型,塑性加工や鋳造などの成形加工で用いられる工具のうち,被加工材がその内部で成形されるような凹形または貫通穴を持ったもの.押出しや引抜き加工に用いられるものはダイスと呼ばれることが多い.鍛造や板金プレス加工では雌型とも呼ばれパンチ(雄型)との組合せで使用されるが,雄型と雌型を合せた工具全体をダイと呼ぶこともある.鋳造では金属製の鋳型をさす.ダイの構造は一体で作成する場合と,摩耗しやすい部分を部分的に交換できるようにダイインサートを入込む分割ダイの場合とがある.鍛造など高い圧力が作用する場合には外側に補強リングを配置することもある.ダイの成形部をダイオープニングまたはダイキャビティと呼ぶ.ダイの位置ぎめ穴や取付ボルト穴を含んだブロックをダイブロックという.プレス加工ではダイの交換や位置ぎめのためダイセットにパンチとともに組込み,ダイ交換装置で迅速な交換を行うことが多い.