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 機械系学科の印象

 秋田大学鉱山学部
 生産機械工学科4年 酒井のり子

 大学入学したての頃、機械というものをあまりよく知らなかったので、機械ってこんなものなのかなぐらいにしか思わなかったけれど、機械実習をやった時につくづく思いました。いったい何でこんなことをしなけれぱならないんだろう。機械実習では、旋盤を使ったり、溶接をしたり、鋳造の型を作ったり、普通ではあまりやることがないのではないかというようなことをやりました。実際に、大学を卒業してから、そのような仕事をする人は、たぶん、ほとんどいないと思います。確かに、機械工場の機械は、真っ黒で、鉄の粉などで汚れていて、何か、触るだけで手が黒くなってしまいそうです。このような機械実習が持っているイメージが、機械に油くさいようなイメージを与えてしまっているのかもしれません。もし、こういう風に思っているならば、やはり、普通の女子学生は、機械系の学科に入りたがらないでしょう。
 機械系の学科に入って、機械の持つ油くさい印象が大きくなったけれど、それだけではありません。学年が上がるにつれ専門教科が充実してきて、興味を持って勉強すれぱとてもおもしろく思えるようになりました。それに、今までと比べて、ものの見方というものが変わってきたように思います。たとえば、今までは、自動車が走っているのをみても、自動車が走っているなあぐらいにしか思わなかったけれど、最近では、自動車の機構などにも興味を持つようになりました。こういう風に興味の範囲が広がってきたのも、機械系の学科に入ったためかもしれません。
 ところで、最近は、学科の改組とかで、内容が今までのものより、制御関係のものが増えているようです。ロボット、自動車など、制御の技術は、どこでも必要とされ、幅広く応用されています。機械系の学生は、よく、つぷしがきくといわれますが、制御に関して学んでいれぱいろいろな場で活躍できるので、そういう点ではそうなのかもしれません。やはり、このように、奥が深い機械系の学科を選んでよかったと思います。


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