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インターンシップを通して得た学び

秋田県立大学大学院 システム科学技術研究科 機械知能システム学専攻
伊藤祥吾

 2019年8月に工作機械メーカーのインターンシップに参加した.その理由は,大学院で切削に関する研究を行っているので,工作機械に強い関心があったからである.今回のインターンシップは非常に貴重な体験となったので紹介する.
 参加したインターンシップは,実習のテーマが大きく分けて2つあった.1つは加工機の精度測定である.加工や動作の不良に対し,各種測定器を用いて原因の解明および改善を行う.このテーマは,図面と加工後のワーク寸法などを比較して,様々な観点から結果を考察する力と作業の精度およびスピードが求められた.もう1つは,技術営業の業務である.このテーマは,お客様から頂いた加工依頼に対して,機種選定から生産ラインおよび加工工程の設計,加工時間やコストの見積もりなど様々な提案を行う.その過程で,最小限の投資で最大限の利益を出す生産工程の設計をするために,非常に多くの要素を総合的に組み合わせ,計算やシミュレーションなどを行う必要があった.そのため,多くの知識や経験が要求された.それに加え,提案した内容に納得をいただくために,論理的な思考と説明,それを裏付ける根拠やデータによる整合性を示すなど営業とエンジニアの2面的なスキルが必要なことを経験した.
 今回のインターンシップを通して,相手の要求を正確に理解し,自分の考えを相手に正しく伝える力,そして周囲の協力や,その協力を実行するために必要なコミュニケーション能力および行動力などが重要であると感じた.今回の得られた経験を基に,学生生活および研究活動を通じてこれらの能力を身に付けて更に大きく自分自身を成長させたい.







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