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秋田大学鉱山学部機械工学科研究テーマ紹介

秋田大学大学院 鉱山学研究科 機械工学専攻
        博士課程前期1年 池田 寛

 私が所属する秋田大学鉱山学部機械工学科は、数年前の改組によって機械設計工学講座、熱流体工学講座、メカトロニクス講座の3大講座より成っている。平成6年度現在の学部生4年次以上の学生数はそれぞれ103名(4年次)、24名(博士課程前期1年)、24名(博士課程前期2年)、4名(博士課程後期1年)であり、各講座の教官の指導を受けつつ共同研究者としての役目も果たしながら、多彩な研究活動を行っている。
 以下順に、あえて現在各研究室で行われている主な研究タイトルのみを紹介し、当学科の研究内容を理解して頂ければと考える。

 機械設計工学講座では、3名の教授、3名の助教授、1名の講師、2名の助手により主に次のような研究が行なわれている。

●摩擦摩耗に及ぼす磁場の影響に関する研究、加工表面の性状評価法に関する研究(熊谷教授)

●塑性不安定基準と延性破壌条件、塑性加工における延性限界、結晶粒観察による塑性 ひずみ測定、歯車形状の非接触測定、複数の測定子を用いた真直度測定におけるシステムの伝達特性(守時教授、奥山助手)

●弾性波反射エネルギによる材料の不均質構造評価、異方性積層複合材料の弾性波伝播特性解析(大好教授、三浦助手)

●耐熱合金のクリープと疲労に関する研究、微細組織の定量化と機械的性質に関するフラクタル材料工学的研究、機械材料の強度と破壊に関する研究(田中助教授)

●複合材料の高温挙動の評価法に関する研究、地下人工き裂の挙動に関する熱弾性力学的研究(渋谷助教授)

●窒素を含む高強度ステンレス鋼の破壊靱性、二相ステンレス鋼の特性に及ぼす組織の影響(神谷助教授)

●切削機構に及ぼす被削材表面環境の影響、電解放電加工の基礎的研究、ピエゾフィルムの電気−機械的特性(榊田講師)

 熱流体工学講座では、3名の教授、2名の助教授、1名の講師、2名の助手により主として次のような研究が行われている。

●ねじ溝式真空ポンプによる排気系のドライ化、スクロール式ドライ真空ポンプの性能、希薄ガスの内部流れと固体表面粗さの関係、小型風車の風速・風向変化に対する応答、希薄流体の平行平板間流れに関する研究、真空用高精度微小ガス流量計の研究(澤田教授、杉山助手)

●複合材料の温度伝導率、エマルジョンの温度伝導率の新しい測定法、ソーラーエネルギの研究、保冷箱の基礎研究、布地の湿分移動を伴う有効温度伝導率について、傾斜機能材料の熱伝導率(山田教授、高橋助手)

●温度・濃度複合効果による雪層の急速融解、冷熱蓄熱による省エネルギの基礎研究、半導体封止樹脂の凝固(菅原教授)

●固水二相流中の円柱特性、低レイノルズ数城における固水二相流特性(平田助教授)

●大動脈内における血液流動に関するモデル研究、非ニュートン流体の非定常流れ、分岐管内における流動特性(中村助教授)

●無音響(振動)流の実験、水平四角桂の自然対流熱伝達に及ぼす回転角の影響(松村講師)

 メカトロニクス講座では、3名の教授、1名の助教授、2名の助手により主に次のような研究が行われている。

●深海底鉱物資源開発システムの設計と制御に関する研究、海洋構造物の振動に関する研究、流体中で振動する物体に作用する流体力の評価に関する研究(麻生教授、菅助手)

●油圧式比例電磁弁を用いたアクチュエータのディジタル制御に関する研究、坑道断面自動仕上げロボットに関する研究、油圧式インテリジェントシリンダの開発に関する研究、油圧サーボ系を中心としたロバスト制御に関する研究、天然ゼオライトを用いたセラミックスの遠赤外線放射に関する研究(高橋教授、佐々木助手)

●パッシブ要素の調整を伴うアクティブ制御系の設計法、ハイブリットFESシステムの制御法、パラレルリンクマニピュレータの機構設計と制御法、電界応答性流体を用いたアクチュエータの開発(大日方教授)

●送水管の流体弾性不安定現象とその安定化に関する研究、柔軟構造物の振動制御に関する研究、薄肉円筒状構造物の安定性に関する研究(土岐助教授)

 各研究室とも、更に新たな研究テーマにも手掛けており、これからも活発な研究活動が行われるだろう。


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