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巨人の肩

岩手大学大学院 工学研究科 機械システム工学専攻 博士前期課程1年

中洞秀明

「私がさらに遠くを見ることができたとしたら、それはたんに私が巨人の肩に乗っていたからです。」
私が好きな言葉は,かのアイザック・ニュートンによって用いられ有名になった格言である.
過去の先人の成し遂げた事への畏敬の念と,その上にはさらなる先を見通す視点が存在することを説いている.
この言葉で自分の大学生活をたとえるなら,勉学をすることで「工学」という巨人の肩をめざして登ってきたといえるだろう.
確かにエンジニアとしての視界は広くなった実感はある.しかし自分がどこまで登ってきたのかはわからないほどまだ学ぶことがある.
そして,学生から社会人として求められるフィールドが変わるならば学び直し,つまり一度降りて別の道を登りなおすことも必要だろう.
経験もしていないことだが,決して楽なことばかりではあるまい.加えて,現代の技術の発達は中近代よりも目覚ましく,巨人の背も急に伸びているようである.
この先の道程は長くて高く,人間一人にとっては果てしないものだが,将来は一技術者として巨人の肩,人類のさらなる高みの礎になれる事を夢見て日々登り続けたい.

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