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これを読むあなたへの手紙

宮城工業高等専門学校
生産システム工学専攻< 1年
         渡邊 忍

 前略、突然の手紙で驚いているでしょうね。お変りないですか。私は元気です。今年度から宮城高専に専攻科が開設され早半年、専攻科の授業システムにも段々と慣れてきたので、部屋に一人であなたへの手紙を書いています。生産システム工学専攻15名、建築・情報デザイン学専攻8名、合計23名で右も左も分からず歩き始めたあの日。目を閉じると昨日のことのように思い出します。メンバーは皆とても個性的で楽しい毎日を送っております。とても照れ屋さんで皆にも自分にも嘘がつけない人。基本的に真面目に見えるのに、たまにつまらないオヤジギャグで皆を困らせてしまう人。リーダー格で皆を引っ張っていく人。今とても素敵な恋をしている人。この歳にもなって、と思われるかもしれませんが、仲間の大切さを心から感じ取っています。これからもずっと、みんなで楽しく笑っていられたらと思います。学校は勉強する所という以上に仲間と思い出をたくさんつくる所ではないでしょうか。今よりも沢山の時間が流れていって、今よりも沢山の出会いや出来事を経験したとしても、今のこの状態が良い思い出となって鮮明に甦ってくれるような、あの頃の事をみんなで笑って話せるような、そうなればとても素敵なことですね。
 授業の方は、と言うと、今は放送大学の授業も順調に進み、卒業研究もやっと動き始めたと言った感じです。これからいろいろと忙しくなりそうですが、自分なりに頑張っていきたいと思います。忙しいと言うことは、嫌いではないですよ。何かすることがあるってことは何もないってことよりずっと良い事ですよね。あなたは今どのような学校生活を送っているのですか。同じようにあなたの方も忙しい日々を送るようになってきているのでしょうか。お互い自分の目標に向かって一歩一歩進んでいきましょうね。
 同じような毎日を繰り返しているようでも、同じ日というのは決してないんですよね。毎日少しずつ何かが変わっていって、少しずつ大切な時間が流れていってます。人の心も少しずつ変わっていくのですね。あなたはそれを感じとっているのでしょうか。今あなたの大切な人は、これからも変わらず大切な人でいますか。今からでも遅くないのですよ。あなたの大切な時間をあなたらしく過ごしてくださいね。たとえ歳をとっていっても、夢や希望や好奇心を持つことや恋をすることや一生懸命になることや…を忘れなければ、いつまでも若い心を持ち続けることができるのですから。いつの日までも自分らしさを持ち続けてください。

草々


追伸
 あなたの優しい笑顔が曇らない様にこの手紙を送ります。


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