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専攻科に進学して

秋田工業高等専門学校

専攻科 生産システム工学専攻 大関 文弥

  今年で7年間通い続けた高専を卒業してしますわけですが、今思えば学校への通学に要する時間が自転車で5分ということが本当にラッキーであったと感じています。そう思う理由の一例として、朝目覚めた時点で8時45分だったという本科のときの出来事を紹介します。8時45分というのは、私の通う学校では1時間目がちょうど開始する時間です。もちろん、ふつうなら誰もが1時間目の欠課を覚悟していた時間帯ですが、私の場合、家から学校までが近い!それはもう、ほんとに近い!というわけで、目覚めて5分後には着替えを終えて自転車に乗り、それから5分後には教室に到着、ぎりぎりで遅刻扱いで済ませることに成功しました。おかけで本科では皆勤賞を受賞できたということを自慢しておいてから、本科を卒業した後の専攻科での思い出を書いていきたいと思います。
  
  専攻科で一番心に残っていることは、特別研究です。心に残っているというよりは心に焼き付いているといった感じです。私は、本科のときは先輩の研究を引き継いで、倒立振子の振り上げ安定化制御に関する研究を進めていましたが、専攻科に入学してからはテーマを変えて「歩行の遊脚期検出システム開発」を行ってきました。遊脚期というのは歩行時に足をあげている時間帯のことであり、研究が成功すれば足が不自由な患者に対し歩行の手助けができるということで専攻科に入学する前の春休みから研究を進めてきました。この研究は、秋田大学との共同研究ではあったものの、私の学校では初めて取り組むテーマでした。なんども試作品を作り直し、マイコンの使い方を勉強し、C言語・MATLABによるプログラミングなど、やるべきことが多くあって忙しくはあったけれども非常に楽しんで研究することができたと思います(回路作製中にオペアンプを2つほどショートさせたのは、内緒にしておきます)。
  
  卒業して社会人となるまであとわずか。今は、後輩に研究での実験手順を教えているところです。専攻科に進学し知ることができたのは、何かに集中して取り組むことの楽しさです。できれば、会社でも楽しんで仕事をするという願いが叶えばいいなぁと思います。

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