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短期留学に参加して

秋田県立大学大学院 システム科学技術研究科 機械知能システム学専攻 修士2年
進藤 諒

 私は、修士1年次に中国・深圳市にある清華大学への2週間短期留学プログラムに参加した。私にとって初めての海外留学であるため上安な面も多々あったが、清華大学の教職員や学生の方々の温かい支えによって有意義な時間を過ごすことができた。

 留学中は様々な研究室を訪問させていただいた。その中で強く感じたことは、学生一人一人が自分の研究に対して具体的な夢を持っていることだ。「新技術を開発し、世界的な環境問題や食糧問題、エネルギー問題を解決する《という大きな夢を掲げ、研究に励んでいる姿はとても印象的だった。現在、私が行っている研究は基礎研究であり世界に貢献するものかどうか自信がない。今回感じたように、自分の研究において人々の生活を豊かにできるような大きな夢を持つことで、清華大学の学生に少しでも近づきたいと感じた。

 学生との座談会では、研究に関することから日本の文化に関することまで様々な話題について交流した。学生の方々は日本の文化について詳しく知っており、他国の文化に対して知見を広げていると感じた。特に、日本のアニメ・マンガに関しては強い興味を持っており、筆談を交えながら互いの好きな作品に関しての思いや考えを共有することができた。しかし、とある質問に対して私は答えが出てこなくなった。それは「日本発祥の食べ物・食材は何ですか?《とか「日本発祥の玩具は何ですか?《といった日本発祥のものに関する質問だ。日本発祥のものを知るためには、世界各国の文化について知る必要がある。なぜなら、生来、日本発祥だと思っていたものでも海外伝来のものであることが多いからだ。これを機に、他国の文化に対しても知識を深め、日本と他国の文化の比較から日本文化の特異性を認識し、他国の方に胸を張って日本文化を説明できるようになりたいと感じた。

 今回の留学全体を通して自分の意識を変えることができた。今までは間違いを恐れて,積極的に英語で会話することができなかった。しかし、清華大学の方々との交流を通して、つたない英語でも伝えようとする姿勢・意思を示せば,言語は違えども必ず相手に気持ちが伝わるということを実感し,積極的に英語で話しかけられるようになった。また、清華大学の方々が我々にしてくださった優しく丁寧な対応を見習い、自分が海外の方を受け入れる場合にはしっかりと「おもてなし《できるように心がけたいと感じた。



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