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研究活動について

八戸工業大学 工学部 機械工学科 4年
荒瀬将文

 私は中性子照射によるバナジウム合金のミクロ組織変化という題目で研究活動を行っています。本研究ではミクロ組織変化に及ぼす照射温度条件の違いの影響を検討することを目的としています。私たちが保有するデータのほかに、外部からの論文データを調査し、行われた実験のデータを収集しています。得られたデータを基に、グラフにまとめ、そこから照射温度の違いによる、ミクロ組織の変化について検討しています。

 論文の調査で特に苦労をしていることは、調査した論文の大半が英論文であることでした。私は英文を読み解くのが苦手で、翻訳を使いながら読むことになりました。それでも完璧な和文にはならないので、誤訳に注意しながら読み解くことになりました。

 私はこの研究活動で、主体的に取り組むことを要求されました。講義科目での課題研究では、未知のものを知るためではなく、研究の方法、観察方法などを手ほどきし、既知の結果になるように行われていました。なお、指導教員、TAの方のサポートを受けての課題研究で、やるべき道筋がはっきりと分かっていました。研究室に所属してからは、未知のテーマで最終的に導かれる結果が不明の中で行う研究活動をすることになりました。これは私にずっと挑戦することを求め、主体的に取り組まざるを得ない環境を与えてくれました。時々刻々と過ぎる時間の中、研究が進んでいるのか停滞しているのか、分からなくなり研究室に来ても何もしない時間を過ごしたりしていました。一人で勝手に焦ってしまい、適切に論文から必要なデータを抽出することができなかったりしました。しかし、やる気の喪失、目的を見失うなどの困難を乗り越え、ようやく未知の問の答えが見えてくるまで歩みを進めることができました。

 現在私は卒論の執筆で頭が痛くなるほど大変な思いをしながら、この文章を執筆しています。今までの研究室での苦労が今後の成長の糧となることを信じ、卒業まで残された時間を大切にしていきたいです。







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