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専攻科に進学して

秋田工業高等専門学校 生産システム工学専攻1年
三浦 裕介

 私は,高専の本科に卒業後,専攻科に進学した.なぜかと問われると言葉を詰まらせてしまう.まだまだ学びたかったというのもあるが,まだ就職したくなかったというしょうもない理由が大きいだろう.他の大学という選択肢もあったのだが,あまり考えなかった.それも仲のいい友達と一緒に勉強したいという考えの下である.また,他の大学よりも簡単だろうという考えもあった.しかしそれは甘い考えだということを思い知らされることになる.

 専攻科に進学して半年になったが,勉強についていくのがやっとだ.私はもともと機械工学系の学科の出身なのだが,専攻科の生産システム工学専攻は電気,情報系の科目も入ってくる.電気磁気学,電波工学,情報システムなど今まであまり触れない分野の勉強に困惑している.それも数年かけてやるような勉強を半年で学ぶので授業の密度も半端ではない.

 最も私を苦戦させたのは英語である.特に英語が苦手な私だが,専攻科の英語を受け持つ先生は,秋田高専の中でも凶悪な授業をすることに定評のある人である.まず,卒業条件としてTOEIC400点が必要なのだが,やっとの思いでこれはクリアできた.英語が苦手な人にはTOEIC400点は大きな壁なのである.また,授業の様子はさながらデスマッチの用である.自分のライフが3あるとする.ランダムで先生が当ててきて,答えられなければライフが1減る.もしライフがゼロになってしまうと授業から脱落し,その単位を落とすことになる.私は何とかこの授業を乗り越え,単位を修得することができた.

 研究では,私は本科の時とは違う研究室に配属になった.もともと所属していた研究室の先生が異動してしまったためである.新しい研究室は居心地が良い.しかし,そのために堕落してしまいなかなか研究が進まない事態に陥ってしまっている.このままでは駄目だとわかっているのだが,どうも研究に身が入らない.英語をクリアできた今,自分のやる気を出すことが一番の課題である.



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