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「学生会にとっての社会貢献の役割」

東北支部学生会担当幹事 弘前大学理工学部 知能機械工学科 教授  稲村 隆夫


  本年度の学生会委員長校は弘前大学です.現在,3月の卒業研究発表会開催に向けて準備を進めております.弘前大学に理工学部が設置されたのは約9年前で,機械系の学科である知能機械システム工学科が設立されたのは1年遅れて,約8年前になります.それまであった理学部に,当学科の工科系学科が加わり,改組の後理工学部として新たに発足いたしました.このように,当学科は設立されて未だ新しく,学生による学会活動も未だ十分とは言えない中で,東北支部の学生会に加えて頂き,またこの度は卒業研究発表会まで開催できる運びとなりましたのは大変光栄で,学生会会員各校の皆様に感謝申し上げます.
  さて,機械学会に限らず法人である学会は,法人としての種々の特典を与えられている代わりに,社会への貢献を今強く求められています.従来は,学会構成員へのサービスをモットーに学会活動を行っていましたが,現在は学会活動で得られた成果を社会に還元することが学会の大きな使命の一つになっています.一方,東北支部の学生会では従来より,「メカライフの世界展」等を通して,小・中学生を含む一般市民を対象とした活動を行っているところです.このような活動では,機械工学という分野を一般に知って頂き興味を持ってもらう,機械工学を目指す学生を増やす,自校のPRといった点に主眼が置かれていたかと思います.しかし,今後は学会活動を通して得られた有益な情報を社会に公開したり,技術専門職人として社会に対して積極的に指導,援助を行うことにも比重を置かなければなりません.そのためには,学会として,特に学生会としてどのようなことができるでしょうか.例えば,卒業研究発表会を一般市民の方にも積極的に公開するといったことも検討してみては如何でしょうか.
  ところで,今年は8月に八戸地区で「日本機械学会第45回全国学生研修会」が開催される予定です.昨年は佐賀県で開催され,参加者から暑かったが,いろいろな人と交流できて大変楽しかった,ためになったと聞いております.東北地方のみならず,全国の学生さんとの交流ができる良い機会ですので,夏休み中ですが時間を見つけて是非参加してください.
  最後になりましたが,平成18年度学生会のまとめ役を担当して頂きました,委員長校顧問妻木勇一先生,ならびに学生会活動にご尽力頂きました各校の顧問の先生に感謝申し上げます.東北支部学生会の益々の発展を祈念して,筆を置くことに致します.



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