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『今、考えている事』

鶴岡工業高等専門学校

機械工学科 5年 小野寺 良二

"何を書こうか?" 今私が考えていることです。こういう機会だし何かカッコイイことを書きたかったのですが、自分の知恵不足のため、今考えている事というか最近自分が考えている、過去、現在、これから先の事などについて書くことに決めました。八月に部活を引退した私は、ますますその時間が増えたと思います。
最初過去のことについて話します.卒業間近になった今、自分が何故この学校に入学したのかを振りかえる様になりました。中学三年生、つまり十五歳で将来を決めるということは、私にとって難しい事でした。しかし、今の学校を選んだことは、決して間違いではなかったと思います。エンジニアになるという目標があったからです。とても漠然とはしていますが、当時の私にはこれだけでも十分な目標でした。
鶴岡高専には、機械工学科、電気工学科、制御情報工学科、物質工学科の4学科があります。正直なところ、私は制御情報工学科に進むつもりでした。しかし、当時は、勉強の方でついて行く自信がなく、こんなことを言ったら失礼だとは思いますが、機械工学科に進むことにしました。でも、今は後悔していません。想像以上に多くの発見に出会うことができたからです。
将来のことですが、来年度からは、また新しい発見を求めて大学の情報系の学科に進むことにしました。もちろん大変であることは解っています.でも,自分がやってみたいと思うことですから、きっと頑張れると思います。大学三年生になるのですが、はっきり言って今の自分の力ではダメだと思います。他の人と同じ事をしていては、何時まで経ってもその差は縮まることはありません。やはり、人一倍努力しなければいけないと思います。初めて聞くことも多いでしょうし、それらを、きちんとおさえなければなりません。やるべき事は山のように有ります。前にも言いましたが、つらいのは解っています。でも、何故かすごくわくわくして、正直なところ楽しみです。
順が逆になりましたが現在の事です。頭を悩ますのは卒業研究です。これを書いているのは十二月の中旬ですが、研究の方がなかなかうまくいかず、最近少し焦っています。これまでの整理も兼ねて、卒業研究について少し話します。
研究の目的は、超音波センサを、障害物を回避して進む台車ロボットに搭載することと、超音波センサの特性を評価することです。 はじめに、音波について簡単に説明します。気体や液体中を伝播する音波は膨張、収縮(圧力の減少と増加)という体積ひずみ現象を繰り返して伝わる弾性波で、空気中の音の速度は340m/sです。周波数が約20kHz以下で人の耳に聞こえる音をオーディオ波、周波数がそれ以上の音を超音波といいます。
超音波センサの原理は、40kHzの超音波を発信し、障害物による反射波を受信側のセンサが受取り、その間の時間から障害物までの距離を計算します。ロボットが障害物に接近しますと回避命令が発信されます。約四ヵ月かけて行った、送信側、受信側の回路が完成しつつあります。送信側は完璧に仕上ったものの、アナログ回路の受信側はあと一歩のところまで来ているのですが、機械工学科の私には難しく、なかなかうまくいきません。プログラムはほぼ完成し、あとは回路だけです。外から見れば、電気系の研究の様にも見えます。実際、五年生になって初めての事が多く、最初は恐る恐るやっていました。でも逆に考えれば、新しいことばかりで大変ですが、とてもやり甲斐があります。何と言うか新しい発見に出会えることがすばらしいと思います。皆さんがこれを読む頃には、卒業研究も終っていることでしょう。
いろいろと書きましたが、旨くまとめることはできなかった様です。ただ、文章の上手、下手という問題は別として、こうしてペンを執って、今、自分が何を考えているのか、と言うことを書いてみるのも、決して悪くないと思います。




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