日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第8号

ヤンマー小形横形
水冷ディーゼルエンジンHB形

 ヤンマー小形横形水冷ディーゼルエンジン「HB形」は、当社が世界で初めてディーゼルエンジンの小形実用化に成功したモデルである。
 1930(昭和5)年当時、小形の内燃機関は石油発動機が全盛であったが、当社創業者である山岡孫吉はドイツ・ライプチヒの見本市で見たディーゼルエンジンのもつ優れた省エネ性・安全性に心を奪われ、小形ディーゼルエンジンの開発に邁進した。小形化ゆえの技術的課題を克服し、1933(昭和8)年12月、世界に類を見ない小形ディーゼルエンジンの実用化に成功した。「HB形」の開発以降、当社はさらなる小形化を進め、1956(昭和31)年「K1形」が当時世界最小のディーゼルエンジンとしてディーゼルエンジン発祥の地であるドイツ博物館(ミュンヘン市)に寄贈されるまでになった。
 小形化されたディーゼルエンジンは、農業をはじめ各種産業における動力源として幅広く採用され、わが国はもとより世界各国の機械化・近代化に貢献することとなった。

《写真提供:ヤンマー株式会社》

公 開

ヤンマーミュージアム

利用時間:
10:00~18:00(入館受付は17:00まで)
利用料:
一般600円、中・小学生300円、未就学児無料(HB型を展示している山岡孫吉記念室のみの見学は無料)
利用できない日:
毎週月曜日(月曜日が祝日や振替休日の場合は翌日)
*2018年9月~2019年9月末(予定)まで一時休館
住  所:
〒526-0055 
滋賀県長浜市三和町6-50
電話番号:
0749-62-8887
HPアドレス:
https://www.yanmar.com/jp/museum/
交通機関:
JR北陸本線長浜駅から徒歩約10分
(土日は駅よりシャトルバス運行)
北陸自動車道長浜I.C.より車で約10分

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