目次へ戻る   


世紀をえて  ( Beyond the Century  )

      東北学生会委員長校顧問教員
        東北学院大学  小野憲文

 本年度(2000年度)は、ちょうど20世紀と21世紀をまたいで足掛け2世紀に渡っている。この記念すべき年度に日本機械学会東北学生会会報・ComPassが電子化されたことは意義深いと考える(ちなみに、ComPassは平成元年[1989]度に創刊)。また、これまで11年もの間続いてきた印刷物としてのComPassバックナンバーは、その資源を無駄にせぬよう電子化されいつでも閲覧できるようになった。

 さて、ComPassを電子化していく意義とはなんであろうか。ComPassのComは時代を先取りしており、近年話題のCommunicateからとられている。現在の学生の通信手段は、主に携帯電話、電子メール、インターネットなどであり、12年前からは想像できないものである。電子機器の助けを借りるとはいえ、各県・学校間の距離(通信効率)は縮まったのである。東北学生会(英語では、Tohoku Regional Student Division と書く)は、むろん東北地方の学校の会である。それでも幹事校会と総会のようにひとつの学校(委員長)に集まるのは多くの旅費を必要とする。もちろん、実際に会って話し合いをするのは、最も重要なCommunicateであろう。しかし、これら最新の通信手段を積極的に利用(例えば、ホームページ上に掲示板を開設)すれば学生間の直のCommunicateも図れることと思う(現在は、顧問教員を介したやりとりがほとんど)。また、自由な話題のチャットができる場所を提供してもよいだろう(ComPassのPassは言葉を交わすPassからとられている)。さらに、比較的リアルタイムな各校の話題をカラーイメージで伝えることが可能となる。このように電子化されたメリットを生かしてより便利で活発な情報交換媒体になってもらいたい。

 今回で12号目となったComPassは固定された電子情報として各校に配布されるが、これは多様化するComPassのひとつの形に過ぎない。今後も機械工学と同様に現状で考えられるよりよい方向を目指して変わっていくことだろうし、変わなければならないだろう。ComPassの由来(学生が輪になって共に成長していく)を念頭においてつないで行けば、21世紀中も若い学生たちのパワーで成長しながら突き進んでいってくれると信じている。

 



目次へ戻る