◇ 2007年度部門賞・一般表彰 ◇

 動力エネルギーシステム部門部門賞「功績賞」、「社会業績賞」および部門一般表彰「貢献表彰」は、それぞれ部門員からの推薦に基づき、また、優秀講演表彰については 、昨年 6 月より本年 5 月までに開催された 講演会の座長、聴講者による評価結果に基づき、部門賞委員会にて慎重に審議を重ね、運営委員会での議を経て、今般下記の諸氏に贈賞の運びとなりました。ここにご報告申し上げます。

【部門賞】

功績賞 ( 五十音順 )

■石本 礼二 殿 (石川島検査計測褐レ問(石川島播磨重工業(株)(現(株)IHI)・元常務取締役))
 石本礼二氏は、事業用ボイラの基本設計者として長年にわたり火力発電の熱効率向上に関する技術開発に注力し、わが国初の超々臨界圧発電プラントである中部電力兜ノ南火力発電所第3 号機、わが国最高熱効率を達成した電源開発葛k湾火力発電所1 号機を主任設計者として完成させるとともに、加圧流動床複合発電プラントの開発プロジェクトを設計総括責任者として指揮し、2001 年には同方式の世界最大容量(36 万kW)である九州電力滑。田火力発電所新1 号機の完成に大きく貢献されました。

■藤江 孝夫 殿 (日本原子力発電(株)・フェロー(元副社長)
 藤江孝夫氏は、我が国初の商業炉である東海発電所をはじめとして、わが国初の軽水炉である敦賀発電所1 号機、我が国初の11 0 万キロワット級大型軽水炉である東海第二発電所、および国産改良標準型加圧水炉第1 号である敦賀発電所2 号機など多くの重要な原子力発電プラントの設計・建設に携わるとともに、その後も敦賀発電所3、4 号機のプロジェクト化に経営の中枢として尽力されました。一方で、東海地区担任として地域との絆を堅固なものとするとともに、国際的な技術協力にも貢献されました。

■吉田 駿 殿 (九州大学・名誉教授)
 吉田駿氏は、超臨界圧流体の強制対流熱伝達、超臨界圧流体および高圧流体の熱伝達劣化発生の特性および熱伝達劣化発生限界の向上方法に関する研究を実施して、高性能ボイラ蒸発管の開発に中心的な役割を果たされました。また、大型流動床ボイラ導入可能性調査検討委員会など、多くのプロジェクトの委員および委員長を努めて社会的に貢献されました。さらに、低温熱エネルギー利用に必須のヒートポンプの技術開発においても、世界的に優れた研究業績を残されています。加えて、この間工学教育に携わられ、多くの優秀な人材を産業界に輩出されました。また、当部門長(2000 年)、評議員及び理事も務められ、部門と学会の発展にも寄与されました。

社会業績賞

■加納 時男 殿 (参議院議員 (東京電力(株)・元副社長)
 加納時男氏は、東京電力( 株) においては省エネ・環境・原子力など多様な分野を担務すると同時に、経団連地球環境部会長、中央環境審議会委員、日本人として初のウラン協会会長など国内外で活躍されました。その後も参議院議員として経済産業委員会筆頭理事等を歴任されており、我が国の動力エネルギー基本政策の策定に大きく貢献されました。また、4 度にわたりICONE での招待講演をされるなど、当部門への貢献は甚大です。

【部門一般表彰】

貢献表彰

■鞄本製鋼所
 (株)日本製鋼所は1907 年の創業以来の長年にわたり培われた高度な技術を基盤に世界最大級の各種生産設備を駆使して、内部欠陥の無い高品質の大型鋳鍛鋼、鋼板、圧力容器などの製品群を製造している。原子炉圧力容器、蒸気発生器、加圧器、一次型冷却材配管、蒸気タービンの大型ロータなどが世界中の重電・プラント機器メーカーに向けて供給され、原子炉圧力容器に至っては世界シェア60% に達しており、世界の原子力・エネルギー産業を支える世界一の製品である。以上のように「超大型一体鍛造品製造による我が国の動力エネルギー技術の発展への貢献」は甚大です。

優秀講演表彰

田川 明広 氏 ((独)日本原子力研究開発機構)
  “Development of the ISI Device for Fast Breeder Reactor MONJU Reactor Vessel”  (ICONE14 )

米田 公俊氏 ((財)電力中央研究所)
  「配管減肉に関与するオリフィス下流域の流動評価」( 2006 年度年次大会)

鈴江 祥典 氏 (東京大学 大学院)
  「 SOFC 多孔質電極の微細構造設計のための物質輸送・電気化学反応の数値解析」(2006 年度年次大会)

冨永 卓司 氏 (北海道大学 大学院)
  「 ガスタービン燃焼器内部分予混合燃焼場の数値予測」(2006 年度年次大会)

山口 徹二 氏 (JAEA)
  “RADIONUCLIDE AND COLLOID MIGRATION EXPERIMENTS IN QUARRIED BLOCK
  OF GRANITE UNDER IN-SITU CONDITIONS AT A DEPTH OF 240 M”(ICONE15)

茂木 徹 氏 (ガスター)
  「既設住宅向け潜熱回収型高効率給湯器の開発」(第12 回動力・エネルギー技術シンポジウム)

村川 英樹 氏 (神戸大)
  「マルチウェイブ超音波流速分布計測法を用いた気液二相流動計測の試み
  (第3 報: ハイスピードカメラによる可視化とスラグ流への適用)」
  ( 第12 回動力・エネルギー技術シンポジウム)

吉田 啓之 氏 (原子力機構)
  「改良界面追跡法によるBWR 燃料集合体内流体混合量の評価」
  (第12 回動力・エネルギー技術シンポジウム)

堤野 匠 氏 (東京大学 大学院)
  「大変形MEMS 振動構造を有したエレクトレット発電機の開発」
  (第12 回動力・エネルギー技術シンポジウム)

フェロー賞

好永 成志 氏 (北見工業大学 大学院)
  「 バイオガスコジェネレーションシステムにおけるメタンハイドレート生成・貯蔵の効果」(2006 年度年次大会)

P.F.Sutopo 氏 (神戸大学)
  “TRANSIENT CRITICAL HEAT FLUXES IN SUBCOOLED POOL BOILING OF FC-72”(ICONE15)

稲富 純一 氏 (佐賀大)
  「アンモニア/ 水を用いた海洋温度差発電システムにおける組成の影響」
  (第12 回動力・エネルギー技術シンポジウム)