情報処理装置の通信におけるデータ形式や伝送手順の規約で通信プロトコルとも呼ばれる.1:1の装置間でのプロトコル,構内網(LAN)に接続された装置間のプロトコル,広域網(WAN)での装置間のプロトコルなどがある.ベンダー独自に取決めたプロトコルや,特定の分野で用いられているプロトコルなどがあるが,異なったプロトコル間では通信できない.異なったプロトコル間で通信を可能とするインタフェースはゲートウエイと呼ばれる.プロトコルはマルチベンダー間で装置の接続が可能なように標準化されることが望ましい.国際標準のプロトコルはISO/CCITT(現ITU-TS)で提案されたOSIの基本参照モデルがある.これは,コネクタやケーブルなどの物理媒体のプロトコルを規定した物理層から,ファイル転送やネットワーク管理などの実際の共通の応用のプロトコルを規定した応用層にいたるレベルを7階層に分けたプロトコルのモデルである.現在利用されている通信プロトコルには,RS-232-C,RS-449,GP-IB,モデムファクシミリ,ISDN,OSI,イーサネット,トークンバス,トークンリング,TCP/IPなどがある.回線上の信号がどのようなプロトコルかをモニタリングしたり,試験しようとする情報処理装置に標準プロトコルを送信しその応答を受信してプロトコル解析したり,ネットワークの障害を解析したりする機能を持った試験装置をプロトコルアナライザという.これは各種のプロトコルに対応するためにプロトコルの部分がプログラマブルになっているものもある.