日本機械学会「機械遺産」 機械遺産 第114号

平面研削盤PSG-6B

 平面研削盤は、円筒研削盤とともに、機械部品加工の最終工程を担う重要な工作機械のひとつである。岡本工作機械製作所製の横軸角テーブル平面研削盤PSG-6型にはプロトタイプと、それに砥石軸の上下マイクロフィード装置を取り付けたPSG-6B型、前後上下自動切込み装置を付けたPSG-6C型がある。本機は、1953(昭和28)年に製作されたPSG-6B型の1号機(機番NO.301)である。テーブル駆動装置に自社開発の油圧ポンプ・油圧シリンダを採用し、砥石軸は4個の超精密ボールベアリングで支え、これにより0.001mmの砥石軸の送りを可能にしている。テーブルを油圧駆動するという現在の平面研削盤の基本構造を画した最初の機械で、平面研削盤の世界トップメーカーとなった同社の原点と言える。日本の高度経済成長期の機械工業の発展を、1/1,000mm台の精密加工を実現するという確かな精度で支えた歴史的工作機械である。

《写真提供:株式会社岡本工作機械製作所》

公開(要電話予約・HP問い合わせ)

株式会社岡本工作機械製作所

開館時間:
9:00~17:00
利用料:
無料
休館日:
土、日、祝祭日、年末年始、お盆 など
住所:
群馬県安中市郷原2993
電話番号:
027-385-5800
HPアドレス:

https://www.okamoto.co.jp/

交通機関:
JR信越本線 磯部駅 徒歩20分/ 上信越自動車道 松井田妙義インター 車で15分

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