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インターンシップ

東北大学大学院 工学研究科 

博士前期課程1年  浅野 純一
 
 今年度から本校の機械3専攻の学生は、「インターンシップ」に参加しなければならなくなった。「インターン」という言葉は医学生に対するものだけだと思っていたが、工学研究科の学生にもあったのだ。夏期休暇中に行うということもあり、学生の大部分?(少なくとも私の友達)は猛反対であった。かくいう私もその1人で、何の意味があるのだろうと思っていた。
そして、それぞれの受け入れ先企業が決まり、私は「関東自動車工業」にお世話になることになった。参考までに「関東自動車工業」について説明すると、車作りでトヨタグループの一翼を担っており、「カローラ」・「アルテッツァ」などの生産を行っている。
研修1日目と2日目は、岩手工場の見学及びトヨタ生産方式について学んだ。学部3年でトヨタの工場見学をしているとはいえ、ほぼ自動化されているラインは、やはり新鮮なものであった。新車発表前のマークUなども置いてあった。(こんな所に置いていいのか?)3日目からは本社(横須賀)の生産技術部車体生技室で、生産準備について学んだ。生産準備と聞くと一見地味なように聞こえるが、実際は非常に重要で、これを行わないと工場で車を生産することができないのである。詳しく説明すると、設計部から来た図面をもとに工場で他の部品と組み付けられるかどうか、工場のラインはどのように配置すれば効率良く組み立てられるか、数台の溶接ロボットの配置はどうすればいいかなどを、コンピューター上でシミュレーションする。これが結構やっかいな作業で、組立られないために設計をやり直す部品もあるという。
途中、担当者が東富士工場に出張に行くというので、連れて行ってもらい現場での作業を学んだりした。工場の中は非常に暑く、その中で長時間の作業は大変なものであった。その晩のビールはとても美味しかった。
会社までの通勤は電車と徒歩で1時間位かかるため、毎朝6時前に起きなければならなかった。これが結構辛く、2回ほど遅刻しそうになった。(S君起こしてくれてありがとう)
ちなみに、会社帰りや休日は、横須賀や横浜で遊んだのは言うまでも無い。
長いようで短かった2週間であったが、今回インターンシップに参加して、会社の仕組みや会社内での自分の役割・責任といったものを知ることができた。また、自分の研究とは違った分野に触れることで、会社に入ると様々な能力を要求されることを知り、学生の内に自分の専門以外のことも勉強しておく必要があることを痛感した。今後、この体験は、自分の研究及び就職活動において大いに役立つのではないかと思う。



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