日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第31号

電機事業創業期の国産誘導電動機および設計図面

 日本の電機事業創業期に製造された「5馬力誘導電動機とその設計図面」で、茨城県日立市の株式会社日立製作所オリジンパーク内に現存する。この電動機は純国産技術だけで設計・製造された記念碑的製品で、20世紀初期の国内電機製造技術の高さを示す歴史的資料である。久原鉱業所日立鉱山工作課長小平(おだいら)浪平(なみへい)(1874~1951)の指導のもと、電機修繕工場の全力をあげて1910(明治43)年に日本人だけで完成させた「製造番号第1号」の銘板を持つ5馬力三相誘導電動機1台と高尾直三郎による設計図面である。これらは2002(平成14)年1月25日に、茨城県の有形文化財に指定された。
 当時、誘導電動機を製造した電機修繕工場はのちに「創業小屋」と呼ばれるようになり、1956(昭和31)年には創業精神を後世に伝えようと日立事業所内に復元さた。さらに「創業小屋」は、創業の精神を未来に伝えるシンボルとして、2021年日立オリジンパーク内に再復元された。小屋の中には創業期を偲ばせる枝型ボール盤と5馬力誘導電動機(日立製作所の社紋付きで1911(明治44)年製、製造番号第190号)が保存され、動態運転中である。

《写真提供:株式会社日立製作所 日立事業所》

公開(事前予約)

株式会社日立製作所 日立オリジンパーク 小平記念館

開館時間:
9:30~16:00 (最終入場 15:00)
利用料:
無料
利用できない日:
水、祝祭日等
住  所:
〒319-1221 
茨城県日立市大みか町6-19-22
電話番号:
0294-87-7575
交通機関:
JR大甕駅西口から徒歩10分

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