日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第113号

静荷重杭圧入引抜機
サイレントパイラー KGK-100A

 本機は(株)技研製作所の創業者北村精男(あきお)が考案した、一般的な打撃型の杭打機とは異なり、予め打設しておいた杭を掴み、その引抜抵抗力(圧入後に地盤の圧力で生じる杭の保持力)を利用して油圧による静荷重で杭を押込み・引抜く工法を実現するものである。彼は、垣内商店(現(株)垣内)の垣内保男と共同で開発を行い、高度経済成長期のただ中で「建設公害の元凶」といわれた杭打機の騒音、振動が深刻化していた1975(昭和50)年に第1号機を完成させた。
 この第1号機(型式番号 KGK-100A)は、油圧発生装置が本体に内蔵されており、単体で使用できた。当時の建設機械で常用されていた油圧は最大14~17MPaであるが、本機で100トンの杭圧入引抜力を得るためには油圧70MPaが必要とされた。このため、油圧シリンダに接続する油圧ホース、ピストン密封装置、配管継手などの部品開発が行われた。特筆すべきは静粛性で、同じ作業を打撃式ハンマ工法で行った場合、発生する騒音が約100dBであったのに対し本機は55dBと大幅に低減することができた。同社のサイレントパイラーの通算生産台数は、2021(令和3)年1月末の実績3,639台で、世界の90%以上と圧倒的シェアを占めている。

《写真提供:株式会社技研製作所》

公開(事前予約要)

世界杭打ち機博物館

開館時間:
10:00~16:00(入館は15:00まで)
入場料:
無料
休館日:
土、日、祝日、その他会社休業日
*2021年8月14日~2021年11月末(予定)まで展示休止
住所:
〒781-5195 
⾼知県⾼知市布師⽥3948番地1
電話:
088-846-2933
HPアドレス:

https://www.giken.com/ja/

交通機関:
高知龍馬空港より車で約30分
高知自動車道 高知インターチェンジより車で約5分
JR 高知駅より車で約15分

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