一定角速度Ωで回転する座標系から見ると,この座標系内で速度uで運動する質量mの物体には2mu×Ωで与えられる見かけの力が作用する.これがコリオリ力である.-2u×Ωはコリオリの加速度と呼ばれる.流体力学では,流れの代表長さをL,代表速度をUとすれば,流れに及ぼす回転の影響はロスビー数\(U/(2|\it\Omega |L)\)によって表される.ロスビー数は慣性力とコリオリ力の比あるいは回転の時間スケール\(1/|\it\Omega |\)と流れの時間スケールL/Uの比であり,これが小さいほど回転の影響が強い.