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学生生活

東北学院大学

工学研究科 機械工学専攻 博士前期課程1年 天田 裕久

  ある日急に「学生生活について書いてくれ。」と、学科の教授に言われてから、もう数週間経つ。私に文才があればすぐに書き終えるのであろうが、未だに何を書けばいいのかわからない。とりあえず“学生生活”というタイトルだから、最近の出来事を振り返りつつ、つらつらと文を書いていこうと思う。
  最近の出来事と言えば、そうプラズマ噴流の観測実験があった。私の研究テーマはプラズマ噴流の画像の解析だが、これは学科内の他の研究室との共同研究であり、その研究室から画像の提供を受ける。そのため、その研究室のプラズマ実験を私の研究室の学部生と一緒に手伝いに行っている。ここ最近寒くなってきたため、暖房のない実験室の中はとても寒い。加えて装置は冷却されているため、霜がついている。それを見るだけでかなり寒いが、実験室の雰囲気はとても楽しく、活気に満ちている。
  研究室では学部生と世間話したり、研究の事を考えたり、講義のレポートをしたり、これのネタを考えたり、先生と研究の話と音楽の話をしていた。いろいろ行き詰ると研究室にある、チューニングがかなり狂った上に1弦と2弦と3弦しかないギターを弾いたりしている。一応その3本の弦の音階は大体調整しているが、音痴な私では本来“ド”がなる部分で“レ”がなっていても1人で弾く分には全く気にならない。Fのコードもろくに抑えられないから、単音で“大きな古時計”や“猫踏んじゃった”を下手くそなり弾いている。
  その他、博士前期過程に入ってから、ティーチングアシスタントという、言わば学内アルバイトのようなものをやっている。私は9月からは学部1年生に簡単なプログラミングを教えているが、今まで講義を“受ける側”であったが、“教える側”に立つと、自身の勉強になることもそうだが、違ったものが見えてくるし、今まで、そしてこれから人からものを教わるときの考え方が変わってくる。
  それから、これを書いている数日前一般のイベントとバンドサークルの演奏会にドラマーとして出演してきた。実は私は大学入試が終るまで音楽にほとんどと言っていいほど触れてなかったのに、大学に入学した時からバンドサークルに所属しており、ドラムを叩いている。ドラムはとても楽しい。バンドであわせるとある種の達成感を得られる。そして何も打ち合わせせずに他のパートの人とあわせること、これがこの上なく面白い。
  さて、雑多な文になってしまったが、最近の私を振り返るとこのようになる。“最近の”と書いたが、“最近”というよりも“いつも”私はこんな感じである。
  最後に、特別なこととして、10月に九州鹿児島で人生初の学会発表を経験した。いろいろ不安であったが、発表、質疑応答も概ね良好に終わったし、観光で桜島へ行ったり、おでん屋に連れて行ってもらってさつま揚げを食べたり、鹿児島の駅前をブラブラしたり、これを書いているのがばれたら「余計な事を書くな」と文句を言われそうだが、先生の趣味のレコード店巡りもして来た。いろいろあって大変だったが、発表から、レコード店巡りまでとても貴重な経験になった。
  これから博士前期過程が後おおよそ1年、就職活動や修士論文など大変そうな事が多いが、今しかできない事をやって、悔いの残らないよう、この学生生活を全うしたいと思う。

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