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研究室生活について

東北学院大学

工学研究科 機械工学専攻 修士課程2年 田宮 一

  私が在籍する小池研究室では、磁場の作用下で特有の機能を発揮する流体を工学的に応用するための基礎研究を行っています。平成21年度に行った5つの卒業研究の課題とその内容について、以下に簡単に説明します。
 (1)超音速不足膨張プラズマ噴流中のプローブまわりの流れ
  真空室中のプラズマ噴流にタングステン製プローブを挿入し、発生する衝撃波について計測、解析を行っています。
 (2)強磁場によるマッハディスクの変形に関する研究
  プラズマ噴流の測定において測定部の上流に形成されるマッハディスクおよびたる型衝撃波などについて、デジタルカメラの撮影画像から得られるRAWデータから光強度変化を求め、磁場による変形について検討を行っています。
 (3)強磁場下でのプラズマ励起温度分布測定の精度改善
  光学測定端子を用いプラズマ噴流が発する放射からの線スペクトルの相対強度比に基づいて算出される励起温度分布を、より正確に求めることを目的とし様々な検討を行っています。
 (4)画像解析を用いた強磁場によるプラズマ噴流の収縮についての検討
  磁場の変化によるプラズマ噴流の収縮の様相をデジタルカメラによる観測から簡便に評価するために、デジタルカメラにより撮影した噴流の画像のRAWデータから光強度の変化を求め、光学測定端子を用いて得られた放射強度の測定結果と比較検討を行います。
 (5)LEDを用いた光学測定端子の空間分解能に関する検討
  放射分光法による温度測定における空間分解能の改善を目的として、これまで用いてきた光学測定端子の空間分解能について、プラズマ温度測定位置に点光源を模擬したLED(発光ダイオード)装置を設置して検討を行います。
  以上のテーマに沿ってグループごとに研究を行っています。
  また、小池研究室ではプラズマ噴流の実験をそれぞれのテーマごと同時に行うために、チームワークが大変重要な研究室です。そのため、毎年研究室では夏休みを利用して合宿を行い、卒業研究への理解を深めるとともに、皆で食事の準備をしたり、夜にはお酒を酌み交わして親睦を深めることにより、楽しい研究生生活を送っています。



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