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「チームワーク」

岩手大学 工学研究科 機械工学専攻 M1

航空宇宙システム部門/航空宇宙推進研究グループ 大槻 孝宏

 私の研究室は、岩手大学の中でも国際色が豊かな研究室の一つです。日本人はもとより、ブラジル、マレーシア、中国出身の学生がいます。彼らに共通して言えることは、サッカーが好きということです。2003年11月に岩手大学の学内でフットサルフェスタ2003というものが開かれました。フットサルとは、最近はやりの屋内ミニサッカーといったところでしょうか。研究室のみんなで楽しみ、結束を強めるべく、研究室随一のサッカー狂の私がキャプテンとなり、どの出場チームよりも国際色豊かな多国籍軍「WORLD STARS」という名のチームを結成し、大会に臨みました。大会一ヶ月前にできた即席チームでしたが、週一回、研究活動の合間をぬって、ゲーム中心の練習を行いました。対外試合も重ね、自信をつけていきました。しかし・・・!?チームの大黒柱、攻守の要のブラジル出身のフェリペさんが練習中に足を痛め、本戦を欠場することに!チームに暗雲が立ち込める中、本番当日が訪れました。

 予選リーグ初戦の相手は、岩大のフットサルサークル「FC.FAT」。開始早々、相手にパスを自由に回され、シュート、シュートの雨アラレ。しかし、野球部出身のキーパー四年生木村がファインセーブを連発!そして、普段は空を舞うジェットエンジン関係の研究に従事している我々研究室のメンバーは、この日ばかりは地を、床を駆けずり回りました。カウンター狙いの我がチームは、チームの点取り屋、マレーシア出身のハミドン、チーム一のテクニシャン、中国出身の袁さんにボールをなかなか集めることができず、圧倒的にボールを支配されましたが、日々研究で鍛えられた頭脳を駆使したプレー(?)で0-0の引き分けに持ち込み、なんとか勝ち点1をゲット!?「自分たちはやればできるんだ」とちょっと自信がつきました。

 同組の他の試合も進行していき、我がチームは最終戦に勝てば、決勝トーナメントに進出という状況になりました。最終戦の相手は、同じ機械工学科の1,2年生が連合したチーム「モンティ」。『先輩に花をもたせろよ』と、心の中で考えながら試合に臨みましたが、やっぱりそこは勝負の世界。師弟関係ほど燃えるゲームはないのかもしれませんね。1,2年生は容赦なくガツガツくる。しかし、我々としても先輩としての意地とプライドがある。一進一退の攻防が続きましたが、一瞬の隙をつかれ、ゴールを割られ、終ってみれば、0-1の敗戦。

 今大会で台風の目として、他チームから恐れられていた「WORLD STARS」は、残念ながら予選で姿を消すことになってしまいました。悔しさはもちろんありましたが、研究室のメンバーと親睦を深め、結束を強めるいい機会となった大会でした。

 これからは、研究をまとめる時期にさしかかってきます。スポーツと同様に研究でもチームワークが大事であると私は考えております。今大会で培ったチームワークを活かし、先輩、後輩とともに研究活動を充実させたものにしていきたいと思います。

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