熱交換器における伝熱形式で,内部流体と外部流体とが伝熱面に沿って平行に流れ,高温流体と低温流体とが反対方向に流れて熱交換が行われるものを向流式熱交換器と呼ぶ.向流式においては,高温流体の温度降下に逆行して低温流体の温度が上昇する.図は向流式熱交換器の流れの長さと温度変化を示したものであり,高温端温度差は\(({T_1} - {T_2}')\)であり,低温端温度差は\(({T_1} - {T_2}')\)となる.飽和蒸気でほかの流体を加熱する場合には,高温流体側の温度は流れの長さに関係なく一定であり,沸騰液で他流体を冷却するアンモニア冷凍設備などでは,低温流体側温度が一定でありいずれも水平線となる.