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卒業研究に向けて

福島工業高等専門学校 

機械工学科 4年 鈴木 秀和

 私たちの学校では、工学セミナーという授業があります。工学セミナーという授業では、主に卒業研究で行うことの基礎知識を身につけたり、簡単な準備を行ったり、より専門的な知識を身につけたりします。私たちの研究室では、卒業研究で6足歩行のロボットの製作と制御を行うためICトレーナーによるデジタル回路の勉強とVisual Basicによるプログラムの勉強、パソコンとロボットをつなぐためのコードの製作を行いました。
 ICトレーナーによるデジタル回路の勉強では、基本的なICの構造やド・モルガンの定理の学習、NAND回路のみからNOR、OR、Ex-OR、AND、NOT回路を作る実験などを行いました。ICトレーナーとは、配線などがすでに終わっているもので付属しているコードをいろいろ入れ替えたりICを入れ替えることでICの構造や特性を見るものです。ド・モルガンの定理の学習では、NAND回路の論理式を分解したりすることでいろいろな回路がNAND回路だけでできることを証明しました。このことをICトレーナを使って実際に実験も行いました。ほかにもICトレーナーを利用したカウンター作りなども行いいました。カウンターの表示方法としては、7セグメントLEDを使用したものや発光ダイオードで2進数による表方法などで行いました。
 Visual Basicによるプログラムの勉強では、入力した時間を秒になおすプログラムや入力した数値を四則計算するプログラム、三つ数値をを入力するとその数値をそれぞれ一辺とする三角形の面積、内接円の半径、外接円の半径、それぞれの角度を計算するプログラムを作りました。卒業研究では、このことを生かしてロボットの足を制御するプログラムを組みます。
 コードの製作では、パソコンの出入力コネクタが48ピンでロボットの制御基盤の入出力コネクタが32ピンのため、48ピンのコードを32ピンのコネクタへはんだ付けをしました。そのためにコードの構造や配置を勉強しました。
 来年への希望としては、ロボットをパソコンで制御するのですが、リミッタをつけて足の動きを制限するものなのでそれをステッピングモーターに変えて動きをもっとスムーズにしたいと思います。しかもロボットには25kgまでという重量制限があるので材料を改善したりしてもっと大きな物を運べるようにしたいと思います。しかし、まだ6足歩行ロボットですら出来上がっていないのでこれらの改良を加えるためには、まずはロボットを作ってからになるので来年ロボットを製作する私には無理そうです。
 今年の工学セミナーを通じて学んだことは、基本的な数学と専門的な知識の重要性とNAND回路さえあれば全ての回路の作製が可能になるということです。このことを生かして来年の卒業研究を成功させたいと思います。



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