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ポンプ水車

(reversible) pump-turbine

 揚水発電所の原動機・被動機として使われ,水車とポンプの両機能を有する装置の総称である.夜間の安い電力を利用してポンプ運転し,上池に揚水しておき,昼間それを利用して水車運転して発電する一種のエネルギー貯蔵システムである.主機の方式としては別置式,タンデム式およびポンプ水車式があるが,最近の大容量機はほとんどポンプ水車式であるので,以下これに限定して分類を示す.有効落差\(H\left( m \right)\),水車出力\(P\left( {{\rm{kW}}} \right)\)および回転速度\(n\left( {{\rm{rpm}}} \right)\)で定義される水車比速度\({n_{sp}} = n\sqrt P /{H^{5/4}}\left( {{\rm{rpm,kW,m}}} \right)\)によってポンプ水車の機種が分類されている.また,水力エネルギーとして速度・圧力両方を利用する反動形のみで,ランナ入口,出口間の流れの方向変化によって遠心式,斜流式,軸流式に分けられる.これらをまとめて表に示す.表の値はすべて単段ポンプ水車についてのものであるが,フランシス形で落差が800mを超えるものは多段ポンプ水車(ランナが2個以上直列に配置されている機種)が採用されている.

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09/1012309.txt · 最終更新: 2017/07/19 08:49 by 127.0.0.1