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 東北学生研修会に参加して

 八戸工業高等専門学校
 機械工学科5年 菅原 博匡

 夏休みもいよいよ終わりかという八月の末に私は日本機械学会東北学生会の研修会に参加する機会を得た。地元の八戸で研修を行うということで、私は少々不満であったが、それでも六ヶ所の原燃PRセンターや八戸市水産科学館といった今まで見学したことのない施設を見学できるため、期待半分不満半分で臨んだ。
 初日の日程は昼に八戸駅をバスで出発し、六ヶ所の原燃PRセンターを見学した後、再び八戸へ戻り港町鮫にある古い旅館に宿泊することになっていた。皆初対面の人たちばかりだったため最初はお通夜に来たみたいだったが、PRセンターに着いた頃から少しずつ打ち解けあえてきたようで、宿泊した旅館での夕食をかねた懇親会(宴会?)の頃には大変な騒ぎだったように記憶している。
 二日目は鮫周辺の施設を見学することになっていた。前日の夜更かしで皆眠そうで、中には頭が痛そうな人もいたが、九時に宿を出発し、マリエント(水産科学館)と蕪島の見学、さらに、船による遊覧と八戸の名所を見学した。八戸の名物と言っていい風が強い日で大変だったが有意義に二日間の日程を消化したと思う。
 私は今回の研修会に参加して、八戸という街の新たな発見をした。さらに青森県、特に六ヶ所の核燃料サイクル事業の実態を学んだ。非常に大規模な事業で、青森県の産業の発展には非常に素晴らしいことだと思ったが、前々から言われている"核のゴミ捨て場"という低レベル放射性廃棄物貯蔵施設のイメージは私自身ではぬぐえるものではなく、そういう危険なものを設置する立場にならざるを得ない青森県の現在の状況を考えてしまった。
 硬い話になってしまったが、私は今回の研修会に参加して、とても良かったと思う。少人数ながら、東北の他の県の人に青森とはどういう所か少しでも理解してもらえれぱなおさらうれしく思う。最後にこの研修会を企画された八戸工業大学の方々、遠くは山形からわざわざ足を運んで楽しい時間を過ごさせてくださった方々に深く感謝したい。


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