The 9th World Congress on Structural and Multidisciplinary Optimization(WCSMO9)は,静岡県静岡市のグランシップにおいて,6月13日〜17日の5間の日程で開催され,構造最適化と多領域解析の分野に関する幅広いテーマについて講演が行われた.本会議におけるセッション名と発表件数を次に示す.
セッション名 | 件数 |
---|---|
Structural Optimization | 28 |
Shape and Topology Optimization | 55 |
Surrogate-based Optimization | 8 |
Evolutionary Algorithms | 5 |
Numerical Optimization Techniques | 9 |
Robust and Reliability-based Design Optimization | 14 |
Multidisciplinary and Multiphysics Design Optimization | 16 |
Multi-objective Design Optimization | 6 |
Optimization in Emerging Areas | 10 |
Application | 31 |
発表件数を比較すると,形状最適化,トポロジー最適化のセッションにおける講演が最も多い.講演題目を外観すると,構造最適化やアプリケーション等のセッションにおいてもトポロジー最適化関連の講演が多く,トポロジー最適化に関連した研究が活発であったと言える.トポロジー最適化の方法論としては,レベルセット法に基づく方法が注目されており,均質化設計法,密度法に続く第三の手法として定着しつつあるように感じた.解析手法としては,有限要素法を用いることが一般的であったが,拡張有限要素法や境界要素法,メッシュフリー法等の各種計算力学手法を有機的に用いた方法論が注目を集めており,今後もこのような傾向は続くものと予想される.応用例としては,ボルツマン方程式を用いたナノ構造物の構造最適化やクローキングデバイスの構造最適化等,今までにはない新しいデバイスの創成を目的とした研究が数多く報告されていた.また,最適化アルゴリズム,多目的最適化,ロバスト性や信頼性を考慮した最適化などの研究も盛んに行われていた. 4日目午後に行われたGeneral Assemblyにおけるパネルセッションでは,以下の話題で研究動向の総括的な報告が行われた.
山田 崇恭(名古屋大学)
このページに関するご意見・ご感想は…
E-mail: misuku.yamazaki.ratsumaya @ hitachi.com, h-hase @ sic.shibaura-it.ac.jp
(メール送信の際には,各アドレスの @ を@に書き換えてください.)