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中国研修を通して

八戸工業高等専門学校 専攻科機械システムデザインコース 1年
小川真一

 私は今年の10月に中国研修に行ってきました。初めての海外研修であったため、コミュニケーションはちゃんと取れるだろうか、中国の文化や風習に圧倒されないだろうかなど心配事でいっぱいでした。中国に着いてまず驚いたことは車の速さでした。走っている車の速度は尋常じゃないくらい速く、初日の空港からホテルまでのタクシー移動は正直怖かったです。今回の研修ではタクシー移動が頻繁にあったため中国の車の速度にはすぐに慣れました。
 大連理工大学での研修は構内の見学や講義の参加、大連理工大学の学生との交流を行いました。構内は日本の大学とは比べ物にならないくらい広く、小さな町のような印象を受けました。図書館やスポーツ施設も充実しており、日用雑貨店やスーツを販売している店もありました。理工大学生との交流では一緒に食事をとったりバドミントンをしたりしました。今回交流した学生は4年間日本語を勉強していたためそこまで不自由なくコミュニケーションをとることができました。私が仲良くなった学生の周文君さんはよく日本のドラマを視聴したり、日本のアーティストの曲を聞いたりするそうで、堺雅人と平井堅が好きと言っていました。年齢の近い中国人と会話するのは初めてで中国の大学事情や文化の話を聞くことができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。
 今回の中国研修で印象に残ったことはFreeWiFiと電子マネーの普及率です。日本は、全国チェーン店やコンビニではFreeWiFiや電子マネーの使用が可能ですが、個人経営の商店や飯店ではFreeWiFiがなかったり電子マネーが使用できなかったりするのがほとんどです。ところが中国では全国チェーンではない小さな商店でもFreeWiFiと電子マネーを使用することができ、あまつさえ中国人が現金払いをしているところをほぼ見ることがありませんでした。そういう面から中国のIT技術の成長や新しいものを導入する姿勢を窺い知ることができました。日本は良くも悪くも保守的な面があるため中国のそういう部分は見習うべきだなと感じました。
 最後に、中国研修を通して私は日本にいるだけでは得られないものをたくさん得ることができました。研修に行く前はコミュニケーションがちゃんと取れるか不安でしたが、言葉はあまり通じなくとも身振り手振りで何とか伝えることができました。コミュニケーションにおいて言語は勿論重要ですが、何よりも相手に伝えようとする意思が大事だと実感しました。今回の研修で実際に見て聞いて会話して得た経験をこれからの私の人生に活かしていきたいと思います。




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