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研究室に入ってから

秋田県立大学大学院 システム科学技術研究科 機械知能システム学専攻

材料力学研究室 堀内 元貴

  秋田と言えば?と聞かれ,私はきりたんぽ,なまはげ,秋田美人しか思い浮かびませんでした.しかし今では,竿燈祭り,大曲の花火大会,田沢湖,角館の武家屋敷,乳頭温泉郷,酒蔵の開放など挙げればきりがない程,秋田について挙げることができます.これらはすべて研究室に入ってから知ったことです.それまで「秋田」という自分が住んでいる土地について何も知りませんでした.

  入学当初は初めての土地なので,好奇心でいろいろな街を見ようと出掛けましたが,それはただ何となく街を見ただけで印象に残りませんでした.しばらくすると,その単純な好奇心も消え,一人暮らしのせいか孤独感を感じるようになりました.しかし,悩んでも仕方ないと思い,とりあえず単位取得できなければ卒業できないと思い,その事だけを考えて大学3年間を過ごしてきました.そのため,「秋田」についてほとんど知らないまま過ごしてしまいました.

  そんな私が今の研究室に配属されて助手の先生から秋田のイベントに参加するように勧められました.最初は興味がなかったので参加しても何をどう見たらいいのか分からず戸惑いました.ところが参加するにつれて楽しめるようになりました.例えば,恥ずかしい話ですが,温泉に一度も入ったことがなかったのですが,今では一人でも温泉に行くようになりました.といったように「秋田」を知ることで自分の楽しみが見つかったような気がします.それと同時に秋田に愛着が湧いて「秋田」の印象が大きく変わりました.きりたんぽやなまはげだけではない「秋田」を研究室を通して知ることができました.

  研究の事で悩んでどうしようもなくなったとき,「秋田」を少しでも知っているだけで安心できる気がします.また,いろんな意味での土台となり重要なことだと実感しました.研究室では,実験や研究の手法だけでなくもっと別な大切なものを教わったような気がしました.

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