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全国学生研修会に参加して

秋田工業高等専門学校
機械工学科5年  梁田 信義

 去る,8月20日から23日の4日間にわたって全国学生研修会が行われました.今回は機械学会学生会が発足して30周年ということで4日間になるということでした.
 4日間の日程は,初日昼に盛岡駅に集合した後ミクニアデックを見学して宿舎での懇親会.2日目は地熱についての講演を聴き,その後松川地熱発化所を見学し,午後は科学館の見学し,3日目は小岩井乳業を見学し,午後は盛岡セイコーを見学して終わり,4日目は盛岡手づくり村を見学した後昼に盛岡駅で解散ということでした.
 この日の盛岡は前日までとはうってかわった猛暑となり,これからの研修会を物語っているように思えました.
 ミクニアデックでは瞬間湯沸かし器の立ち消え安全装置を作っており,そのシェアは業界でほとんどを占めているということであった.このためにはいったん完成した製造ラインをできるだけ自動化し,効率を上げていくのが大切ということを聞くことができました.
 その後,宿舎へ移動し夕食と同時に懇親会が行われました.懇親会ではそれまであった緊張感がなくなってきており,みんなの持ち寄った全国各地の名産品や地酒が振る舞われ,あちこちで車座などとなって笑い声・話し声が聞こえました.そして,懇親会が終わった後もそれぞれの部屋に集まり各地の自慢などが聞かれました.
 2日目はまず宿舎にて林先生による地熱発電についての講演があり,地熱と機械工学との関連性を知ることができました.その後,松川地熱発化所を見学に行きましたが前日とはうってかわった雨によりあまり詳しく見学することはできなく,建物内部にあるタービンなどしか見学できませんでした.
 この後,盛岡市内に戻り少し遅い昼食としてわんこそば大会が開かれました.みんなが50杯前後でしたがその中で本場岩手大の先生が90杯以上を食べて堂々の一位をとりました.その後,科学館を見学をしました.ここではメカニズムというものを子供にでも分かりやすいようにと工夫されており,楽しい雰囲気で見学することができました.
 3日目は小岩井乳業を見学ということでした.ここでは乳製品の製造行程を見ることができ,清潔な工場にするためにいち早く自動化したことや検査を十分していることなどが聞けました.昼食は農場でジンギスカンを食べました.みなさん平静を保っていましたが,実はそこでは熾烈なる戦いが行われていたのでした.午後は盛岡セイコーを見学しました.この工場では本社と1・2位を争う製造ラインがあり,常に効率の向上というものが研究されているということでした.
 宿舎に移動した後,30周年を記念とした講演会と祝賀会が推されました.酒井先生による講演会ではおもちゃを例として取り上げ,いかにして研究を楽しく進めていくかについてとても楽しいお話を聞くことができました.普通,講演会というとなんか肩のこったイメージがありますが,先生の場合とてもなごやかに聞くことができたと思います.
 祝賀会では岩手大の有志によるさんさ踊りが行われました.またこの夜は最後の夜ということでみなさん夜遅くまで楽しんでいたと思われます.
 最終日は盛岡手づくり村を見学しました.ここでは岩手の民芸品などを作っている様子を直にみることができました.中には南部鉄器のところで機械工学にはお馴染みの鋳造と鍛造を見ることができ,本校の実習でこの2つがなくなっていくことに寂しさを感じました、
 今回の研修会で高専で参加している人は少なく,ほとんどが大学の人たちでありましたが,同じ機械工学を学んでいるということから気軽に接することができ,また得るものがたくさんあったと思います.
 最後に,幹事校として頑張られた岩手大学の先生・学生の方々には心からお礼申し上げます.


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