ご挨拶ご挨拶

 今年のROBOMEC’08 in NAGANOは1989年に第1回のROBOMEC講演会が開催されてから20年目となります.もともとロボティクス・メカトロニクスはコンピュータを導入したフレキシブルな生産システムを支える自動化技術から誕生し,産業の発展に貢献してきました.今後も産業発展に貢献できる技術と工学を創出し続けて欲しいとの願いから,この節目となる講演会のテーマを「持続的な産業発展を支えるロボティクス・メカトロニクス」と致しました.
 講演会に併催される20周年記念行事では設立の経緯と部門の歴史,未来のロボティクス・メカトロニクスなどの講演やパネルディスカッションが行われます.皆様にはこの分野の誕生当時に立ち返り,これまでの発展過程と将来の方向性を考えるよい機会となるのではないでしょうか.
 ROBOMEC講演会はロボティクス・メカトロニクス分野の我が国最大の講演会です.講演数は毎年増加してきましたが,今年はついに1000件を突破しました. 特別講演では,セイコーエプソン鰍フ福島米春氏による「ものづくり・ひとづくり」と,内視鏡心臓バイパス手術の名医である渡邊剛教授(金沢大学医学部)による「ダビンチを操る」という講演が行われます. 一方,表紙の「ハツメイハッチャン」にありますように,長野はロボットという言葉に古くからゆかりがあり,ロボットをはじめとする精密機器メーカも多く存在し,ロボメカ技術の普及・発展に力を入れています.
 このような背景から,本講演会ではたくさんのチュートリアルやワークショップ,ロボット関連製品の試作を行う企業による展示,ロボコンなどの子ども向け行事,ロボット展示による一般市民向け行事を設けるなど,さまざまな方々に参加していただけるように企画いたしました.
 ROBOMEC’08 in NAGANOの主会場であるビッグハットは長野冬季オリンピックのアイスホッケー会場となったアリーナで,今年はちょうど10周年になります.会場近くは,善光寺,川中島合戦場,北アルプス白馬・八方尾根,上高地など,名所旧跡に恵まれています.6月は山の新緑が美しい時期となっておりますので,ハイキングや登山,温泉,信州そば,お酒など,是非この機会に信州を満喫していただければと思います.

 本講演会が皆様に取りまして実り多きものになり,将来のロボティクス・メカトロニクス分野の発展に繋がることを心から願っております.

2008年6月5日
ROBOMEC2008組織委員長 信州大学 橋本稔
ROBOMEC2008実行委員長 信州大学 河村隆
ROBOMEC2008プログラム委員長    IHI 村上弘記
ロボティクス・メカトロニクス部門長 名城大学 大道武生

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