目次へ戻る   前のページ   次のページ


MTBから思うこと

日本大学工学部
機械工学科2年 高木秀有

 私がマウンテンバイク(以下MTBとやくす)を購入したのは、郡山に来てからである(理由は、生活の足にするためだ)。
 MTBは、みんなが知っているように、タイヤが太くて見た目がごついので段差・悪路などどこでも平気である(ただし、雨の日はやっかいである)。
 このタフさを利用して、ツーリングを行っている。ツーリングとは、寝袋・テント・飯ごうなどを、MTBに積んで出かけることである。たとえば、日曜日には猪苗代湖・五色沼などに出かけていく。また、春休みには、伊豆半島を回って広島に行き、改めて戦争の悲惨さを感じた。夏休みには、北海道に行く。力学(材料力学)を無視した重い荷物を積んだため、車輸がゆがむというハプニングがあったが、そのこと以外は順調にいき、今年もまた、大自然に大きな感動を受けることができた。自分の力だけのMTB運転でへとへとになりながらキャンプ場につくと、遠くまでのびている地平線に沈む太陽が迎えてくれ、また、どこまでも続いている草原、キャンプ場に現れるしか、リス、狐(エキノコックで有名)、特に朝方のすんだ空気は疲れ切った体をいやしてくれた(ただ寒いだけという意見もあるが)。このほかに、自力で走ったという達成感、キャンプ場で知り合った人との語らいなど、本当にすばらしい体験ができた。これらの体験から多くのことを学ぶことができた。たとえば、自転車の強度についてや人間関係等いろいろあるが、このツーリングで一番感銘を受けたことは、自然環境についてである。私たちがMTBで走っていると、その横を大量の排ガスを出して走り抜けていくトラック、工場からの排水で汚染された川など、いつも気づかないところに目がいく。最近地球の温暖化が叫ばれているが、少しでも排ガスの放出量を減らすことなどは、機械屋ができることだと思うし(最近いろいろな企業で宣伝文句に使われているが)、また個人レベルでもいろいろな対策がとれ、これらがつもりつもってこのすばらしい自然が生き残っていけると思う。この美しい自然を味わうために来年も私の愛車MTBで北海道に行きたいし、ふだんの生活でも味わえるようになることを祈りたい。


目次へ戻る   前のページ   次のページ