イブニングセミナー(第150回)

(技術と社会部門企画)


開 催 日: 2012年6月27日(水)18.00〜20.00
会   場: 明治大学理工学部 駿河台キャンパス(リバティタワー 1154教室)
東京都千代田区神田駿河台1-1/電話(03)3296-4545
JR中央線・総武線、東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅 下車徒歩3分
明治大学キャンパス案内図(http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/campus.html)
明治大学アクセスマップ(http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html)

趣   旨:

 技術はいま,資源,環境問題をはじめ,巨大化とブラックボックス化による人間疎外の傾向に関して多くの批判にさらされている.技術が受け入れられて発展するのも,拒絶され衰微するのも,また技術者の社会的地位のあり方も社会との深い関わりの中にあることは明らかである.我々が新しい時代を担う責任ある技術者であろうとするならば,人間についての深い洞察を持つとともに,社会の動きを正しく見極めなければならない.技術と人間,技術と社会の関わりについて現状を理解し,将来を展望することを目的とする.

テーマ
および講師:

「何故、技術者になれないのか -技術者でない技術者半生-」

  技能者には職人の頑固さの,技術者には確実な正直者の,研究者には究極の心理追及の真面目なイメージがあるが,開発技術者には創造のために現在の価値を破壊し,夢を追うために何をするかわからないいい加減さがある.
 宇宙ステーション用のポンプや人工心臓の開発は,誰かが試作した後であれば,方向が決まり,設計技術者が参加できるが,それまではリスクが大き過ぎて誰も手を出さない.
 開発者は嘘つきと同じで「1000に3つ」出来ればよいが,設計者は「1000に997回」の堅実さが要求される.研究者は真理に、設計者は技術実績に、職人は腕に頼るが,開発者には理論的に不可能でなければ進むという哲学と必ず実現するという信仰に頼るしかない.
 基礎的な部分が「専門家の常識」として省略可能であるために,専門家に対する技術の説明は容易である.技術的先入観の無い中学生に説明すると,鏡に「常識に染まった自分」が映る.完全な説明ではなく,絶対安全はないと現状を比喩で説明すれば,教育者としての技術者には成れるが、生まれ変わらなければ正直者としての技術者にはなれない.
 社会が変化している以上,何でも世界最初が生まれ続けるのに,それに拘る半生を過ごした開発者の癖について語る.

小西義昭(技術士・日機装技術研究所)


参 加 費: 会員1000円(学生無料),非会員1500円(学生非会員500円)
(当日会場にて受け付けます)
申込み方法: 「No. 00-00イブニングセミナー(第150回)申し込み」と題記し,
(1)会員資格(会員番号)
(2)氏名
(3)勤務先・所属
(4)連絡先(郵便番号・住所・電話番号・E-mailアドレス)
を明記の上,E-mailまたはFAXにて下記までお申し込みください。
申込先

日本機械学会(担当職員 曽根原)E-mail:sonehara@jsme.or.jp ,FAX. 03-5360-3508

<懇親会> 大学近くの「バブレストラン アミ」にて,講師を囲んで懇親会を行います. 会費\3,000程度
問合せ先:

(株)日機装技術研究所/小西義昭/tel.:042-392-3087  明治大学/村田良美/tel.:044-934-7350 E-mail:y.konishi@nikkiso.co.jp  murata@isc.meiji.ac.jp

次回予定:

2012年7月25日(水)18.00〜20.00


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