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有意義な課外授業

日本大学

機械工学専攻 丸山 和俊

  私が日本機械学会と出会ったのは今から2年前のちょうどこの時期,3年が終わり配属先の研究室に本格的に行き始めたころ,右も左もわからぬまま研究テーマに関連する論文を調査しているときのことである.私の研究テーマがバイオメカニクスという分野だったこともあり調査した論文の中には「日本機械学会論文集」と書かれた論文がいくつもあったことを覚えている.そして,周りのみんながいろいろな学会へ入会していることを知り,これから研究をしていく者としてうらやましさと焦る気持ちから入会を決断したのだった.しかし,最初はどの学会に入ればいいのかわからずとりあえず勢いで論文によく出てくるこの日本機械学会の学生会員となったわけである.
  そんな安易な考えで入会した私だが今ではいろいろとお世話になっている.私が思う日本機械学会の大好きなところは講演会だけではなく勉強会が数多くあることである.初めて参加した勉強会は学部4年も終わろうとしているちょうど今頃の卒論が忙しい時期だった,名古屋大学で行われたスポーツ工学の勉強会であった.もともとスポーツ工学に興味があった私はウキウキとした気分で福島から名古屋に行ったのを覚えている.受講した感想は,なんて有意義な授業を受けてきたのだろうという感じだった.胸を張って言えることではないが,大学の授業というと私は時間内の半分は寝ていたという記憶しかない.世間一般に言う困った学生なわけである.そんな私が朝から夕方5時くらいまで行われる機械学会の勉強会では眠気すら起きずひたすらメモを取っていたのだから自分でも驚きである.そして福島に帰ってきて研究へのモチベーションもあがっていることに気づいた.
  現在では機械学会が開いている勉強会へ積極的に参加するようにしている.強制される授業ではないから自分が興味のある分野を自分で選択して話を楽しみながら聞くことができる.そして,勉強会後の懇談会はいろいろな企業の方,同世代の学生,自分とは異なる考えを持つ人,それとは逆に同じような考えを持つ人と意見交換をすることができるので私にとって有意義な情報交換の場であり,その後の研究へのモチベーションを保つのにとてもよい起爆剤となっている.こんな良いことだらけの勉強会が大好きな人は私以外にもたくさんいるのだろうか.

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