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高専に入って

一関高専 機械工学科5年 高橋 佑樹

 中学を卒業して工業高等専門学校に入学し、それから5年間機械工学を学んできた。1年から2年の頃までは専門教科は少なく、また一般教養それに加えて溶接、旋盤加工などの工作実習、設計製図くらいしかなかったので、中学の延長くらいしか感じなかった。しかし3年になると専門教科が増えて、それがほとんど初めて勉強すような事だった。3年の頃は広く浅く知識として頭の中に入れておき、4年になって何となく理解できたという感じで、完全に理解したといえる様な物は無いが専門科目は勉強していて面白いからそれなりに満足している。しかし本当は何か一つだけは深く勉強してみたかったし、それについて理解していると言える様な物が欲しかった。
 自分にとって知るというのは趣味みたいな物だったから勉強というものはそれほど苦痛ではなかったが、興味無いことを無理に勉強するのだけはとても嫌でそういう教科はついさぽってしまった。そのかわリ興味ある教科は一生懸命やったといえる。例えば、材料力学は3年の頃はとても嫌で出席回数ギリギリまでサボッテしまったが4年になると何となく面白くなリ始めて、それからは1回もサボラズに授業を受けた。
 高専に入った理由は「何となく」であった。学校紹介のパンフレットを眺めてパソコンに向かって真剣にやっている姿と実験している姿が何となくカッコいいと思ったからで何も考えずに2日くらいで高専に入って工学を勉強しようという気になっていた。我ながら単純であると思っている。しかし普通高校に行っていたら、今、興味を持っている材力や伝熱などは決して勉強しなかったと思う。何となく入った機械工学の道だが決して失敗したとは思っていない。
 今、一番興味があるのは「熱」である私は熱というものを深く考えた事はなかった。今まで太陽から宇宙を真空中を伝わってくるとは考えた事はなかったし、まして、それが数式で表すことができるとは思ってもみなかった。その時漠然とした物でしかなかった「熱」を知りたいと思った。この知りたいと思ううちは深く勉強したいと思っている。幸いに私は大学に編入するこが決まっているので大学へ行ったら「熱」を更に深く勉強したい。


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