日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第4号

陸用蒸気タービン

 この機械は1908(明治41)年10月、三菱合資会社(三菱重工業の前身)長崎造船所で製造された国産第1号の陸用蒸気タービンである。
 三菱合資会社は英国パーソンス社と1904(明治37)年技術提携し、パーソンスの500kWタービンと625kVA発電機を完成し、構内で自家発電を開始した。
 この陸用蒸気タービンは回転数2,400rpm、圧力1.03MPa、温度186℃の蒸気で運転され、現在の地熱タービン並の低い蒸気圧であるが、翼段数は全部で84段あり、高圧部23段は銅、中・低圧部61段は真鍮製の翼を使用している。
 1920(大正9)年役目を終えるまで工場内の発電用タービンとして活躍し、現在、タービンロータ・動翼・静翼・車室・ガバナに至るまで三菱重工業(株)長崎造船所史料館に保存展示されている。

《写真提供:三菱重工業株式会社 長崎造船所》

公開(事前予約)

三菱重工業(株)長崎造船所 史料館

開館時間:
9:00~16:30(入館は16:00まで)
利用料:
大人(高校生以上):800円
小人(小中学生):400円
未就学児:無料
利用できない日:
年末年始(12月30日~1月3日)及び 特定休館日
住  所:
〒850-8610 
長崎県長崎市飽の浦町1-1
電話番号:
095-828-4134
HPアドレス:
https://www.mhi.com/jp/expertise/museum/nagasaki/
交通機関:
JR長崎駅からシャトルバスを運行(1日6便)

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