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エコランに参加して

八戸工業大学工学部
機械工学科3年 日下 巨樹

 今年のエコランは、天候に左右される大変なレースとなりましたが、3000q/lという世界記録がでたり、大変おもしろいレースでもありました。
 私たちが、エコランにむけて活動が始まったのは、4月からでした。マシンは昨年製作された「YEBISU」と、今年の新型「SHINKI−Fe」の2台です。最初、製作は順調に進んでいましたが、マシンができあがってくると、うまく作動しない部品などがあり、また作りなおすという毎日で、結局完成したのはレースの一週間前になり、テスト走行を十分おこなうことができませんでした。
 レースは、茨城県つくば市にある日本自動車研究所で、台風接近の中、9月17、18日の2日間にわたっておこなわれました。7日午前、天気はくもり、しかしいつ雨が降ってきてもおかしくない中、練習走行がおこなわれ、私たちのチームは2台ともノートラブルで走りました。お昼を過ぎ、午後の公式記録会が始まる頃、心配していた雨が降り出しました。それも、バケツをひっくり返したような雨で雷も鳴っています。記録会はコースを2周するのですが、私たちのテームは雨の中、レースをしたことがありません。悪いつく防水をほどこし、2台は雨の降るコースヘとスタートしていきました。1周目これといったトラブルはなし、そして2台とも無事ゴール、記録は「YEBISU」が207q/l、「SHINKI−Fe」が193q/lとあまり良くないのですが、リタイヤしたチームなどが多かったために、大学クラスで7、8位に入ることができました。
 18日、決勝は、昨日とかわって快晴になりました。周回数は4周。午前中のうちにマシンの微調整をすませ、準備が完了しました。11時40分、大学クラスがスタートしました。まず「SHINKI−Fe」がスタート、4分遅れて「YEBISU」もスタートしました。約12分してから2台ともホームズトレートを通過、そして2周目も順調に過ぎました。3周目、「SHINKI−Fe」が無事通過し、みんなの頭に完走という二文字が浮かんできたころ、不幸がチームにおそいかかりました。「YEBISU」がもどってこないのです。みんな不安な気持ちで待っていますが、なかなかきません。そのうち、「SHINKI−Fe」が4周目を終えてゴールしてしまいました。結局、「YEBISU」はタイムオーバーでリタイヤになってしまいました。原因はカムチェーンの脱落。それに対して「SHINKI−Fe」は276q/lという記録で大学生クラスで19位、昨年の60kmアップという記録になりました。
 レース後、たくさんの反省がありました。また、新しいアイデアもたくさんでてきました。来年のエコランでは、今年の目標で成しえなかった500q/lという記録をだせるようにチーム全員で頑張っていきたいと思います。


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