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『秋刀魚』

秋田大学大学院 理工学研究科 システムデザイン専攻 博士前期課程 1年
工藤 和樹

 スーパーに買い物にいくと,九月頃から秋刀魚が並ぶようになってくる。私は秋刀魚が好きである。しかし家には魚焼き用のグリルがないため、買うわけでもない。それにも関わらず、これは美味しそうだ、これは身がつぶれてる、など一人で楽しんでいる。しかし見た目では美味しそうな秋刀魚も、食べてみると身がぱさぱさしているということが多々ある。これは焼き方の問題なのか、そもそも秋刀魚自体がよくなかったのか、秋刀魚を食べるたび疑問に思う。そこで美味しく食べる方法について調べてみた。まず皮のぱりぱり感についてである。これは塩が関係しているらしく、20 cm上からまんべんなく振り、また手でなじませるように軽く塗り込むことが重要であるらしい。次に秋刀魚の焼き方である。魚焼き用グリル、フライパン、七輪がある。ふっくらジューシーに食べるならグリル、七輪であるが一人暮らしの身としてはいささかハードルが高い。また温度も重要であり、秋刀魚は中火で焼くのが最適であるらしい。秋刀魚自体は、目の輝き、皮の銀色、えらの赤さ、これが新鮮な秋刀魚の条件らしい。

 ここまで調べてわかったが、どれも曖昧な表現で、経験則に頼っている部分が多すぎるのではないかと感じた。これでは美味しい秋刀魚を家で食べれる様になるまで先が長いと嘆くしかない。そして美味しい秋刀魚を提供してくれる定食屋の主人に尊敬の念を抱くばかりである。

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