に十分に値するものではないかと思っています.
 この他,浅川(早大)元部門長が企画されている講習会「やり直し金属・鉄鋼材料」は製造業の方々にとって極めて好評で,自動車のメッカである名古屋にて第2回目を開催し,既に2007年度は第3回目 (東京)を予定するなど,ことの外絶好調で,M&Pの産業界の会員の皆様への貢献も十分果たされているものと思っています.
 さらには産業界のみならず,学校関連に対しての貢献も大なる今期の一大イベントとして,我が部門から初のテキストブック(機械材料学)を出版することになりました.これには湯浅(武蔵工大) 元部門長の絶大なるご支援のもと,既に原稿は集まっておりまして,2007年中に出版予定で,機械学会出版分科会でもその手際良さに称賛を頂いている次第です.
 このほかホームページの開設やM&P2008(米国にて)の準備など,通常の部門運営もスムーズに参った次第でして,これも各技術委員会ならびに運営委員の皆様方のご協力の賜物で,この1年間のご支援 を深く感謝致しますとともに,京極部門長のもと,第85期も絶大なご協力を賜りますよう,よろしくお願い申し上げます.

第84期(2006.4〜2007.3) 部門長 就任挨拶(2006.4)

部門長 三浦 秀士 (九州大学)

 このたび,第84 期機械材料・材料加工部門長を仰せつかりました三浦秀士でございます.京極秀樹(近畿大学)副部門長,大塚年久(武蔵工業大学)幹事をはじめ,運営,総務,広報など各種委員会の皆様方のご協力を得まして,部門の発展と会員の皆様方へのサービス向上に努めて参りますので,何卒よろしくお願い申し上げます.
 私事で恐縮ですが,私は旧冶金学科出身のいわゆる材料屋で,研究分野としては金属やセラミックスの粉末を成形・焼結して“もの”をつくるということから,種々の加工法にも目を向ける必要がありました.そのような中,材料(成分)の調整ばかりでなく,加工法によっては得られる“もの(材質,機能,構造,精度等)”が飛躍的に向上することから, 材料と加工の融合(いわゆる,シナジー効果)によっては旧来の“もの”から大きくブレイクスルーしうる“もの”が出来ることを強く実感した次第です.そのような私にとりまして,本部門は正に適した活動の場であり,浅川(早稲田大学) 元部門長の“M & P は材料の縦糸と加工の横糸が織りなしながら,先端産業および従来の基礎・基盤産業に貢献が可能で,材料成分調整から製品化に至るまで一貫して総合的に議論できる学術部門である”という表明にも大いに共感するもので,そのさらなる発展のために部門への貢献を果たすべく,誠意努力したいと決意を新たにしているところでもあります.
 さて,これまでにも部門活動の活性化と自立のため歴代の部門長によって種々の試みがなされて参りましたが,今期は5 年毎の第2 回目の部門活動評価(含自己評価)が実施されることになっております.なかでも,評価点が高い国際会議(今期は機械学会の2006 年度年次大会での国際シンポジウムとバンコクでのアジアンシンポジウムの2 つを開催予定)および国内研究発表講演会や講習会の開催,英文Journal やJSME Int.J. での特集号の企画など積極的に行っていく必要があることは言うまでもありませんが,最近の各種講演会場での討論等で活気がないように感じられるの
は私だけでしょうか.M & P の性格上,多種多様な分野が結集しているのは致し方ないものの,あまりにも細分化, マンネリ化しすぎているのも原因の1 つではないかと考えています.やはり,国内外の会議のみならず,講習会等での活発化が内容のレベルアップにつながり,ひいては会員増強にもつながることから,OS を含めた中味(何が求められているか等)での勝負を今期は真剣に考えていきたいと思います.また,英文Journal が材料力学部門と共同で, Journal of Mechanics, Materials and Processing の名で発行されることが決定しておりますが,現時点では本部門からの投稿数が少ないのが問題となっております.これもASME とのジョイント国際会議が順調に進んでいることから,そこでの発表論文をうまく活用することも視野に入れた質,量のレベルアップを図っていくべきではないかと考えています.
 いずれにしましても,このところ我が国の生産業はすこぶる順調でありますことから,それに関連する本部門も大いに活発化,繁栄していけますよう,皆様からの強力なご支援,ご協力の程,よろしくお願い申し上げます.

第83期(2005.4〜2006.3) 部門長 退任挨拶(2006.4)

部門長 堂田 邦明(名古屋工業大学)

 この一年間は,当初の目標であった,@企業会員にとって魅力ある活動を行う.A世界のリーディング学会を目差し,国際的活動の拡大および東南アジア諸国との連携をはかる,を活動の中心とした.
@の目標により2回の講習会を行った.9月に企業の機械・製造技術者を対象にした「やり直し金属・鉄鋼材料」と題した講習会を早稲田大学大久保キャンパスで2 日間にわたり開催し,参加者からも大いに役立つものであったと好評を得た.また,10月には岐阜で「締結・接合・接着部のプロセス・強度・設計の実際と今後の展開」を行った.生産過程やメンテナンスにおいて起こる問題について取り上げ,多くの参加者を得た.このような活動をとおして,企業会員の抱える疑問や問題について,大いに議論した.
 国際連携という点では,2003 年10 月にワイキキ(USA) で開催した第1 回国際会議をさらに発展し,第2 回会議を6 月シアトル(USA)で開催した.本会議での論文数は250 編にもなった.これらの発表論文の中から70 編がJSME International Journal Series A 特集号:Recent on Advances in Materials and Processing に掲載された.本国際会議は,3 年毎に開催する方針であり,第3 回はシカゴ(USA)で2008 年10 月に行う予定である.論文の多くは, 最先端技術に関するものが多く,国際会議にふさわしい内容となっていた.ものづくりにおける基幹技術の重要性と,
新たな技術開発への挑戦の必要性を再認識させるに十分な会議であった.
また,環太平洋のネットワークを整えることを目的として,今年度にはタイにおいて,11 月Asian Symposium on Materials and Processing 2006 (ASMP2006) が開催される.部門英文ジャーナルは”Journal of Mechanics, Materials and Processing” としてスタートすることとなった.
 皆様のご協力を得て,第83 期の活動も終えることができましたこと,御礼を申し上げるとともに,今後の部門の発展に期待します.

第83期(2005.4〜2006.3) 部門長 就任挨拶(2005.4)

部門長 堂田 邦明(岐阜大学)

 第83期部門長を務めさせていただきます.三浦秀士副部門長(九州大学),および草加浩平幹事(東京大学)をはじめ,各技術委員会委員長ならびに運営委員の皆様のご協力を仰ぎながら,機械材料・材料加工部門の今後の発展のため努力したいと思います.
 材料と加工に関する科学技術は,技術立国としての日本にとって重要な基幹分野のひとつです.部門設立からの約10年は部門としての基礎を築く時期であり,その後は国際化にへの新たなチャレンジを行う時期でありました.歴代の部門長のご努力により,5,000名を超える登録者を有する部門に成長しました.一方,産業界においては,生産部門のアジア諸国へのシフトがいよいよ深刻な問題となり,また国立大学の独法化が1年経過し研究そのものの在り方も考えさせられる時代に突入しています.応用技術に関する研究が強く望まれ,ややもすると基礎研究が手薄になるのではないかとさえ危惧されます.
 このように学会を取り巻く諸環境は著しく変わり,ポストIT時代の新たな産業が求められています.部門が今後とも価値ある存在となるためには,この社会の変化に対応し,積極的に時代の要求をキャッチしていく活動が重要であろうと思います.
 浅川基男前部門長(早稲田大学)が出された方針の,最も重要視された顧客満足度の向上,つまり企業会員にとって魅力ある活動を行うということが,ますます必要になると思います.それゆえ当部門では最近の大学教育の中で減りつつある「材料および加工に関する基礎教育」の提供,「基礎的な技術育成のための研究会」,「時流にのったテーマを対象としたセミナー」等の企画を積極的に行っていきたいと思います.これらの活動を実務として担うのは第8技術委員会(企画・産学交流)であり,委員長を副部門長が務めます.また,各種研究会はそれぞれのテーマにもとづく研究活動とともに講習会等の企画も行う予定です.さらに大学等の研究者と企業技術者との交流をより活発にする企画も取り入れていきたいと思います.
 国際的な活動については,アメリカ機械学会(ASME)と共催した2回の国際会議の実績を踏まえて,世界のリーディング組織になり得るよう,新たな国際会議の実現に向けて具体的方法について検討を始めます.アジア諸国との連携,特に中国,韓国,台湾との関係作りを第4技術委員会(国際交流,前川克廣委員長,茨城大学)が中心となって,継続的に行っています.そしてこれらの国際関係を背景に,第7技術委員会(Journal,森敏彦委員長,名古屋大学)が,International Journalの発行について具体的に検討を行っていきます.
 本年の活動が今後の部門の進むべき方向の基礎となり,ひいてはこれからの産業の発展に大いに貢献できることを願っています.皆様のご意見,ご協力を重ねてお願い申し上げます.

第82期(2004.4〜2005.3) 部門長 退任挨拶(2005.4)

部門長 浅川 基男(早稲田大学)

 機械学会の機械材料・材料加工部門すなわちM&Pは,数ある学会のなかでも大変ユニークな部門であります.技術は頭から尻まで一体なのに,専門学会では,その学会の趣旨に合うよう,あえて内容を調理して発表せざるを得ません.そのため,生きた技術もその鮮度とうまみを減じてしまいます.例えばマグネシウム合金のように材料成分調整,溶解,鋳造,加工,熱処理,評価試験,製品化およびユーザー使用技術まで一貫して総合的に議論できる場が機械学会M&P部門であります.その証として,特別員(企業)から当部門へのサービスの希望(DM,ニュースレター等)は機械学会全部門中で最多であります.それだけ,多くの産業においても興味と関心のある部門なのです.しかし,残念なことに「この期待に当部門が十分応えられていない」とのもどかしさがあります. したがって,今期はM&Pの顧客満足度の向上を掲げ,「質的向上から,学会活動の国際舞台へのさらなる展開」,および「充実した企画による産業界の技術者への貢献」の2点に絞り込みました.国際展開は,長年の関係者の努力によりASMEとのジョイントを出発点とし,環太平洋を視野に入れた恒常的な活動へ進展して行く動きを見せ始めております.しかし,後者の産業界へ向けた魅力ある企画と実行は,ほとんど手つかず状態でした.今後は研究会,シンポジウム,講座,見学会,および広報活動を飛躍的に高める必要があります.特に,企業が手薄になり始めている「若手への基礎教育」,あるいは「ベテラン層へのやり直し教育」にM&Pが貢献できるはずです.部門長時代にできなかった反省を込め,今後はM&P基礎講座の充実に向けてお手伝いして行く所存です.この1年間のご支援を感謝するとともに堂田新部門長のもと,今後とも絶大なご協力を賜りますようお願い致します.

第82期(2004.4〜2005.3) 部門長 就任挨拶(2004.4)

部門長 浅川 基男(早稲田大学)

 M&Pは第69期に発足し,本年で14年目を迎えることになりました.機械材料委員会と材料加工委員会の両委員長の英断により機械材料・材料加工部門(M&P)として統合され,初代に材料加工出身の大谷(日大)部門長,第二代に機械材料出身の塩谷部門長(東大),部門独自の研究発表会(講演会)が実行された第三代の菅部門長(慶大)と引き継がれ,現在のM&Pの基礎が築かれました.委員会の集約が直接の動機であったとしても,材料と加工が結びつくことは極めて自然であり,途中から本部門に加わった私のような会員はその歴史を聞くまでは,「M&Pが始めから存在していた部門」と考えても不思議ではありません.現在,第1位〜3位の登録会員は5千名を超えており,中堅の学会に相当する規模に成長しております.さらに,川田(早大)元部門長が企画・実行されたASMEとのジョイント国際学会(2002年米国ハワイで開催)はM&Pを大きく飛躍させ,今後の我々の進むべき方向性を示した催しと考えております.あらためて諸先輩の努力に感謝せざるを得ません.
 一方,M&Pの母体である機械学会は,残念ながら会員の減少に歯止めがかからず,極めて憂慮する状態にあります.退会者は圧倒的に企業技術者が多く,日常の業務,最新情報の入手,人的交流などにおいて魅力が薄いと観られております.他の専門学会(協会)に比較し,「機械学会独自の特長や効果を上げているか」との問題も指摘されています.また講演発表,論文誌の質の問題があり,機械学会和文・洋文ともインパクトファクターが他の専門学会誌に比べ必ずしも高いとはいえない状況です.
 この問題は我々M&Pも真剣対応する必要があると考えております.要は「M&Pの顧客(会員)満足度をいかに高めるか」がキーポイントであり,今後の重要な課題と考えます.
 例えば企業技術者に魅力ある施策を推進するため,@会員用・一般用(欲しい情報を平易で,タイムリーに,気軽に入手)に分けたWEB.編集,A企業が手薄となりがちな研修・講習会の充実,B難解な課題を優しく解説するフォーラム,C企業のPRや就職活動に貢献するシンポジウム,D研究のための研究ではなく真に産業界への貢献を目的とした共同研究,特許情報の公開と橋渡し,D企業技術者がM&Pの企画・運営に積極的に参画できるシステム創り,などが挙げられます.
 また,講演発表・論文誌のレベルアップのために@国際学会の定着化(現在武田元部門長が2005年にASMEとのジョイントを企画中),A国内講演会の多彩な発表形式(講演だけでなくポスター,展示,実演,特許公開),B論文誌の再編,各部門に論文誌質向上に関する部門独自の対応,などの検討が必要であります.
 M&Pは材料の縦糸と加工の横糸が織りなし調和しながら,先端産業および従来の基礎・基盤産業に貢献が可能であります.かつ時代や流行に関係なく活躍でき,他の専門部会にも類を見ないユニークな学術部門でもあります.今後とも本部門の発展のため,皆様のご支援,ご協力をお願いいたします.

第81期(2003.4〜2004.3) 部門長 退任挨拶(2004.4)

部門長 武藤 睦治(長岡技術科学大学)

 平成15年4月から1年間、部門長を仰せつかり、部門所属会員ならびに運営委員の皆様の御協力のもと、多くの皆様に御迷惑をおかけしながら、何とか任期を終了する事ができました。感謝申し上げます。
 皆様御周知のように、学会の変革期でもあり、部門も強く部門活動の活性化と自立が求められ、その成果を厳しく評価される状況にあります。そのため、できるだけ新しい、若い方の部門運営への参加が望ましいと考えましたが、うまくフォローアップできず、消化不良に終わってしまいました。今後、部門活動に対する新しい方の積極的参加を期待しています。
 学会が抱える重要な問題の一つとして、和文および英文論文集の発行形態の見直し、部門への移行が検討されています。本部門としてどのように対応するのか、第6および7技術委員会(将来計画およびJournal担当)でご検討をいただいております。是非皆様の御意見をこれらの委員会にお寄せ下さい。
 おわりに、本年度のM&P2004技術講演会(熊本)および来年度のM&P2005国際会議(シアトル)の成功を祈念し、退任のご挨拶とさせていただきます。

第81期(2003.4〜2004.3) 部門長 就任挨拶(2003.4)

部門長 武藤 睦治(長岡技術科学大学)

 本年は1991年発足の当部門の第13期目に当たります。本部門の最も重要な活動のひとつである機械材料・材料加工部門技術講演会M&Pは1993年に始まり、年毎に発表件数も増加し、材料と加工の結びついた独特の企画なども行われ、さらに昨年はASMEとのジョイントの国際会議としてハワイで開催され、ますますの発展を遂げています。これは歴代部門長をはじめ部門運営委員の方々の御尽力、ならびに部門所属会員の積極的なご協力の賜物であり、敬意を表します。
 ニュースレターにある歴代部門長の挨拶を読み返しますと、(1)部門講演会の充実・研究発表数の増加、(2)分科会・研究会の増強、(3)講習会の充実、(4)国際会議企画・国際交流の促進、(5)他部門との協力、(6)ものづくり支援・産学交流、などがうたわれており、着実に実現されているように思います。特に、(1)から(3)は発足当初からの大きな課題でした。これら部門講演会、分科会・研究会および講習会の充実とともに、次第に(4)から(6)に目がむけられるようになり、部門活動の幅を広げ、充実したものへと向かっていることが分かります。
 本年のM&P’03は武蔵工業大学で10 月17、18 日に開催されますが、「ものづくり支援・産学交流」を意図した企画が同時に行われる予定です。産業界会員の多数の参加が得られる新たな技術講演会への出発となることを期待しています。他部門では単に「講演会」としているのに対し、当部門では「技術講演会」としているところに当部門の考え方が見事に現れていると考えています。研究発表だけでなく、技術の紹介なども気楽に行えるような講演会にしていければと思います。このため、第80期に発足した産学交流検討委員会(第8技術委員会)には、M&P担当の第2技術委員会と連携をとり、さらに新たな試みをお願いしたいと考えています。なお、次年度M&P’04は熊本大学でお世話いただくことになっております。
 部門設置当初から言われてきた「国際会議の企画」は、御承知のように昨年度実現に至り、川田実行委員長を始め多くの委員の大変な御尽力で大成功を収めました。さらに発表論文をもとに、JSME International Journal に特集号が企画され、部門活動を大いにアピールすることができるという2重の効果を挙げました。しかし、まだ部門の国際化はスタートしたばかりで、息切れせずに、継続的に国際的活動を行っていくためには、枠組み作り・組織作りが重要と考えています。例えば、国際会議を開催するためには、本部門のみならず、多くの国の友人たちの力を借りなければなりません。どのようにして、どのような形でそのための組織を作っていくのかを早急に検討し、準備していく必要があります。これについては、国際交流関係を担当する第4技術委員会を中心に、運営委員会で議論していただきたいと思っています。
 分科会・研究会は部門活動の最重要なもののひとつであることは言うまでもありませんが、ここ数年、新たな分科会・研究会の発足が必ずしも十分あるとは言いがたいのが実情です。技術講演会の充実振りに比べると少し物足りないように感じます。確かに部門所属会員の多くはそれぞれ個別の専門学会を持っており、そこで研究会活動を行っているという事情はあるにしても、残念に思います。活発な分科会・研究会活動は、技術講演会や講習会の更なる活性化をもたらし、また、他部門との交流・協力の契機となります。当部門では、十分ではありませんが、分科会・研究会活性化のため、活動費の補助を予算化しています。ぜひ、新たな分科会・研究会の御提案をお願いいたします。

第80期(2002.4〜2003.3) 部門長 退任挨拶(2003.4)

部門長 沖 善成(三協アルミニウム工業(株))

 最初に、一地方企業の者として、はじめて部門長という重責を果たすことができましたことは、ひとえに部門の各委員会委員長ならびに委員の方々、運営委員会委員各位、そして、なんと申しましても副部門長、幹事の先生方の真摯なご協力あったからこそと、心から感謝の意を表したいと思います。
 第80期は、部門技術講演会M&P10周年を記念して、初めて海外でASME共催国際会議がハワイで開催され、成功裏に終りました。専門分野の活性化を目的として部門制に移り12年、部門技術講演会も首都圏から始まって、全国で開かれるようになり、このたび世界を対象にした国際会議に至りました。これは、ここ10数年、部門創設時からの先生方を中心としたご努力の賜物と、あらためて、そのご尽力に深く敬意を示すものであります。
 10年先を見たこれまでのご活動が、これからの10年につながる形で、しっかりと実を結んだ結果であります。部門財政基盤も、少なくとも3年先までは、安定した形で確立されたことを、この場を借りて、あらためてご報告しておきたいと思います。そして、今後は、アジア太平洋における活発な交流の場が、定常的に設けられることを期待しております。
 また、今期から産学官交流をより一層図るために、第8技術委員会を設けました。まだ、試行的段階ですが、今後具体的で活発な取り組みを期待しております。一方、ここであらためて、各部門間でのワーキングレベルからの、具体的テーマを持った連携を提案したいと思います。特に、機械材料・材料加工部門のようにあらゆる製品に共通な部門こそ、まず日本機械学会の他部門との連携のなかに、未来に通じる新しい製品技術が生まれる可能性があると考える次第です。
 それでは、これからの10年は、あらためて部門間の連携テーマを見出し、実業界に先駆けて、これからの日本、そして世界が必要とする製品を、日本機械学会が中心となって開発していくことを期待して、簡単ですが退任のご挨拶としたいと思います。

第80期(2002.4〜2003.3) 部門長 就任挨拶(2002.4)

部門長 沖 善成(三協アルミニウム工業(株))

 新部門長としてのご挨拶を、一言申し上げます。機械材料・材料加工部門の特徴は、いうまでもなく物を作る際に必要な材料と、その加工法を対象とするものです。特定の材料だけや加工法に限らず、あらゆる材料と加工法にかかわっています。特定の材料や加工法に専門化した学会とは異なり、民間の技術者にとって、大幅なコストダウンを図らなければならない昨今、従来の材料や加工法にこだわらず、その製品にもっとも適した材料や加工法を、あらためて選択しなければなりませんが、そのようなときに有効な見識を与えてくれるものと思います。
 地方の一民間技術者である私は、機械学会賞受賞をきっかけに、人脈を含めた貴重な情報収集の場として、楽しんで参加してきました。日本大学生産工学部大谷利勝工学部長教授を初代部門長とし、歴代部門長が大学教授の方々であった当部門の部門長役が回ってくるとなどとは、夢にも思わず部門活動にかかわってきましたが、最近の産学交流、そして新産業創造がさけばれる中で、学会が、大学を中心とした学者だけの世界と一般には思われがちなことに対して、JSMEのS(Society) に戻る意味で、小生が承ることで一般に高くて参加しにくいと、民間では思われがちな学会の敷居を、よい意味で低くすることになるかもしれないと考えた次第です。
 さて、部門講演会が開かれるようになった10周年を記念して、今年は、JSME/ASME International Conference on Ma-terials and Processing 2002が、10月15日から18日の4日間、Waikiki Beach Marriott Resort Honolulu, Hawaiiで行われます。現在すでに200件近い講演申し込みがあります。これをきっかけに日本の強みとされている、製造技術分野での国際交流を、より一層進めていきたいものと考えています。
 また、先ほども述べましたように新産業創造に向けての産学交流検討委員会として、部門の技術委員会に第8技術委員会を設け、民間の方々にも委員として多数参画いただくことにいたしました。そして、従来から設置されている第5技術委員会で、分科会・研究会が数多く生まれることを期待しております。
 部門運営の基本姿勢としては、各委員会活動が自主的に自律的におこなわれ、日ごろのコミュニケーションは、ITをフルに活用して、緊密におこなわれるように運びたいと思っています。地理的距離の差を感じさせない運営をおこない、全国の製造現場にあるあたらしい製造技術の種を発掘し、応用分野を広げることができればすばらしいと思います。
 材料と加工法を議論するとき、対象となる製品(Product) が当然俎上に載ることになります。その意味では、M&PからMP&Pと考えていきたいと思います。民間の現場技術者としては、そのほうが理解しやすく、具体的な産学共同研究にも発展していくものと思います。理論的にはまだ解明されていなくとも、実際の場で使用されている技(わざ)も、全国にはあると思います。いま一度、学会も社会(Society) として、技術も技として泥臭く原点に戻って、地道な産学交流を活発化させ、産業構造が変わった後も新たな姿で、日本の強みになる製造技術を構築する一助になることを念じております。
 以上、とりとめのないご挨拶になりましたが、なにとぞ皆様のご協力を得て、当部門、そして日本機械学会の活動がより一層活発になり、「日は、また昇る」といえる日が早く来ることを期待して、簡単ですが新任のご挨拶とさせていただきます。

第79期(2001.4〜2002.3) 部門長 退任挨拶(2002.4)

部門長 湯浅 栄二(武蔵工業大学)

 現在、各部門長で構成している部門協議会では、各部門における活性化度が議論され、部門交付金についても、過去3年間の活動行事点数制にして、基本配分と登録者数配分に加え配分されています。たとえば、国際会議は150点、研究発表講演会や講習会は100点、年次大会でのOSは企画数x10 点のように各部門における企画活動事業を評価点とし、これらの各企画事業に参加した件数、人数を加えて算出されます。部門がより活性化するための制度としては、それなりに評価できますが、残念ながら本部門に関しては活動点数が極めて低いのが現状です。理事会の「支部・部門活性化WG」からは、本部門ついて「大学等の研究機関と産業界からの研究者のバランスも良く、両者の発表・討論等も活発に行われ、他学協会との分野を超えたネットワーク的存在感がある」と評価されました。しかし、問題点として部門登録会員数が多いにもかかわらず、活動度指数が極めて低く、20 部門のうち、かなり下位であるとの指摘を受けました。部門独自の行事企画が必ずしも活発でなかったとの反省もありますが、会員各位がそれぞれ所属している専門学協会で主に活動し、機械学会は単に情報収集の場とする意識があって、情報発信の場として活用されていないのではないかと考えられます。そこで今期の部門企画行事には多くの会員に積極的に参加するよう広報活動するとともに、他学協会に協力を依頼し、情報発信してくださるよう参加者を募りました。お陰様をもちまして、技術講演会(M&P2001)では年次大会と開催時期が切迫していたにもかかわらず,230件の発表と約500名に達する参加者があり、回を重ねる毎に盛大となってきました。また、今期では3回の講習会を開催し、多くの参加者を得て学術普及の活動を行うことができました。これらはひとえに担当委員各位のご努力と関連学協会のご協力の賜ものと感謝しております。さらに、本部門の重要な役割のひとつに産学間の連携を取ることがでもあります。来期は新沖部門長、武藤副部門長、大竹幹事の運営委員会のもとで、部門企画事業が活発に行われますよう期待しています。特に、技術講演会(M&P2002)は第10回記念事業として、米国機械学会とジョイントの国際会議を10 月15 日〜 18 日に開催することになり、準備を進めています。すでに225件の発表申し込みがあり、海外からも多数参加されます。一昨年に発生した同時多発テロ事件のような不測な出来事が起こることなく、成功裏に行われるよう祈念しています。部門長の任期を終えるにあたり、部門運営委員会委員、各技術委員会委員の方々ならびに部門登録会員の皆様にご協力いただきましたことを心よりお礼申し上げます。

第79期(2001.4〜2002.3)部門長 就任挨拶(2001.4)

部門長 湯浅 栄二(武蔵工業大学)

 いよいよ21世紀が幕あけし,新時代を迎える年度となりました.本部門においても設立から11年目を迎え,新たな年度へ第1歩を踏み出します.奇しくもこのような任期に部門長の役を仰せつかり,その任務の重責さを感じております.微力な私にはこの役割を十分に果たすことができるかどうか,いささか不安ですが,会員各位にご協力を賜り,部門がより一層発展するよう努力する所存です.
 前期より本学会内においても部門制のあり方について検討され,特に財政に関する制度が一部改正されました.運営委員各位には積極的に活動して,財政面でも安定した部門運営ができるようご協力をお願いいたします.
 さて,新世紀を迎えて,本部門が成すべき役割は,機械工学の中心となる「ものづくり」いわゆる製造技術開発に対する支援であろうと考えております.今年度4月から様々な法制化が施行され始めました.この部門と深い関係のある制度として「家電リサイクル法」「技術士法」「情報公開法」等があります.「家電リサイクル法」は,まだ限られた家電のみに適用されていますが,さらに多くの機械製品に適用するようになれば,我々「ものづくり」に携わる者として材料や部品のリサイクルを考慮した製品開発が求められるようになります.資源の乏しい我が国の「ものづくり」にはぜひ必要な制度であろうと感じております.また「技術士法」が改正され,4月から新制度による執行がなされます.この制度は,昨年度から試行がなされている「日本技術者教育認定機構(JABEE)」と関連し,若い技術者にも世界的に通用する資格を与えようとする制度です.そのためには大学,高専での教育プログラムを審査し,認定された教育課程修了者は第1次試験を免除し,4年間の実務修習教育後に第2次試験の技術士受験資格が与えられます.各関連学協会はその実務修習プログラムに協力するもので,機械系技術士の実務修習プログラムには日本機械学会が幹事学会となり,その協力体制の準備を進めています.特に製造技術と深い関連をもつ本部門としても実務修習教育に役立つような講習会等を積極的に企画して協力したいと考えています.
 部門活動は情報交換の場であり,これまでにも積極的に情報を公開してまいりました.会員各位におかれましても,部門を通じて,より一層情報を広く公開してくださるようお願いいたします.東京大学では,2002年を目指して,全国の国公私大学に,これまでに蓄積された研究成果をデータベース化して一般公開し,我が国の技術発展に貢献しようとする計画が進められています.大いに歓迎される計画であり,本部門での活動も目指すところは同様でありますから,ぜひ部門企画で公開された情報も登録して,製造技術に携わる企業の方々に役立てていただくことを希望しています.
 情報交換の場として本部門の重要な企画に技術講演会(M&P)があります.第8回(M&P2000)は早稲田大学で盛況に行われました.第9回(M&P2001)は琉球大学(沖縄県)で開催いたします.遠方と思われますが,廉価な費用で参加できるよう旅行会社と提携することを計画しております.また,OSテーマや協賛学協会をさらに追加して,より多くの会員に参加して戴くようにしました.そしてM&P2002は第10回の記念技術講演会となります.すでに実行委員会が設立され,2002年10月にハワイ,オアフ島ホノノル市で開催することが決定されました.当講演会にはInternal Sessionを設けて,国際会議とすることで準備が進められています.多数の会員諸兄に参加していただき,記念すべき大会になるようご協力をお願い申し上げます.

第78期(2000.4〜2001.3)部門長 就任挨拶(2000.4)

部門長 川田 宏之(早稲田大学)

 第78期は部門発足から10年目にあたる節目の年度です.その間,日本機械学会が100周年を迎え,また学会組織としての部門制と支部制が定着してきた感があります.これまでの部門長ならびに運営委員の先生方の献身的なご尽力の賜であると思っております.本年度は,図らずも小生が部門長を仰せつかりましたが,なお一層の部門の発展を実現できればと身の引き締まる思いです.
 新しい世紀を間近に控え,官公庁,産業界,大学では構造改革の真っ直中で,学協会も例外ではありません.本学会では「第二世紀将来構想実施計画委員会」が発足し,部門制のあり方が議題になっているようですが,本部門もこれまで以上の厳しい評価を受けることになるでしょう.今期は部門活性化の方策として,部門講演会の充実とそれに対応した新しい企画の提案,部門としての国際交流活動の活性化,既存の研究分科会を軸とした成果の公表等をこれまで以上に積極的に進めて行きたいと考えております.具体的には,部門講演会に関係した論文特集号の発行や,新規オーガナイズドセッションの提案,「物造り」に関わる産業界にとって魅力ある部門にすることです.対処療法的な部門の活性化ではなく,学会の真の部門としてのあり方が問われている現状を認識し,会員への有効なサービスの充実と,学会活動での新機 軸を打ち出すことが重要かと考えております.
 さて,1996年度に「科学技術基本計画」が閣議決定され,研究開発の基本的方向,新たな研究開発システムの構築および政府研究開発投資拡充など向こう5 年間の総合的な方針が示されました.本年度はミレニアム・プロジェクトにおいて技術革新を中心とした産学官共同プロジェクトの推進のための重点配分を行おうとしており,これまでにも増して強力な研究支援体制が政府主導のもとで整備されつつあります.このような追い風の中,本部門の果たす役割は大きいと思います.基本計画の中で「生命科学,情報通信,環境,材料」の四分野が最重点分野と位置づけられており,機械材料・材料加工を活動の中心とする部門の特色を発揮する絶好の機会かと考えます.とかく専門学会に傾注しがちな分野も,材料と加工が融合した部門の優位性を全面的に押し出して,部門独自の取り組み方を大いに推進させたいものです.
 本年度の年次大会は8月に名城大学にて,また部門講演会(M&P2000)は2年ぶりに東京での開催となり11月に早稲田大学国際会議場にて行います.本部門に登録している会員皆様の参加を希望します.最後に,部門の企画,運営に対し運営委員会の委員方々のご協力を得て努力する所存です.宜しくご支援の程,お願い申し上げます.

第77期(1999.4〜2000.3) 部門長 退任挨拶(2000.4)

部門長 武田 展雄(東京大学)

 平成11年の4月からの1年間にわたり、部門長をさせていただき、皆様のご協力をいただき無事任務を遂行で きましたことを心より感謝いたします。学会財政が緊迫化している現状から、部門制度・運営方法の抜本的な改革が提案されており、財政的にも健全な部門独自の運営体制の確立が求められております。部門としての着実な活動の積み重ねが今まで以上に重要であると考えます。
 当部門は、機械材料と材料加工における実用と理論解析を一体化して、企業の研究者の方にも親しみやすく、かつ学問的にも興味深い研究開発を積極的に取り上げていく部門としての存在意義が高いと認識しております。産官学の研究者が交流しやすい部門を作っていために、今後も引き続き努力していきたいと考えます。昨年より夏に年次大会が開催されるようになり、適応が困難な面もありましたが、当部門のメーンイベントであります機械材料・材料加工技術講演会 (M&P)と合せ、研究発表・交流の場の効率化が必要です。幸い、昨年東広島で開催されましたM&P99は、実行委員会のご努力により、これまでにも増して参加者数、発表論文数や質も向上し、企画が優れていれば講演会もさらに活性化されることが証明されたと言えましょう。新技術開発レポートによる企業の方の参加促進、部門表彰の積極的な活用、若手研究者の参加をより活発にしていく努力などは、引き続き行っていきたいものです。
 分科会、研究会活動では、「機械材料・材料加工教育に関する調査研究分科会」が教育に関する議論を深め、さらに機械材料・材料加工関連の教科書シリーズを作成すべく1年間延長されました。また、新たに「表面改質材に関する調査研究分科会」が発足し、活発な活動が期待されております。現在6つある研究会も、上記講演会のオーガナイズドセッションの担い手としても、さらに重要な役割を果たしていただきたいと思います。川田新部門長のもと、新しく部門運営に携わっていただく方も発掘され、より活性化した部門活動が展開されることが予測されます。今後とも皆様とともに部門活動に協力していきたいと考えます。この1年間の皆様のご支援にお礼を申し上げて、退任の挨拶とさせていただきます。

 

第77期(1999.4〜2000.3) 部門長 退任挨拶(2000.4)

部門長 武田 展雄(東京大学)

 平成11年の4月からの1年間にわたり、部門長をさせていただき、皆様のご協力をいただき無事任務を遂行で きましたことを心より感謝いたします。学会財政が緊迫化している現状から、部門制度・運営方法の抜本的な改革が提案されており、財政的にも健全な部門独自の運営体制の確立が求められております。部門としての着実な活動の積み重ねが今まで以上に重要であると考えます。
 当部門は、機械材料と材料加工における実用と理論解析を一体化して、企業の研究者の方にも親しみやすく、かつ学問的にも興味深い研究開発を積極的に取り上げていく部門としての存在意義が高いと認識しております。産官学の研究者が交流しやすい部門を作っていために、今後も引き続き努力していきたいと考えます。昨年より夏に年次大会が開催されるようになり、適応が困難な面もありましたが、当部門のメーンイベントであります機械材料・材料加工技術講演会 (M&P)と合せ、研究発表・交流の場の効率化が必要です。幸い、昨年東広島で開催されましたM&P99は、実行委員会のご努力により、これまでにも増して参加者数、発表論文数や質も向上し、企画が優れていれば講演会もさらに活性化されることが証明されたと言えましょう。新技術開発レポートによる企業の方の参加促進、部門表彰の積極的な活用、若手研究者の参加をより活発にしていく努力などは、引き続き行っていきたいものです。
 分科会、研究会活動では、「機械材料・材料加工教育に関する調査研究分科会」が教育に関する議論を深め、さらに機械材料・材料加工関連の教科書シリーズを作成すべく1年間延長されました。また、新たに「表面改質材に関する調査研究分科会」が発足し、活発な活動が期待されております。現在6つある研究会も、上記講演会のオーガナイズドセッションの担い手としても、さらに重要な役割を果たしていただきたいと思います。川田新部門長のもと、新しく部門運営に携わっていただく方も発掘され、より活性化した部門活動が展開されることが予測されます。今後とも皆様とともに部門活動に協力していきたいと考えます。この1年間の皆様のご支援にお礼を申し上げて、退任の挨拶とさせていただきます。