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山形の車社会雑感

鶴岡高専 機械工学科 4年 高橋 広真

 「山形県の一家族当たりの車の所有台数は全国トップレベルだ」と公民の先生が授業中におっしゃった。山形と言えば、米やサクランボなどのイメージしかないので、これを聞いて驚いた。が、よく考えてみて納得した。まず山形は交通の便が悪い。地下鉄なんてもちろん無く、バスも1時間に1,2本など珍しくない。それに山形は農家が多く、その農家のほとんどが軽トラックを持っている。だから山形の家庭が全国に比べて特別に豊かであるという訳ではなく、車が無ければ不便なだけである。
 これらのことは山形県だけの問題ではない。日本人の足として使われている車だが、交通事故などの多くの問題も抱えている。中でも今最も盛んに言われている問題は、各種の車の出す排気による大気汚染である。ある運送会杜では、短時間でも車を離れるときにはエンジンを停止させるため、運転手の腰に車のキィを取り付けているそうだ。
 これらの問題を解決しようと、近々販売される電気とガソリンの両方を使用して走る話題のハイブリットカーを始め、ソーラー力ーなどの研究・開発が進められていると聞く。黒い排気ガスを吐き続けながら走る今までの車が、少しでも早く「地球環境」をも考えた車社会になってほしい。また、高専の機械工学科という、将来何かを作る職業に携わる私たちも、ソーラーカーの様に人間だけでなく、地球環境への優しい心遣いを忘れないような仕事をして行きたいと思う。


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