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研究室紹介

八戸工業大学工学部機械工学科4年
            古舘 仁

 先日、某先生が私の研究室に来室した。「ちょっと頼みがあるんだけど。」日ごろお世話になっているのでこれは引き受けなければ!しかし、返事をして困ってしまった。それが、この原稿依頼だったとは・・・。うーん、困ってしまう。しかし、タイトルはどうしよう。これといっていいものがないのだが。そうだ、研究室紹介がいい。これが一番楽だ。ということで研究室紹介となりました。
 私の所属研究室は、熱工学研究室で12人の学部生と1人の大学院生という精鋭(?)ぞろいです。この研究室は、研究テーマが4つありそれぞれに3〜4人の学部生が担当しています。しかし、「これのどこが熱工学なの?」と疑問をもってしまうようなテーマもあるのですが。テーマは、1.自己制御機能を持つ二流体噴射弁の特性、2.ウォータミストによる室内火災の消煙特性、3.エンジンを通じて学ぶ機械工学、4.建築材料の熱物性値が加熱・燃え拡がりに及ぼす影響の4テーマです。それでは、各テーマのちょっとした概要を説明したいと思います。
 まず筆頭に、自己制御機能を持つ二流体噴射弁の特性について。これは、私の研究テーマでもあるのですが、流体素子(わかります?)を組み込んだ噴射弁の特性を調べていくというものです。そう、ここで先ほどの疑問ですね。熱工学とどんな関係があるのか?つまり、噴霧燃焼において、噴霧粒径を均一にすることが必要です。そのために、可動部のなく、流量が変化しても一定の粒径の噴射弁を作ることなのです。こうすると、熱工学との関係が見えてきますね。
 次にウォータミストによる室内火災の消煙特性についてです。これを一目見て理解できる人がどれほどいるのでしょうか。これは、新しい消火・消煙方法の検討です。水損の少ないウォータミストの粒子に煙粒子を付着させて消煙をさせるということです。この特性を研究しているのが、このテーマです。そう、これも熱工学なの?と疑問に思うかもしれませんが・・・。なにをかくそう自分もそう思ったくらいですから。
 そして、エンジンを通じて学ぶ機械工学です。この研究は、透明エンジン(シリンダが透明で燃焼状態が観察できる)での性能試験から、参考文献をまとめたり、さらに学生実験の準備となんでもやっています。このグループはかなりいそがしいです。
 最後に、建築材料の熱物性値が加熱・燃え拡がりに及ぼす影響についてです。これは、建築材料の熱物性値(熱伝導率・熱拡散率。伝熱工学などでおなじみですね)を求めようというものです。しかしこの研究は、測定と解析にかなりの時間がかかります。このあたりになると、結構、熱工学だなと思えるかもしれませんね。
 以上のような、グループが朝から晩まで一生懸命(?)実験をしているのですが、なかなか思うようにいかないのが世の常でして、まあ、いろいろと蘭をかかえているというわけです。特に、この原稿を書いているときは、学園祭も近くなり、学園祭の1週間後には、卒業研修の中間発表会があるので、現在は猫の手もかりたいほどかなりのハードスケジュールとなっています。特に私のグループは学園祭に展示をするために、ほかの研究班の人員を借りてきてなんとかしなくてはこっちの身が持たない・・・。いま、体調を崩しては、それこそたいへんですから。まあ、「Compass」が発行されるころには、実験も一段落してることでしょう。しかし、2月の卒業研修の本発表までは、どのグループも全力投球となりそうです。私は後2年間、全力投球となりそうですが・・・。とにかくこの研究室のメンバーと卒業まで切蹉琢磨していきたいと思います。
 かなりごちゃごちゃした文章になりましたが、文才のない私にはこれが精いっぱいなので勘弁してもらいたいと思います。


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