第83期部門長就任にあたって
第83期部門長 小菅 一弘(東北大学)


このたび,第83期ロボティクス・メカトロニクス部門長をおおせつかりました.日本機械学会の中でも最も活発な活動を行っている本部門の運営に携わらせていただくことは光栄でありますが,それと同時に責任の重さも感じております.

 機械工学が総合工学であることは良く知られておりますが,その中でも本部門がカバーする分野は,単に機械工学と電気・電子・情報が融合してできたロボットやメカトロニクスだけではありません.最先端の総合工学としての,より広義のロボティクス・メカトロニクスです.この意味において,ロボティクス・メカトロニクス部門は,従来の機械工学のすべてを包含するとともに,それらをベースとした新しい工学のフロンティアを開拓している最もアクティブな部門の一つであると言っても過言ではありません.

 本年3月25日から開催されている愛知万博(愛・地球博)において,独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の次世代ロボット実用化プロジェクトで開発されたロボットの実証実験が行われております.また,6月には次世代ロボットプロジェクトプロトタイプロボットのデモ運用が予定されており,これらのロボットの開発過程において,実環境下におけるロボットの安全性など,次世代のロボットに関して多くの議論と技術開発が多面的に行われ,またひとつ新しい工学のフロンティアが開拓されつつあります.

 本部門が,日本機械学会の中で最も活力に溢れており,他部門や関連する他学会にも大きな影響を与えているということは誰にも否定できない事実でありますが,これはひとえに,ロボティクス・メカトロニクスの分野で活発な研究活動を行っておられる皆様や,これまで当部門の設立・運営に携わってこられた諸先輩方のご尽力の賜物であります.

 また,長い歴史を持つ日本機械学会の中で,若い研究者の方々が思う存分活動できる本部門の自由闊達な雰囲気は,本部門の大切な財産です.これら良き伝統を生かして,ロボティクス・メカトロニクス部門ならびに日本機械学会と,ロボティクス・メカトロニクスそのものの発展に少しでも貢献できればと考えておりますので,本年度も,当部門の活動に対する皆様のご支援ご協力を宜しくお願い申し上げます.

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Last Update :  2005/05/13

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