構造解析において固体の応力とひずみの関係を規定する式.弾性体であればフックの法則に従った関係式となる.構造の一部が塑性域となる弾塑性解析では,例えば金属材料におけるプラントル-ロイス式などの流れ則のほか①材料が塑性変形を開始する降伏応力,②材料が繰返し塑性変形を受けた場合の降伏応力の変化を規定する硬化則として対象材料に合ったものを選ぶ必要がある.代表的な硬化則としては,等方硬化則,移動硬化則,これらを組合せた複合硬化則がある.
物体の外的作用に対する応答を,その原子や分子の応答にまで立入らないで,ある性質を持つ物質から構成された連続体の物理現象として捉える場合,外的作用と応答の関係は原子や分子の挙動の統計量として現れるマクロ的な物理量間の関係で表される.この関係式を構成方程式あるいは構成式という.フックの法則,ニュートンの粘性法則,フーリエの法則,オームの法則はそれぞれ,弾性体の変形,粘性流体の流動,熱伝導,電気の導電性に対する構成方程式である.