造塊工程と分塊圧延工程の間にあって，二つの重要な役割を果たしている．第一は，製鋼工場から送られてくる鋼塊を圧延に適した温度まで品質を損なうことなく能率的かつ経済的に鋼塊の温度を均一に加熱することであり，第二は，造塊工程と分塊工程の生産能力のアンバランスのバッファ機能を果たし，総合的に経済的な生産をねらう目的がある．そのため，均熱炉の能力は，分塊圧延能力より大きく取るのが普通である．炉形式としては，蓄熱式，上部二方向だき換熱式，上部一方向だき換熱式，底部燃焼換熱式がある．

宇宙における材料実験に使用される電気炉をいう．無重量環境下で，対流は発生しないが，均一加熱，均一冷却を実施することにより，均一な材質の材料を創生することが目的である．対流が無いことにより，設計は地上の場合と異なる．ほかに焦点加熱炉，温度こう配炉などがあり，それぞれの特徴を生かした実験が行われている．