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本荘と冬
秋田県立大学大学院 システム科学技術研究科 機械知能システム学専攻 
修士1年 米本幸雄

本荘で過ごす5回目の冬を迎えました.ここは積雪量が多いのが特徴です.私は冬の本荘で過ごした経験から,私の感じたことをまとめました.

まず,私の研究について説明します.私の研究は冷熱蓄熱システムというビルなどに使用されている空調機の性能を向上させるため,冷熱蓄熱材の包接水和物結晶における生成・融解特性の研究を行っています.本荘の冬は低温環境下での結晶生成に適していました.私は空調関係に興味があったのでこの研究を選びました.最初は難しく,実験が思うようにいかないときがありました.しかし,教授や助教に詳しく丁寧に指導してもらい,だんだん慣れていきました.

次に,本荘の雪についてです.私の地元では前日の雪が次の日までに残ることはありましたが,本荘は3月まで雪が残るため,スキーなどのウィンタースポーツが長く楽しめます.雪かきの方法も異なり,地元では雪を一箇所にためておくだけです.本荘では流雪溝があり,そこに雪を流す工夫がしてあります.

最後に食べ物です. 秋田の冬はハタハタという魚が旬を迎えます.ハタハタは秋田の県魚であり,煮魚や焼き魚などに調理されます.私は本荘に住むまでハタハタを食べたことはありませんでした.下宿でハタハタ鍋を食べたとき,身は柔らかく淡白でしたがブリコと呼ばれるハタハタの卵はイクラより弾力があって美味でした.ハタハタは人によって好き嫌いはありますが私は好きになりました.

地元から離れて生活をするとそれまで常識だった生活が一変しました.特に冬の生活は雪とどう付き合うのか地域によって異なることを学びました.これから,研究ももちろんですがウィンタースポーツやハタハタ鍋など本荘の冬を全力で楽しんで行きたいと思います.



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