目次へ戻る   



「現在行っている研究の紹介」

鶴岡工業高等専門学校 機械電気システム工学専攻1年  早坂 勇亮


  私が配属されている研究室では「バレーボールにおける動きの解析」や「トラスの最適設計」,「汎用CGを用いた動作の可視化」など,研究の幅は広いですが,共通点として「コンピュータによる解析・シミュレーション」を利用した研究を行っています.
  私はこの研究室で「パラメトリックスタディの自動化」を目的とした研究を行っています.パラメトリックスタディとは設計における方法で,CADで出力した形状データのパラメータを変更したものを何パターンも解析し,最適な形状を求めるというものです.この研究の中核となるのがCADから出力したモデルの形状変更を行う部分です.形状を変更するためにはCADのフォーマットや,形状を表現している直線・曲線などの表現形式を理解する必要があります.特に難しいのが曲線を決めるためのパラメータが非常に多いNURBS (Non-Uniform Rational B-Spline)といわれる形式の曲線です.図1は去年の卒業研究で作成したNURBS曲線のパッチ(曲面)を表示するプログラムです.図の場合は,4本のNURBS曲線を繋いだ曲面となっています.また,この研究での最適化というのは有限要素解析によるものとしているので,有限要素法についても勉強しています.図2は表面を分割した円筒をプログラムにより生成し,表示したものです.表面の分割数は自由に変えることが出来るようになっています.現在はIGESと呼ばれるCADのフォーマットを読み込むプログラムを解析し,IGESファイルのフォーマットや,パラメトリックスタディをプログラム上でどのように行うかなどを勉強しています.これらで学んだ事をもとに,最終的にはモデルの全てのパラメータを自在に変えて,それを出力することが出来るようなプログラムの作成を目指しています.


図1 NURBS曲面

図2 作成した円筒モデル

目次へ戻る