RC284
1. 分科会名称 | 『次世代ディーゼルエンジン噴霧燃焼システムおよび研究者・技術者ネットワーキングのための研究分科会』 |
2. 主査名 | 西田 恵哉 (広島大学) |
3. 設置期間 | 2019年4月~2021年3月(2年間) |
4. 活動目的・内容 | ディーゼルエンジンは高い熱効率を有し,地球温暖化抑制の観点から,今後も熱機関の主役の1つであり続けると考えられる.近年,燃料噴射や後処理に革新的な技術が投入され環境性能が飛躍的に向上したが,エンジンシステムとして全体を見た時に,対応すべき技術課題は多くあげられる.永遠の課題である熱効率の向上,熱・摩擦・排気損失の低減の他,インジェクタ・燃焼室デポジットの低減,バイオ燃料など多様な燃料への適用性向上,排気低減装置との協調と能力向上,過渡時の筒内燃焼現象の解明,また開発ルールとしての数値シミュレーションの精度向上などなどである.これらの課題の解決のためには,大学・研究機関の研究者と企業の技術者が一堂に会して技術討論・情報交換を行い,課題解決の整理と解決のための方向性を見出すことが重要である.
ここで提案するRC研究分科会では,RC276で実施してきた3研究テーマに一定の結論が得られたので,これらの研究テーマはいったん終了し,研究グループを再構築する.具体的にはRC276の「噴霧解析」,「熱損失解析」および「エンジンスケール効果解析」の研究グループを再編して「噴霧・燃焼解析」と「熱損失低減」の2研究グループとする. 1.噴霧・燃焼解析(RC共通ノズルの噴霧・燃焼特性の評価,素過程のモデル提案,超高圧・微細噴孔・微小噴射量の影響評価) 2.熱損失解析(熱損失特性の解明,熱伝達モデル提案) この2研究グループ内は計測と数値シミュレーションの研究者を配置し,基礎的な計測結果をもとにした噴霧・燃焼・熱損失のモデル検討と予測精度の向上を目指す.また将来的な数値シミュレーションの発展を見据え,LES・DNSによる数値シミュレーションの基礎的な検討も行う. 情報収集・提供 ディーゼルエンジンの技術課題の整理と方向性を見出す技術討論,研究者・技術者ネットワーキング |
5. 期待される研究成果 | 工学的効果:ディーゼルエンジン開発の基礎となる噴霧,燃焼,熱損失の機構解明が進む.また研究開発の共通ツールである数値シミュレーションの予測精度の向上の指針が得られる.
工業的効果:ディーゼルエンジンの高効率・低エミッション燃焼法のための技術指針を提示する.またディーゼルエンジンの技術課題の整理と解決の方向性を提示する. 波及効果:技術指針の提示,および技術課題の整理と解決の方向性の提示により,次世代のディーゼルエンジンの開発が加速される. |
6. 参加負担金 | 50万円(年間)×2年 |
7. 問合せ先 | 西田 恵哉 広島大学 (主査)
TEL: 082-422-7557, FAX: 082-422-7193, e-mail: nishida@hiroshima-u.ac.jp |